映画『楽園』吉田修一の「犯罪小説集
」を瀬々敬久監督で映画化、綾野剛・
杉咲花ら出演

ベストセラー作家・吉田修一の「犯罪小説集」を『64-ロクヨン-』の瀬々敬久監督、主演・綾野剛で映画化。『楽園』が2019年秋に全国ロードショー。
吉田修一は、97年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞し作家デビューを果たし、その後も「パーク・ライフ」で第127回芥川賞、「悪人」で第61回毎日出版文化賞と第34回大佛次郎賞を受賞するなど多数の受賞歴を持つ、ベストセラー作家だ。彼の作品は今までも多数映像化されており、2007年には妻夫木聡と深津絵里主演で『悪人』、2014年には渡辺謙主演で『怒り』が映画化。いずれも大ヒットを記録した。
それに続く今回。映画化されるのは、吉田自身も「こんなにも物語をコントロールできず、彼らの感情に呑み込まれそうになったのは初めて。」と語る、5編からなる新たな最高傑作「犯罪小説集」だ。映画では、収録された5編のうち「青田Y字路」と「万屋善次郎」を組み合わせ、脚色した物語が展開される。
主人公の豪士は、母親と共にリサイクル品を販売しながら孤独な日々を過ごしていた。ある夏の日、青田に囲まれたY字路で幼女・愛華の誘拐事件が起こる。犯人は見つからず、事件直前まで愛華と一緒にいた紡は、心に深い傷を負うこことなった。
事件から12年後―、高校を卒業した紡は、街のホームセンターで働いていた。祭りの前日、準備で集まった公民館で、紡は豪士と出会い、孤独な豪士に対して感情が芽生える。そして祭りの日―、12年前と同じY字路で、再び少女が行方不明となる。やがて豪士が犯人だと疑われることとなり、追い詰められ、街へと逃れるが、そこで豪士は驚愕の行動に出る。それから1年後、東京の青果市場で働く紡。Y字路に続く限界集落では、養蜂家の善次郎が愛犬レオと生活をしていた。祭りの前日、手伝いで地元に帰省していた紡は善次郎と出会う。そんなある日、善次郎が計画していた村おこしの話がこじれ、村人たちの怒りを買ってしまう。村八分によって善次郎は狂気に陥り、恐るべき事件へと発展する――。
被害者の親友だった少女、容疑者の青年、限界集落で暮らす男。なぜ人は罪を犯すのか?なぜ自分だけ生き残ってしまったのか?それぞれの人生が交錯するとき、物語は衝撃のラストへと導かれる。
主役の豪士を演じるのは、『パンク侍、斬られて候』『亜人』などの作品にも出演する人気実力派俳優・綾野剛。『怒り』でも好演を魅せた綾野が、本作では容疑者の孤独な青年という難しい役どころに挑戦する。また、紡を演じるのは、TV・映画で幅広く活躍し『BLEACH』『パーフェクトワールド 君といる奇跡』などにも出演した杉咲花。心に負った深い傷を抱えながら、もがき生きる少女を熱演する。そして、善次郎は、日本を代表する俳優・佐藤浩市が演じる。
また、幼女誘拐事件の被害少女の祖父・藤木五郎役は柄本明が演じ、紡に想いを寄せる幼馴染・野上広呂役は、若手俳優の村上虹郎が演じる。そして、善次郎の身を案じる女性・久子役に片岡礼子、豪士の母・中村洋子役に黒沢あすか、五郎の妻・藤木朝子役に根岸季衣、善次郎の亡き妻・田中紀子役に石橋静河と、豪華かつ個性溢れるキャスト陣が集結する。
映画『楽園』
公開日:2019年秋全国公開
原作:吉田修一「犯罪小説集」(KADOKAWA刊)
監督・脚本:瀬々敬久
出演:綾野剛、杉咲花、佐藤浩市、村上虹郎、片岡礼子、黒沢あすか、石橋静河、根岸季衣、柄本明
配給:KADOKAWA

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