EYE(Mary's Blood)、寺田恵子(SHOW-YA)

EYE(Mary's Blood)、寺田恵子(SHOW-YA)

寺田恵子(SHOW-YA)
× EYE(Mary's Blood)が
歌詞の制作過程から恋愛観まで
語る対談前編を公開

ガールズロックバンドの草分け的存在として、日本のロックシーンをリードし、今も尚、活躍し続けるSHOW-YA。そんな先輩たちが切り開いたガールズバンドシーンを立派に引き継ぎ、絶対的なスキルで多くのロック信者を唸らせるMary’s Blood。ボーカリストとしてバンドをリードする寺田恵子とEYE。今回は、幾度もステージをともにした仲でもある寺田とEYEのロック談義をお届け。彼女たちはどんな想いを歌詞として綴り、どんな想いを込めてその言葉を歌っているのだろう? ロックボーカリストとして、ロッククイーンとして、そして、1人の女性として、彼女たちは何を想い、何を伝えようとしているのか? 全2回に渡る本対談の前編で炸裂したガールズトークは必見の価値あり!

洗面所で下着姿の自分を見た瞬間に
これだって思った。
それで事務所に電話して
“下着に鋲打ってくんない?”って
言ったのよ(寺田)

——2人の初対面はいつだったんですか?
寺田:<NAONのYAON>に最初に出てもらう前に、Mary’s Bloodのライヴを観に行かせてもらったのが最初だったんじゃなかったっけ? 南青山のFuture SEVEN。VIPルームでsun-go(五十嵐☆sun-go☆美貴)と私とで観に行ったのかな。

——それは偵察的なところで行かれたんですか?
寺田:それもあったと思うんだけど、誰かに、“こういうバンドがいるよ”って言われて。その前にSAKI(Gt)を知っていたんだけど、SAKIがMary’s Bloodっていうバンドに入るって話を聞いて、観に行ってるんじゃなかったかな。
EYE:そうだったと思います。今のメンバーになって少し経ったくらいじゃなかったかな。
寺田:そのときが、私の中では初めて観たEYEだったね(笑)。
EYE:いやいやいや、もぉお恥ずかしい! 恵子さんが来てくれるってSAKIから聞いて、めちゃくちゃ緊張したの今でも覚えてますよ(笑)!
寺田:EYE、あのときまだミニスカートで歌ってたよね?
EYE:やめてくださいよ(笑)! そんなとこは覚えてなくていいです(笑)! めちゃ足元スースーしてました(笑)。
寺田:あははは。私なんか昔は下着で歌ってたからね! スースーどころじゃなかったから(笑)!

——あははは。The Runawaysも女性ならではの魅力を武器にしたバンドでもあったように、女性ならではの強みでもありますからね。よくガールズバンドのインタビューをすると、女性ならではの葛藤があったりしますけど。
寺田:うん。すごく分かるな。あると思うよ。魅せ方をどうしていくか。本当に悩んだり葛藤は私たちもあったからね。きっとEYEたちもあると思うし。お互いにね。根底にあるものはお互いあるんだけど、時代とともに表現の仕方とか、年代的な部分で感じることって全然違うじゃない。例えば恋愛とかでもEYEちゃんの恋愛と私の恋愛は多分全然違うからさ。

撮影:東 美樹/取材:武市尚子
ガールズロックバンドの草分け的存在として、日本のロックシーンをリードし、今も尚、活躍し続けるSHOW-YA。そんな先輩たちが切り開いたガールズバンドシーンを立派に引き継ぎ、絶対的なスキルで多くのロック信者を唸らせるMary’s Blood。ボーカリストとしてバンドをリードする寺田恵子とEYE。今回は、幾度もステージをともにした仲でもある寺田とEYEのロック談義をお届け。彼女たちはどんな想いを歌詞として綴り、どんな想いを込めてその言葉を歌っているのだろう? ロックボーカリストとして、ロッククイーンとして、そして、1人の女性として、彼女たちは何を想い、何を伝えようとしているのか? 全2回に渡る本対談の前編で炸裂したガールズトークは必見の価値あり!

■洗面所で下着姿の自分を見た瞬間にこれだって思った。それで事務所に電話して“下着に鋲打ってくんない?”って言ったのよ(寺田)

——2人の初対面はいつだったんですか?
寺田:<NAONのYAON>に最初に出てもらう前に、Mary’s Bloodのライヴを観に行かせてもらったのが最初だったんじゃなかったっけ? 南青山のFuture SEVEN。VIPルームでsun-go(五十嵐☆sun-go☆美貴)と私とで観に行ったのかな。
——それは偵察的なところで行かれたんですか?
寺田:それもあったと思うんだけど、誰かに、“こういうバンドがいるよ”って言われて。その前にSAKI(Gt)を知っていたんだけど、SAKIがMary’s Bloodっていうバンドに入るって話を聞いて、観に行ってるんじゃなかったかな。
EYE:そうだったと思います。今のメンバーになって少し経ったくらいじゃなかったかな。
寺田:そのときが、私の中では初めて観たEYEだったね(笑)。
EYE:いやいやいや、もぉお恥ずかしい! 恵子さんが来てくれるってSAKIから聞いて、めちゃくちゃ緊張したの今でも覚えてますよ(笑)!
寺田:EYE、あのときまだミニスカートで歌ってたよね?
EYE:やめてくださいよ(笑)! そんなとこは覚えてなくていいです(笑)! めちゃ足元スースーしてました(笑)。
寺田:あははは。私なんか昔は下着で歌ってたからね! スースーどころじゃなかったから(笑)!
——あははは。The Runawaysも女性ならではの魅力を武器にしたバンドでもあったように、女性ならではの強みでもありますからね。よくガールズバンドのインタビューをすると、女性ならではの葛藤があったりしますけど。
寺田:うん。すごく分かるな。あると思うよ。魅せ方をどうしていくか。本当に悩んだり葛藤は私たちもあったからね。きっとEYEたちもあると思うし。お互いにね。根底にあるものはお互いあるんだけど、時代とともに表現の仕方とか、年代的な部分で感じることって全然違うじゃない。例えば恋愛とかでもEYEちゃんの恋愛と私の恋愛は多分全然違うからさ。
——先輩の恋愛観、ぜひともお聞きしたいです! そんなところから、歌詞の話にも繋げていけたらと。
寺田:恋愛観、話しちゃう!?
EYE:お! 女子会始まっちゃうか!? いいっすね!
寺田:てか、EYE、トキメク(笑)?
EYE:いや、トキメかないっす(笑)。乾いてんな〜今。潤い足りてないな〜(笑)。
——ダメだ……(笑)。
寺田:あははは。でも分かるよ〜。トキメキがないんだよ! テレビでドラマとか観て“いいな〜”とかはあるんだけど、男の人を見て“は〜(うっとり)”ってなることがまったくなくて、これはマズイなって思い、アルバムの中で恋の歌を重点的に何個か入れてもらったりしたんだけど、純情だった時の自分がわからなくなっちゃって、エロい歌になっちゃうんだよね(笑)。
EYE:それがカッコいいんですよ! 私にはまだそのエロス出せないですもん。まだまだひよっこすぎて(笑)。だから、せめてトキメキがあれば………。生々しい恋愛の歌詞とかも書けるんでしょうけどね……。ダメだなぁ、今、乾いてるかなぁ〜(笑)。
——寺田さんは、実体験とかを歌詞にされていく方ですか? トキメキがないときはどういうインスパイアで歌詞を書くんですか?
寺田:そうだね、どうだろうな。私は昔から実際に自分で歌詞を書いてるわけじゃなく、“こういう歌が歌いたい!”って説明して歌詞にしてもらうから、言葉のチョイスっていうのは作詞家さんがしてくれるんですけど、そこは実体験だったり、そうじゃない場合もあるかな。“もうとにかくエロいの!”って、けっこうざっくり投げることも多いからね。
EYE:でも、書けるときには土台も書いちゃうっておっしゃってましたよね?
寺田:そうだね。それはね、日記。日記を渡すの。
EYE:日記?
寺田:そう。“てめーふざけんじゃねぇ!”みたいな、本当にプライベートで殴り書いた日記とかを渡して、歌詞を書いてもらったりするの。“この曲には、このときの心情が合うと思うから”って話して。だから、日記を書くときにちょっとだけ詩的な日記を書くときもあって。それはわりとそのまま歌詞になっていたりするときもあるかな。最近はけっこう、“Aメロはこんな感じとか、Bメロはこういう世界観で”って、走り書きを渡して作ってもらうこともあるけどね。だから、強烈に自分の中で揺るがないものが見えてるときは、絶対にそこからズラさないって思ってるかな。EYEは、自分で歌詞を書いてるんだよね?
EYE:はい。そうですね、自分で書いてます。
——EYEちゃんは、実体験が多いの?
EYE:いや、全然ですね。私オタクなので(笑)。そもそも3次元でのノンフィクションで共感が得られるものをまったく持っていないので、2次元から持ってきます(笑)。平面の中から恋人連れてくるみたいな感じです。だからほぼほぼフィクションなんです。
——妄想ってことでいいですか?
EYE:そういうことになりますね(笑)。
寺田:面白いね(笑)。
EYE:自分の体験で書きたいなって気持ちもありつつ書いてはいるんですけど、いいことなのか悪いことなのかわかりませんが、実体験じゃないから余計にいろんな人格でいられるんですよね。だから、歌詞によって、言葉遣いとか背景とかが固定されてないのはそういうことなんですよ。
——たしかに、バラバラだもんね。
EYE:そう。女の子が主人公なのが8〜9割なんですけどね。自分の思いを一つ置いておいて、その周りを二次元の中から肉付けして妄想で組み立てるっていうのが多いですね。
——そっちの方が逆になりきれるのかな?
EYE:それもあるのかもしれないですけどね、そもそも実体験っていうのはほら……。セクシーってどうやってやるんだろうってすんごい考えてます。
寺田:あははは(爆笑)。
——先輩笑いすぎですよ(笑)。
寺田:あははは。ごめんごめん(笑)。
EYE:セクシーな音楽ってなんだろ〜みたいな(笑)。
寺田:いいねいいねぇ、だんだん赤裸々トークになってるね(笑)。
EYE:ちょっと、これから飲みに行きますかね(笑)!
寺田:お酒なくちゃ語れなくなってきた(笑)?
EYE:はい(笑)。実際がダメダメだから、トキメキは2次元方向なんですよね……。
寺田:面白い! 今、EYEの話聞いて、そういう書き方もあるんだって思った。でも、私も昔はそれに近いものがあったかもしれないな。私は女の主人公がダメだったんで、“僕”とかだったんだよね。
——おぉ、そうなんですね! それはなんでですか? あえて“僕”にしたのはどうしてなんですか?
寺田:“私”を知られたくなかったから(笑)。本性を。
——なるほど。それは弱い部分を見られるのが嫌だということなんですかね? 実は繊細だから、もうちょっと悪魔を被らなきゃとかだったんですかね?
寺田:ん〜、そうなのかな? よくわからないんだけど、私の本質っていうのを誰にも知られたくないっていうのがあったかな(笑)。
EYE:私が言える立場じゃないですけど、ここまで有名になられた方だと、側から見たイメージとかを気にされるだろうし、大変だなって思います。
寺田:いやいや、あんまりイメージを気にしたことはないかな〜。
EYE:あ、そうなんですか!? でも、素の姿を見せるときに不安になったりとかはありませんでした?
寺田:26のときに素の自分で行こうって思ってから、素の自分なのでって感じかな。26のときまでは、歌は好きだし、音楽の仕事したいって思ってたけど、本当の私は誰にも見せないって思ってやってたの。だけど、なかなか売れないってなって、洋服とか髪型をたくさん変えてもダメだったので、下着の衣装に変えて。裸一貫でやってみようって思って、本当に下着で自分の心の嫌な部分とかも全部さらけ出したらヒットしてくれたの。それから自分の心には忠実にって思うようになって。そこからはいいことも悪いことも全部わりとオープンマインドでってするようにはしてる。
EYE:切り替えたんですね。
寺田:そう。26のときにね。「限界LOVERS」のレコーディングの前だよね。「限界LOVERS」を作ったとき、みんなに売れないって言われてて、この曲が売れなかったらやめるしかないのかなって思ったの。で、お風呂に入るときに洋服脱いで、洗面所の鏡の前で下着姿になったのを見た瞬間、あ〜これだって、なんか感覚的にそう思った。
EYE:そこで!? お風呂に入るときに?
寺田:そう。それで、事務所に電話して“下着に鋲打ってくんない?”って言って、下着に鋲打ってもらって「限界LOVERS」やったら売れちゃったってやつ(笑)。
EYE:「限界LOVERS」売れねぇって言ってた奴、しばいたろうかと思いましたよ、今!
寺田:いやいや、誰も売れるとは思ってなかったんだよ。
EYE:えー嘘だー。マジですか!?
寺田:うん。まず、ツーバスがある曲は売れないって言われてたしね。
——え!? 当時ですか? そんなこと言われてたんですか!? むしろ大好物ですけど。
EYE:分かる! 大好物! 大好物! 必須ですよ!
寺田:レコード会社はわかりやすい曲をやりたがるの。売れてほしいから、みんながわかる曲を出したいのよ。でも、自分たちの中では初めはプログレッシブハードロックバンドだったけど、ハードロックっていうジャンルでずっとやって来てて、それが若干ポップスに寄ってもダメで、手を替え品を替えいろんなことをしたけど、結果いいところまではいかなくて、じゃあ、原点のヘヴィメタルにもどってやるか!って感じでやったけど、これ売れるのかな?ってみんなに言われてて、でも私たちは手を尽くしてしまったから、もうそれしかないかなっていう中でやった曲が「限界LOVERS」だったからね。そしたらありがたいことに売れちゃったんですよ(笑)。
EYE:へぇ、そうだったんですね! 今じゃ信じられないですね。絶対売れるとしか思えないのに、「限界LOVERS」。
寺田:何が売れるかどうかわからないし、どこでどう閃くかもわからないよ。
EYE:たしかに。お風呂で偶然ですもんね……。分からないもんだなぁ、本当に。
寺田:だから、常にアンテナとかもはってなきゃだし、いろんなものを見たり聴いたりしなきゃだしね。あと、自分の中に取り入れられるものは音楽以外にもたくさんあるじゃん? 二次元? とかでも、本でもゲームでもなんでも取り入れるものはたくさんあるから、そこに自分がどうやって反応していくか、それを自分が発信するときに共感してくれる人たちにどれだけ巡り会えるかとか、興味ない人たちに興味持ってもらえるかってことだと思うよ。
EYE:それ、すごく分かります! まさに最近、そういう出逢いがあったんです。マイナビBLITZ赤坂でライヴをしたときに、ゲストでベリーダンスのダンサーさんを呼んだんですよ。その方に、この間体験レッスンを受けさせてもらえないかって行ってみたんですよ(笑)。
寺田:うんうん、そうなの(笑)!?
EYE:結局身にならず筋肉痛になって終わるみたいな感じだったんですけど(笑)。でも、その時にいろんな人が出るベリーダンスの発表会があるから観に来てよって言ってもらって、行って来たんです。ちょうど作曲期間中だからって意味でもあるんですけど、観てるだけでいっぱいヒントがあって。ステージングはもちろん活かせたらいいなって思うものがあったんです。それ以外にも、まさかの曲が降りてくるみたいなのがあって。“あ、こういうこと!”みたいなことが本当にタイムリーにありましたからね。それを今、自分の中で噛み砕いて、自分のカラーリングをして世に出すっていうことをしてる最中だったりしてるので、今、話を聞いていてすごい共感でした!
寺田:そういうのいっぱいあるよね〜。
EYE:ありますけど、けっこう骨折れますよね(笑)。
寺田:うん。大変。
EYE:何が当たるかわからないとはいえですよね。

■別れを切り出してくる奴は、私のこと好きじゃないし、そんな奴はいらない(EYE)

寺田:うん。私は、昔、ティナ・ターナーかな。ティナがバラードを歌ってる時に英語の歌詞がわからないから勝手に詞の内容を頭で想像して、家に帰ってダーっと詞を書いたの。
EYE:それ楽しそうですね!
寺田:そう。めちゃ楽しかったよ! 意味のわからない言葉とかのときにやると面白い(笑)。その人の表情とか曲の雰囲気で勝手にいろんな世界が浮かぶから、それをダーって、一気に紙に書いていくの。
EYE:やったことないからやってみたい!
寺田:面白いよ。
EYE:私も英語さっぱりわからないのでね(笑)。
——EYEちゃん発音いいのに。
EYE:全然ですよ。岡野ハジメさんに“オメー、ヘッタクソだな”って言われましたもん!
——あはははは。厳しい(笑)。
EYE:でも、そういう逆の展開というか、分からないなりの使い道を考えてみようって思いました。
寺田:うん。めっちゃ楽しいよ。勝手に想像しながら書くっていうのが面白い。
——いろんなところにヒントがあるんですね。よく、シャワーを浴びてる時やバイクに乗ってる時とか、音がある場所で曲が降って来ることが多いて聞きますよね。
寺田:あ、それ分かる。私もそう。踏切とか。踏切はどうしても私の中でメトロノームにしか聞こえなくて(笑)。
EYE:わかります! あるあるですよね! 踏切、2個鳴ってるじゃないですか、自分側と、渡った先とで。そういうのをウラ拍で取ります(笑)。
寺田:なんかわからないけど、曲が浮かんだりとかね。あとは、今だと携帯だけど、昔は浴槽にカセットデッキ置いて、頭洗ってる時とかに思い浮かんだやつを鼻歌で入れたりとかあった。あとは新幹線の振動で曲書いてたりとか。その時も(鼻歌を)録音して後で聴くんだけど、ゴーって音しか入ってなくて聴こえへん!みたいなこともあったけどね(笑)。
EYE:あははは。すごいですね(笑)。あと、私はマックのポテトの出来上がる音とか(笑)。
——あの“チロリ、チロリ”ってやつね(笑)。すごいな、やっぱり2人とも音楽の中で生きてるんですね。
EYE:職業病的な感じですよね。
寺田:そうだね。
——歌詞もそうなんですか?
寺田:でも私は歌詞としては書かないから、思いだけね。浮かんでくるよ、いろいろと。
——でも、自分で書いちゃうとその言葉で限定されてしまうから、想いだけ伝えて書いてもらうことで、そこに余白だったり、自分の中からは出ない何かがあったりもする感じなんでしょうね。
寺田:そうかもしれないね、本当に。でもね、私が詞を書かない最大の理由は嘘つきだから。
——嘘つき?
寺田:そう。オブラートに包んで、包んで、本当の感情を包みすぎて、何が言いたいのかわからなくなる。
——やっぱり繊細なんだな、寺田さん。
寺田:本当はこういうことが言いたいって思っても、なにかどこかでカッコつけたり、いい子ぶったりしちゃって、悲しいのに悲しくないって言ってみたりとか、泣きたいんだったら泣けばいいのになんで泣かないのって思うんだけど、泣けないの。
——自分じゃ素直にいけないんですね。
寺田:うん。それよりも、髪振り乱して、道端でうわ〜っていう……。
——行かないで〜!みたいな?
寺田:うん。実際“行かないで!”はないけどね(笑)。
——“行かないで!”はないですか(笑)? EYEちゃんも?
EYE:ないですね〜(笑)。妄想の世界ではありますけど。
寺田:あははは(爆笑)。
EYE:私も実際は“行かないで”はないですね。“どうぞお好きに”って感じです(笑)。
寺田:あははは。そうだよね(笑)。どうぞって感じ。
——未練とか全然ないですか?
寺田・EYE:ない。
——カッコいいー!
寺田:もうすぐ次だもん(笑)。
EYE:別れを切り出してくる奴とかいらないですもんね。
寺田:いらない。いらない。
EYE:そもそも、そうなってるんじゃ、自分のこと好きじゃないし。だから、そんな奴はもういらない。
——たしかに、もう気持ちのない人を追いかけても仕方ないもんね。なるほどね。逆に告白はする方?
寺田・EYE:しない。
EYE:一緒だ(笑)。しないっす。
——好きな人に言われるタイプ? 好きじゃない人に言われたら、ま、付き合ってみるかってなる方?
寺田・EYE:それはない。
寺田:あははは。同じだねぇ〜(笑)。こいつだったら付き合ってみるか、みたいのはないかな〜。
——本気で好きじゃないと付き合わないんですね。
寺田:ん〜。それもどうかな〜(笑)。
——あれ(笑)?
EYE:込み入った話になってきたぞ(笑)!
寺田:女子トーク(笑)! どうだろうね〜。でも告白したりはしたことないかな〜。
EYE:私はビビリなので、言えないタイプです。
——ちょっと待って、EYEちゃん。ロック女王みたいなところから、オタクでビビリでって、だんだんヘタレみたいになってきてるけど大丈夫(笑)?
EYE:大丈夫です、ヘタレなんで(笑)。
寺田:ギャップ萌えだね!
EYE:いやぁ、全然萌えない方のギャップです。ビビリだから告白はなかなかできないです。
——待つの?
EYE:なんか、告白されるってなった時も、ちゃんと好きって言ってくれないと信用できないです。
——え? そこもビビリなんだ。
EYE:そう。だから、自分も好きって言わなきゃって思うんですけど、でもそれってけっこうファイナルアンサーじゃないですか。
寺田:たしかにファイナルアンサーだね(笑)。
EYE:匂わせてって、気を引くまではあっても、これを言ったらどっちかに転がるっていうのが言えなくて。好きって言って、“ごめん”ってなったら切れちゃうじゃないですか。その切れちゃったらどうしようっていうところにビビって言えないタイプです。仲良くなっていって友達みたいなお付き合いからっていう感じですよ、あっても。だから、プロポーズとか告白っていうのは自分自身も相手からもないですね。現実世界はね(笑)。
——現実世界的にはね(笑)。ちょっとここは先輩にも聞いてみたいですね。
寺田:うーんと、いつからだ? 男を切らしたことはないので(笑)。男のいない人生は考えたことないから〜。
EYE:まじカッケぇ!
寺田:でも、だからと言って、その人にどっぷりのめり込むのもないですね。わりとパートナー的な。自分の仕事に差し支えのある奴はノーサンキューなので(笑)。
——ちょっと待ってください(笑)。男子的考えですね(笑)。女子トークなのに(笑)。でも、そうですよね。ちょっと足かせになるような人はいらないですよね。
寺田:そう。合わない人はいらない。“僕と音楽とどっちが大事?”って聞くアホな男がいるんですよ〜。
EYE:いたんですか!?
寺田:いたいた!
EYE:うわ〜。愚かだ。
寺田:愚かでしょ(笑)。そういうのはノーサンキューって思うし、そこは比べるものじゃないよねって。
——だからですね、よくそういうのは男子から聞く話ですよね(笑)。“私と仕事どっちが大事?”みたいに言われてつらいって。まさかの、逆パターンもあるんですね。
寺田:でも多いんじゃないのかな〜。ねぇ、どお? 男の人は?(男性スタッフに質問)
男性スタッフ:そんなこと絶対言わないです!
寺田:本当〜? んじゃぁ私が言われた人が特別変だったのかな?
——それだけ寺田さんが魅力的な女性だからだと思います。その人にはなくてはならない存在だったんだと思う。
EYE:そうだと思う。それに、表に出ている人だから、“俺だけ特別であってほしい”って人が寄ってくるのもあるんでしょうね。職業的に。だから、俺とどっちがってなってしまうのかもしれないですね。
寺田:あ〜たしかにね。
——独占したいというか、束縛したいのかも。
EYE:そんなこと言われてもね、私たち、客商売ですからね。
寺田:客商売(笑)。
EYE:あ、言い方間違えた(笑)。やっぱりお客さんと顔を合わせてライヴをやる限り、会話するタイミングやイベントとかもあるから、それで会話するなとか、顔合わせるなとか言われたら、もうやめるしかないですからね。それを“どっちが大事だよ”って、どっちも大事に決まってんじゃんってことだよって思いますよね。
寺田:そうだよね。愚問。
——男らしい(笑)。
EYE:男なのかな、私(笑)。
——でも、女々しいって言葉って男子にしか使わないしね。だから、逆にそれはあるのかもね。女子の方がけっこうスパッとしてるというか。いざとなると腹を括るというか。
寺田:そうだよね。女の人の方が切り替えが早いのかなって思うかな。仕事でもプライベートでもごちゃごちゃになったりしないだろうし、自分の中で今すべきこともわかってればそれをやるだろうし。別れたときの身の切り替えの早さも、男よりも女の方が早いと思う。
——上書き保存と、別名保存って言いますしね。女性が上書きで、男性が別名でね。
EYE:一掃しちゃうのは女の方ですもんね。
——女の方が痛みにも強いって言うしね(笑)。
EYE:究極(笑)。母は強しってことですよ!
寺田:あははは。そんな女性ならではの強さで、これからもシーンを盛り上げていきたいよね!
EYE:ぜひ! ご一緒させてください、先輩! どこまでも着いていきます!

撮影:東 美樹/取材:武市尚子

Mary's Blood ライブ・イベント情報】
■イベント
『CROSS THE LINE』
12月05日(水) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
出演:Mary's Blood / 夢みるアドレセンス / むらたたむ&レディビアード
<チケット>
スタンディング¥5,000(税込)
https://goo.gl/wPfXhR
12月06日(木) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
出演:Mary's Blood / SHOW-YA / ベッド・イン
<チケット>
スタンディング¥6,000(税込)
https://goo.gl/ydCJzK

■ライブ
『はろうぃん☆ナイト〜円環の理〜』
10月28日(日) 東京・渋谷 CYCLONE
開場16:00 開演16:30/開場19:00 開演19:30
※本公演はMary’s Blood Supporter’s Club メンバー限定LIVEとなります
<チケット>
スタンディング¥4,800(税込)
・16:30回チケット情報 https://goo.gl/yX7mJH
・19:30回チケット情報 https://goo.gl/YTRRFU

『Mary’s Blood RIO’S Birthday Live 〜SUPER RIO BROTHERS~』
11月03日(土) 東京・表参道GROUND
<チケット>
スタンディング¥4,500(税込)
https://goo.gl/YbVdhC

『Mary’s Blood MARI’S Birthday Live 〜まりちゃんはスラッシュメタル〜』
12月02日(日) 東京・青山RizM
<チケット>
スタンディング¥4,500(税込)
https://goo.gl/ffSqHh

【2019年】
『Mary’s Blood EYE’S Birthday Live 「私の歌を聴けぇぇ!」』
2019年1月28日(月) 東京・青山RizM
<チケット>
スタンディング¥4,500(税込)
https://goo.gl/esqRiC

■お問い合わせ
DISK GARAGE(平日12:00〜19:00)050-5533-0888

【SHOW-YAライブ情報】
『REVENGE TOUR』
10月21日(日) 東京・ヒューリックホール東京(有楽町)
<チケット>
指定席¥6,800(税込)
https://goo.gl/2p1AXp
■お問い合わせ
DISK GARAGE(平日12:00〜19:00)050-5533-0888
EYE(Mary's Blood)、寺田恵子(SHOW-YA)

【Mary's Blood ライブ・イベント情報】

■イベント
『CROSS THE LINE』
12月05日(水) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
出演:Mary's Blood / 夢みるアドレセンス / むらたたむ&レディビアード
<チケット>
スタンディング¥5,000(税込)
https://goo.gl/wPfXhR
12月06日(木) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
出演:Mary's Blood / SHOW-YA / ベッド・イン
<チケット>
スタンディング¥6,000(税込)
https://goo.gl/ydCJzK

■ライブ
『はろうぃん☆ナイト〜円環の理〜』
10月28日(日) 東京・渋谷 CYCLONE
開場16:00 開演16:30/開場19:00 開演19:30
※本公演はMary’s Blood Supporter’s Club メンバー限定LIVEとなります
<チケット>
スタンディング¥4,800(税込)
・16:30回チケット情報 https://goo.gl/yX7mJH・19:30回チケット情報 https://goo.gl/YTRRFU
『Mary’s Blood RIO’S Birthday Live 〜SUPER RIO BROTHERS~』
11月03日(土) 東京・表参道GROUND
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スタンディング¥4,500(税込)
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『Mary’s Blood MARI’S Birthday Live 〜まりちゃんはスラッシュメタル〜』
12月02日(日) 東京・青山RizM
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スタンディング¥4,500(税込)
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【2019年】
『Mary’s Blood EYE’S Birthday Live 「私の歌を聴けぇぇ!」』
2019年1月28日(月) 東京・青山RizM
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スタンディング¥4,500(税込)
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【SHOW-YAライブ情報】

『REVENGE TOUR』
10月21日(日) 東京・ヒューリックホール東京(有楽町)
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OKMusic編集部

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