2018年7月28日 at 富士急ハイランド・コニファーフォレスト

2018年7月28日 at 富士急ハイランド・コニファーフォレスト

【SPYAIR ライヴレポート】
『JUST LIKE THIS 2018』
2018年7月28日 at 富士急ハイランド
・コニファーフォレスト

2018年7月28日 at 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
2018年7月28日 at 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
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2018年7月28日 at 富士急ハイランド・コニファーフォレスト
 7月28日に富士急ハイランド・コニファーフォレストで、SPYAIRの夏の恒例単独野外ライヴ『JUST LIKE THIS 2018』(以下、JLT)が開催された。台風12号の影響で中止も危ぶまれたが、各方面の尽力によって決行された。終始音をかき消すほどの豪雨の中で、声を振り絞るように歌い続けたIKE。KENTAは裸足でドラムを叩き、MOMIKEN(Ba)とUZ(Gu&Pro)も全身から水をしたたらせながらの演奏。和楽器とのコラボやライヴ初披露の曲や最新曲「I Wanna Be...」も飛び出すなど、ファンとの絆の強さで、記憶と記録に残るライヴをやり遂げ、バンドとしての底力を見せつけた。

 昨年に続き、悪天候の中での開催となった本イベント。昨年は中世ローマ帝国のような壮大な世界観で魅せたオープニングだったが、今年は和楽器の豪快な演奏で魅せた。その和楽器隊にメンバーが加わり、和とロックのコラボレーションで聴かせた1曲目「We’ll Never Die」(会場限定でのリリース)は大迫力。轟音のリズム隊、切り裂くようなギター、ラップあり壮快なサビありといったSPYAIRの魅力が詰め込まれた楽曲で、そこに和太鼓や尺八が盛り込まれた演奏からは、さらに進化を遂げたSPYAIRの新たな表現というものを感じ取れた。

 また、それに続けて代表曲「サムライハート(Some Like It Hot!!)」「イマジネーション」を惜しげもなく序盤から畳み掛けるように披露。観客は豪雨であることを忘れたかのように一緒に声をあげ、手をあげ、まるでライヴのクライマックスかのようにタオルを回して盛り上がる。

 “ではここで、ライヴでまだやったことのない曲をお聴かせしようと思います”(IKE)と「The Way of My Life」をライヴ初披露。昨年夏にリリースしたシングル「MIDNIGHT」のカップリングに収録された力強いロックナンバーで、インタビューした時にはUZのラップの歌詞には高校時代の思い出が散りばめられていると話していた。高校時代の彼らが今こうして満場のファンの前でライヴをやっていることを想像しただろうか? 演奏する4人の胸には、きっと感慨深い想いが去来していたことだろう。

 “シャワーを浴びながらやってるみたい。シューズのくるぶしまで水が溜まってる”と話し、何度も“みんな大丈夫?”と観客を気遣ったKENTA。むしろ雨を楽しんでいるといった様子の歓声に、MOMIKENは衣裳の裾を絞りながら“富士急! お前ら最高だな!”と笑顔で応えた。UZも“本当に来てくれてありがとうございます。でも始まったからには、限界までみんなでいきましょう!”と気合い十分。IKEは“去年に引き続き、今年もとてもいい天気になりましたね(笑)”と自嘲しながら、“これからもみなさんとJLTを何年も経験していく中で、もしかしたらもっとすごい雨になることがあるかもしれないけど。お前らやスタッフ、仲間が一緒に乗り越えようとしてくれて、本当にありがとう”と、この日をともに過ごしてくれていることへの感謝の気持ちを表した。

 女性ダンサーを従えて華やかに魅せた「Are You Champion? Yeah!! I’m Champion!!」。IKEとUZのラップ対決が観どころの「Hold It Buster!! 〜Battle of Rap〜」。SPYAIRのアコースティックカバーユニット“キャンプファイヤー”が登場するなど、JLTでは恒例になった数々の見せ場はもちろん、リリースしたばかりの新曲「I Wanna Be...」を披露するなど、たっぷりと魅せて聴かせてくれた。

 中盤に続けて演奏した「雨上がりに咲く花」と「虹」は、どこかメランコリックな曲調と豪雨という状況があいまって、より感動的に聴こえたことも印象に残った。この2曲にはきっと、4人の“雨があがってほしい”という願いが込められていたに違いない。IKEのボーカルは、雨にかき消されないようにといつも以上にパワフルに声を発している印象だった。

 豪雨のライヴを一緒に乗り越えたことで、より高まった結束力と一体感。この場を共有した者同士でなければ感じられない強い絆で、1万5000人と4人が結ばれたことを感じたライヴ。この絆を胸に、SPYAIRはさらなる高みへと昇っていくことだろう。

撮影:鳥居洋介、三浦知也、中島未来/取材:榑林史章


セットリスト

  1. 1.We'll Never Die
  2. 2.サムライハート(Some Like It Hot!!)
  3. 3.イマジネーション
  4. 4.Goldship
  5. 5.Are You Champion? Yeah!! I'm Champion!!
  6. 6.Naked
  7. 7.The Way of My Life
  8. 8.Rockin' the World
  9. 9.雨上がりに咲く花
  10. 10.虹
  11. 11,Stay Together(Acoustic Ver.)
  12. 12.Beautiful(Acoustic Ver.)
  13. 13.Hold It Buster!! ~Battle of Rap~
  14. 14.ファイアスターター
  15. 15.STRONG
  16. 16.4 LIFE
  17. 17.OVERLOAD
  18. 18.Crazy
  19. 19.現状ディストラクション
  20. 20.RAGE OF DUST
  21. 21.I Wanna Be…
  22. <ENCORE>
  23. 1.JUST LIKE THIS
  24. 2.SINGING
SPYAIR プロフィール

スパイエアー:2005年結成。10年8月にシングル「LIAR」でメジャーデビュー。東京ドームでのステージをバンドの次なる目標に掲げ、新たなるフィールドに挑んでいく、いわば“戦への狼煙上げ”となる第一弾シングル「THIS IS HOW WE ROCK」を16年7月にリリース。同年11月に発表した“戦い”をテーマにした「RAGE OF DUST」はTVアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期OPテーマとして大きな話題を呼び、ロングセールスを記録。17年8月にはオトナの土ドラ『ウツボカズラの夢』主題歌でもある「MIDNIGHT」をリリースした。SPYAIR オフィシャルHP

OKMusic編集部

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