【イベントレポート】<米フェス>2
日目、渡辺美里、福耳、東京パフォー
マンスドール、JUNNAらが作り出した
多幸感溢れる野外空間

<長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2018>(通称米フェス)が、2018年10月6~7日に、新潟県長岡市・東山ファミリーランドにて開催された。本記事では、2日目10月7日のオフィシャルレポートをお届けしよう。
2日目は、長岡ダンスチームの大所帯パフォーマンスと、前日のキャンプサイトに登場した「COME100 オーディション」グランプリ獲得アーティストの166cmのオープニングアクトで幕を開ける。この日はさまざまなアーティストがHOUSE BANDとともに演奏を届けた。ひなたはHOUSE BANDだけでなく小学生ダンサーズともパフォーマンスをくり広げる。
さまざまなメディアで幅広い活躍を見せるいとうせいこうは4人のバックバンドとともに「いとうせいこう is the poet」で登場。ダブミュージックをさまざまな趣向で届け、ラスト「東京ブロンクス」ではCreepy Nutsと迫力のあるコラボレーションを見せた。
ここから再びHOUSE BANDがバックバンドとして登場する。 まず彼らと一緒にライブをくり広げたのは、1年半前まで9年間TV番組『おかあさんといっしょ』でうたのおにいさんを務めた横山だいすけ。客席からは多くの子どもの声が響き渡る。「あいうえおにぎり」のようなキュートな曲、温かいバラード、ノリのいいポップソングなど、さまざまな表現で観客を魅了した。
デビュー15周年を迎えた平原綾香ファレル・ウィリアムスの「HAPPY」のカヴァーなど3曲を歌い、ラストには代表曲でありデビュー曲、そして長岡の花火大会の復興祈願花火・フェニックスのテーマソングにも起用されている「Jupiter」を披露する。長岡で歌うからこその力強さが宿る迫真の歌声に、誰もが聴き入った。
20周年を迎える福耳は、杏子、スキマスイッチ松室政哉の4人編成。ボーカリストが3人いることで、豊かなコーラスワークを夜空へと響かせた。「惑星タイマー」ではボーカル3名が代わる代わるメインボーカルを務め、松室の「海月」やスキマスイッチの「ガラナ」は本人がメインボーカルを担当。「星のかけらを探しに行こう Again」では、客席から伸びやかなワイパーとシンガロングが起こる。杏子の丁寧なシンガロングレクチャーにより、観客からも美しい男女ハーモニーが生まれた。
そして初開催の<米フェス>を締めくくるのは長年J-POPを牽引してきた渡辺美里。「恋したっていいじゃない」では福耳のシンガロングを取り入れたり、“長岡!”のコール&レスポンスをするなど、朗らかなアプローチで観客を楽しませた。MCでは、さまざまなジャンルのアーティストが集う<米フェス>の特色を称賛。「My Revolution」のサビではドラムのリズムに合わせて客席から拳とクラップが沸き上がり、楽曲の力強さをさらに増大させる。ラストに歌唱した「ここから」はアウトロで観客から“ラララ”の大合唱が起こった。“ものすごいエネルギ ーと笑顔、そして素晴らしい声援をありがとうございます!”と晴れ晴れと語り、多幸感にあふれた最終アクトを飾った。
締めくくりは1日目同様に、<米フェス>のオリジナルテーマソング「輝き」を出演者とともに合唱し、その後に長岡花火が打ち上げられた。多くの観客が花火の余韻に浸るなか、<米フェス>の総合プロデューサーである株式会社キューブ代表、北牧裕幸氏が“また来年も開催したいです!”と力強い言葉を残すと、客席から拍手が沸き上がり、初年度の<米フェス>は大団円で幕を閉じた。
……かと思いきや、まだ終わっていない場所がある。キャンプエリアだ。前日はアンプラグドライブ形式だったキャンプファイヤーだったが、2日目はアンプラグドであることに加え、観客参加型の側面が強くなった。ひなたと山下穂尊のコラボパフォーマンス、いきものがかりの「ありがとう」や166cmの楽曲での大合唱など、観客をどんどん巻き込んでいき、この距離感だからこその一体感が誕生。この日の余韻をその場にいた全員が噛みしめていた。 初回開催ながら、さまざまな人々の温かい想いが重なり合い大成功を収めた<米フェス>。さらに進化していく米フェスの続報に期待だ。

なお、次回の開催は2019年10月12日・13日を予定している。

取材・文:沖 さやこ
撮影:須佐写真事務所 

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