サイダーガール、先取りツアーで
ニューアルバムを全曲披露
炭酸系ロック・バンドを掲げる3人組、サイダーガールが10月下旬、『サイダーガール 2nd ALBUM先取りツアー サイダーのゆくえ -半透明、2018 秋-』と題したツアーを開催。大阪、名古屋、東京の3ヶ所を回ったそのツアーは、タイトル通り彼らが11月28日にリリースする2ndアルバム『SODA POP FANCLUB 2』の楽曲を、リリースに先駆け披露するスペシャルかつプレミアムなものとなった。チケットは全公演が即日完売。改めてバンドの勢いを印象づけたが、そのファイナルとなった10月30日の渋谷WWW公演は、“渋谷、準備できてますか!?ハロウィーンに負けんなよ!声を出していきましょう!"とフジムラ(Ba)がスタンディングのフロアを埋めた観客に声をかけ、メンバー3人が声を揃えた“1-2-1-2-3!"というカウントから『SODA POP FANCLUB 2』のオープニングを飾る「アクセル」でスタート。2ビートで一気に駆け抜けたバンドはそこから『SODA POP FANCLUB 2』の全11曲を曲順通りに披露していった。
今年3月にシングルとしてリリースした軽快なポップ・ナンバー「パレット」では、観客がサビをシンガロングしたが、Yurin(Vo, Gt)がハンドマイクで歌った「ぜったいぜつめい」ではワイプを求めたり、「ミスターデイドリーマー」では、“yeah yeah yeah"というサビのコーラスをあらかじめ伝え、観客に歌ってもらったりと、この日、初めて耳にする新曲でも楽しめるように巧みに観客を巻き込んでいく。リリース前の新曲を立て続けに演奏することに若干緊張しているように見えたメンバーたちも序盤から盛り上がる客席に“めちゃめちゃ楽しいです"と満面の笑顔を見せた。
同期も使い、R&Bの要素を和の情緒に落とし込んだミッドテンポの「最終列車」、横ノリのダンス・ビートが8ビートだけで疾走するだけに止まらないリズム面の挑戦を印象づけた「ミスターデイドリーマー」、“このタイミングだったらこういう曲があってもいいのかな"とYurinがアコースティック・ギターで弾き語りした「スパイス」――この日、披露した新曲の数々がアピールしたのは、『SODA POP FANCLUB 2』における格段の楽曲の幅の広がりと、それを実現したバンドのさらなる成長だった。中でも印象に残っているのが、「化物」と「dialogue」の2曲だ。R&Bのエッセンスが感じられる前者はYurinが刻む裏打ちのカッティング、フジムラのスラップ・ベース、そして知(Gt)が加えるジャジーなギター・ソロといった3人の演奏も聴きどころだった。そして、「dialogue」は、Yurinの弾き語りにバンド・サウンド、さらには同期のストリングスが加わるという壮大なアレンジに観客全員が身じろぎもせずに聴きいるというこれまでにない景色を作り出した。
そこから一転、「スーパーノヴァ」「約束」と再びテンポアップ。眩い光の中、観客のシンガロングの声が響き渡る。そして後半戦は、“どんどん盛り上がっていけますか!?"(Yurin)と本編最後の「エバーグリーン」まで、爽やかさとはかなさをあわせ持つお馴染みの曲の数々をたたみかけると、バンドの熱演と、それに対して手拍子、タオル回しで応える観客の熱い反応が一つになり、大きな盛り上がりが生まれていった。
“アルバムどうでした?"とフジムラが尋ねると、客席から大きな拍手が起こった。“うれしい!初めての曲にノリにノッてくれて楽しかったです"とほっとしたフジムラがバンドの演奏をバックに物販紹介をしてからのアンコールでは、サイダーガール流のダンス・ナンバー「メランコリー」と「NO.2」の2曲を披露。“最後、みんなと一緒に歌いたいと思って、持って来ました"というYurinの呼びかけに応え、「NO.2」のサビをこの日一番の大きな声で歌う観客のシンガロングが2時間の熱演を締めくくった。
バンドは来年2月3日の札幌公演から『サイダーガール TOUR2019 サイダーのゆくえ –SPACESHIP IN MY CIDER-』と題して、初めてのワンマン・ツアーを開催する予定だ。“絶対、遊びに来てください"とフジムラが言った3月24日のツアー・ファイナルはZeppDiverCityTokyoに挑戦する。今回の「先取りツアー」で披露した新曲の数々とバンドの演奏がワンマン・ツアーの中で、どんなふうに磨き上げられていくのかが今から楽しみだ。
そして、2nd アルバム『SODA POP FANCLUB 2』のリリースを記念して「CIDER RADIO」のLINE LIVE生放送が決定!アルバム先取りライブを終えてのやここでしか聴けない楽曲の制作秘話を披露する。そして、生放送にあわせてUNIVERSAL MUSIC STOREでは、前回も好評であった「CIDER RADIO期間限定セット」の販売が決定!UNIVERSAL MUSIC STOREで、毎回好評のサイン入りポスターが特典としてつくとのことなので、ぜひまだの方はこちらで予約してほしい。
photo by 結城さやか
text by 山口智男
今年3月にシングルとしてリリースした軽快なポップ・ナンバー「パレット」では、観客がサビをシンガロングしたが、Yurin(Vo, Gt)がハンドマイクで歌った「ぜったいぜつめい」ではワイプを求めたり、「ミスターデイドリーマー」では、“yeah yeah yeah"というサビのコーラスをあらかじめ伝え、観客に歌ってもらったりと、この日、初めて耳にする新曲でも楽しめるように巧みに観客を巻き込んでいく。リリース前の新曲を立て続けに演奏することに若干緊張しているように見えたメンバーたちも序盤から盛り上がる客席に“めちゃめちゃ楽しいです"と満面の笑顔を見せた。
同期も使い、R&Bの要素を和の情緒に落とし込んだミッドテンポの「最終列車」、横ノリのダンス・ビートが8ビートだけで疾走するだけに止まらないリズム面の挑戦を印象づけた「ミスターデイドリーマー」、“このタイミングだったらこういう曲があってもいいのかな"とYurinがアコースティック・ギターで弾き語りした「スパイス」――この日、披露した新曲の数々がアピールしたのは、『SODA POP FANCLUB 2』における格段の楽曲の幅の広がりと、それを実現したバンドのさらなる成長だった。中でも印象に残っているのが、「化物」と「dialogue」の2曲だ。R&Bのエッセンスが感じられる前者はYurinが刻む裏打ちのカッティング、フジムラのスラップ・ベース、そして知(Gt)が加えるジャジーなギター・ソロといった3人の演奏も聴きどころだった。そして、「dialogue」は、Yurinの弾き語りにバンド・サウンド、さらには同期のストリングスが加わるという壮大なアレンジに観客全員が身じろぎもせずに聴きいるというこれまでにない景色を作り出した。
そこから一転、「スーパーノヴァ」「約束」と再びテンポアップ。眩い光の中、観客のシンガロングの声が響き渡る。そして後半戦は、“どんどん盛り上がっていけますか!?"(Yurin)と本編最後の「エバーグリーン」まで、爽やかさとはかなさをあわせ持つお馴染みの曲の数々をたたみかけると、バンドの熱演と、それに対して手拍子、タオル回しで応える観客の熱い反応が一つになり、大きな盛り上がりが生まれていった。
“アルバムどうでした?"とフジムラが尋ねると、客席から大きな拍手が起こった。“うれしい!初めての曲にノリにノッてくれて楽しかったです"とほっとしたフジムラがバンドの演奏をバックに物販紹介をしてからのアンコールでは、サイダーガール流のダンス・ナンバー「メランコリー」と「NO.2」の2曲を披露。“最後、みんなと一緒に歌いたいと思って、持って来ました"というYurinの呼びかけに応え、「NO.2」のサビをこの日一番の大きな声で歌う観客のシンガロングが2時間の熱演を締めくくった。
バンドは来年2月3日の札幌公演から『サイダーガール TOUR2019 サイダーのゆくえ –SPACESHIP IN MY CIDER-』と題して、初めてのワンマン・ツアーを開催する予定だ。“絶対、遊びに来てください"とフジムラが言った3月24日のツアー・ファイナルはZeppDiverCityTokyoに挑戦する。今回の「先取りツアー」で披露した新曲の数々とバンドの演奏がワンマン・ツアーの中で、どんなふうに磨き上げられていくのかが今から楽しみだ。
そして、2nd アルバム『SODA POP FANCLUB 2』のリリースを記念して「CIDER RADIO」のLINE LIVE生放送が決定!アルバム先取りライブを終えてのやここでしか聴けない楽曲の制作秘話を披露する。そして、生放送にあわせてUNIVERSAL MUSIC STOREでは、前回も好評であった「CIDER RADIO期間限定セット」の販売が決定!UNIVERSAL MUSIC STOREで、毎回好評のサイン入りポスターが特典としてつくとのことなので、ぜひまだの方はこちらで予約してほしい。
photo by 結城さやか
text by 山口智男