“生きることが、Negiccoであること
”。15周年とその先を語る濃密インタ
ビュー&アルバム『MY COLOR』全曲レ
ビュー!

ウレぴあ総研でもおなじみのNegiccoが、結成15周年を迎えます。4thアルバム『MY COLOR』をリリース、新潟の大規模会場である朱鷺メッセでのワンマンを控えた彼女たちのロングインタビュー&アルバム全曲レビューをお届け!

今回の特集は、ウレぴあ総研ではサイト開設当初からおなじみのNegiccoです! 結成15周年を控え、4thアルバム『MY COLOR』のリリースと、地元新潟では最大の会場である朱鷺メッセでのワンマンライブを控えた彼女達に、ロングインタビューを敢行! 思わぬ素顔がのぞける貴重な発言満載です。
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さらに、アルバム『MY COLOR』の全曲レビューもお送りします。では、いってみましょう!
Negiccoの現在と過去と未来に迫る! ロングインタビュー――お久しぶりです!実は、Negiccoさんのインタビューは、ウレぴあ総研では約2年ぶりなんですよ。
Negicco「ええー!」
Nao☆「もう2年? 早いですね…」
――そうなんですよ。皆さんにお聴きしたいことがいっぱいあるんです。というわけで、今回は<15周年のNegiccoに15の質問!>という企画を考えました。
これから、4つのパートに分けて、全部で15個の質問をします。それにおひとりずつ、パッと思い浮かんだものを答えてください。よろしくお願いします。
Negicco「よろしくお願いします!」
2年ぶりリリース! 至高のポップスアルバム『MY COLOR』編――最初のパートは“アルバム『MY COLOR』編”です。
質問1: 今回のアルバムを、一言で表現すると?
――では、思いついた方からどうぞ!
Kaede「15年間の、今までとこれから…です」
Megu「うーん、15年間の集大成!」
Nao☆「一緒じゃない方がいいですよね? じゃあ、Negicco!」
質問2:今回のアルバムで、個人的にいちばん思い入れのある曲はどれですか?
Nao☆「“雫の輪”!」
Megu「はい! “She's Gone”かな…。迷うけど…」
Kaede「うーん、“Never Ending Story”です」
質問3:今回のアルバム製作中に起きた出来事で、心に残っていることはありますか? 制作でも、活動でも、個人的なことでも構いません。
Megu「connieさんに、ファルセットを褒められたこと!」
Nao☆「表現の幅が広がったね、って褒めていただいて嬉しかったことかな」
Kaede「うーん、石濱さんが、思った通りの、想像通りの石濱さんだったことですね。…なんだかバラエティ番組みたい(笑)」
――ラジオ番組みたいになっていますね(笑)。どんどん行きますよ!
質問4:このアルバムを、どんな時に聴いてほしいですか?
――お、みなさん悩まれてますね…。
Negicco「どうしよう?! じゃんけんぽん!」
――おっと、Meguさんが負けました。
Megu「こういうのは、一番最初がいいんですよ! えっと…テーマは無くて、なんでもいい。寝る前でも、ドライブでも、部屋にいるときでも…。
なんていうか、日常の生活の中で、Negiccoを聞いて、感じてもらえれば、私たちはそれが…」
Nao☆「これ一問一答じゃないの?(笑)」
――Meguさん、最初に全部言っちゃう感じですね(笑)。
Kaede「はい! 通勤通学、そして、お布団の中で聴いてほしいです」
Nao☆「うーん、ひとりでヘッドホンをして、聴いてほしいです」
3人の個性が重なる、Negiccoの集大成――ではでは、このパートの振り返りをしてみましょう。お3人とも、今回のアルバムについて、集大成的な作品だとおっしゃっていますね。
Nao☆「今の、この時期に出ることが、意味が大きいと思うんです。かえぽが言っていたみたいに、これまでのNegiccoと、これからの未来に続くNegiccoと…」
――アルバムのリリースは2年ぶり、4枚目のアルバムですね。
Nao☆「前回と同じくらいの期間で、楽曲をレコーディングに落とし込んでいるんですけど、今回は、さらにメンバーそれぞれのカラーがちゃんと出ているっていうか…。自分たちらしさを、最大限に出せているアルバムだと思います」
――前作は、ビジュアル的にも“しっとりした大人のアルバム”というイメージがありました。今回はポップなイメージでしょうか。
Megu「ポップな感じもありつつ、大人っぽいバラードもあるし。もちろんアイドルの要素も…。バラエティに富んでいながら、ごちゃごちゃしていない。全部聴いていただくと、すっきりまとまったアルバムです」
――今作も、聴くのがとても楽しみです。
Megu「ポップスのアルバムとして、宇多丸さんにも毎回ハズレがないって言っていただけているんです。今回も期待していただいて、それをいい意味で裏切っていると思います。そのくらい自信をもてる、3人の個性が重なるアルバムです」
――おおっと、アルバムについてお聞きする時間がそろそろ無くなってしまいますね。1点だけ! Kaedeさん、「石濱さんが、想像通りの石濱さんだった」とは?
Kaede「石濱(翔)さんは『アイカツ!』の楽曲はじめ、アイドルソングを作られている方なんです。お会いして、ああ、なるほどなぁって思いました。ホントに、キャラクターで出てきそうな感じなんです。雰囲気がすごく柔らかくて、可愛らしさもある方で」
――そうなんですね!
Kaede「Negiccoの楽曲を手掛けられて嬉しい、とツイートしてくださっていたのも嬉しかったです。」
――ああ、お時間になってしまいました…。こんな感じで、どんどん進みます!
既にNegiccoは朱鷺メッセでライブしていた!?
故郷に錦を飾る大型ライブ! 朱鷺メッセワンマン編――ではでは、お次は「7月21日に開催されるワンマンライブ、“love my 15years at 朱鷺メッセ”(以下、朱鷺メッセワンマン)についての質問です。
質問5:朱鷺メッセワンマンへの意気込みをひと言で!
Nao☆「朱鷺メッセ、羽ばたきまっせ! ここから未来につながるステージ!」
Kaede「体力持つかなーがんばるぞー(棒)」
――Kaedeさん、棒読みになってます(笑)。
Megu「朱鷺メッセから見える景色はどんなかなー(棒)。うう、全然ひと言で言いきれないです!」
――棒読み連発、かなり準備が大変そうですね。では、次の質問です。
質問6: 朱鷺メッセワンマンに向けて、いちばん楽しみなことは?
Megu「シンプルに、Negicco3人のステージと映像、音楽の融合ですね。」
Nao☆「わたしは家族の反応、ですね」
Kaede「うーん、ステージから見える景色かな…」
質問7: 朱鷺メッセワンマンに向けて、いちばん心配なことは?
Kaede「これ、さっき言っちゃったなぁ(笑)。曲数がえげつないんですよね…」
Nao☆「そうですね…体力!」
Megu「ハケる場所を間違えたら終わる(笑)」
――あはは、たしかにそれはヤバいですね(笑)!
質問8: 朱鷺メッセワンマンが終わった時、どんな気持ちになりそうですか?
Nao☆「Negicoで良かった! ふふふ、言ったもん勝ちだよね!」
――たしかに!
Nao☆「みんな、どんどん自分が発言することを身につけよう!」
Megu「えー、えー…。言われちゃったから…。じゃあ、Negiccoでよかった、ダブル!」
Kaede「…Negiccoでよかった、トリプル~(笑)。」
――皆さん、Negiccoでよかったって思うんですね(笑)。
既にNegiccoは朱鷺メッセでライブしていた? 思い出の大会場――個人的に、朱鷺メッセでNegiccoがワンマンライブをするっていうのは、とても感慨深いんです。Negipeciaのデジタル写真集(2014年)で、撮影に使いましたよね。
Nao☆「ああー! エントランスの鏡のところで撮った!」
Megu「お隣の佐渡汽船さんのラウンジで、ジャケットも撮影しましたよね?」
――そうなんですよ! あの時、「ここでライブできたらいいですね」って話をした覚えがあるんですよ。
Kaede「言ってたとしても、ライトに言ってますよね(笑)」
Megu「軽い冗談、みたいな感じで…」
――そういう会場で、Negiccoさんがワンマンライブをするっていうのは、個人的にも感慨深いです。
Kaede「最近、ファンの方から募った動画の中に、Nao☆ちゃんとぽんちゃが、朱鷺メッセでラインダンスをしているのがあったんです」
――ええー!
Nao☆「私とぽんちゃのふたりで、フリーマーケットのイベントでライブしたんだよね。ちゃんとしたステージが欲しいねって言ってました」
Megu「ステージもなくて、床でそのままやったんです(笑)。」
――そ、それはすごい! 何年ぐらい前ですか?
Megu「“EARTH”を歌ってたから、10年ぐらい前?」
Nao☆「わたしの私物をフリーマーケットに出しても、誰も買わなくて(笑)」
Megu「Nao☆ちゃんの出品したTシャツ、私が買ったんだよね! 400円で」
前代未聞のボリューム?! 思いの詰まった特別なワンマン――あははは、メンバー同士で!! その朱鷺メッセで単独ライブをするとは…。
Nao☆「なんだか実感が沸かないです。当日お客さんを目の前にしてから、やっと朱鷺メッセに立ってる実感がわくんでしょうね」
Megu「どんな景色なんだろう? 新潟ではNegicco史上最大のステージだから…」
――しかも、“曲数がえげつない”んですよね…?
Kaede「この前、衝撃を受けたんです。初めてリハをしたら、いつもは1枚で済むセットリストが、2枚になっていて」
――おお、すごいボリュームですね。
Kaede「これでもギュッと詰め込んでるんです。残り少ない日数で、体力が付くかどうか…」
Nao☆「ちゃんと冷静に考えて、ペース配分しないと大変なことになりそうですよね」
――なるほど。ペース配分、難しそうです。
Nao☆「最初っから飛ばしたら大変だね」
Megu「MCをどう入れるかも大事ですね。最近、MCの力をちょっと伸ばしてるんですよ。ちょっとずつ」
――Negicco名物の、ゆるいMCも聞きどころですか?
Nao☆「ツアーでは、長めのMCでゆるくやったりもしますけど、今回はたくさん曲数があるので、全然違う感じになると思います」
――ゆるゆるMCは、今回はちょっと分量少な目ですかね。
Nao☆「Negiccoを応援してきて誇らしいと言っていただけるような、思いが詰まったステージにしたいと思っています」
1ヵ月の休みがあったら何する?
思わぬエピソードも? Negiccoのプライベートに迫る!――ではここからは、ちょっとプライベートな質問をさせてください。まず、“最近のNegiccoについて”編です。
質問9: 最近あった、一番うれしかったことはなんですか?
Nao☆「(坂本)真綾さんに、『また同じステージに立とうね』って言っていただいたことですね」
Megu「矢野フェスかな? 豪華な面々の中にNegiccoを混ぜていただいて。あの場にいれたことは幸せでした」
Kaede「うーん…。北海道旅行に行ったことですね。マネージャーさんと、数少ないオフの日に弾丸で行きました! すごい人と触れ合うって大事ですね」
――おお、何をされたんですか?
Kaede「山ちゃん(山里亮太さん)のライブにお邪魔しました。スケジュールがそこしか合わなくて、北海道まで観に行ったんですよ」
――そうなんですね! おや、Meguさんの様子がおかしいですが…。
Megu「あのぉ…その日、私誕生日だったんですよ…」
Nao☆「ぽんちゃ、引きずってるね(笑)」
Kaede「ぽんちゃも誘ったよね? 来ればよかったのに(笑)」
Megu「でも、行けなくて…。私はひとりで家にいました…。寂しかったなぁ~!」
――あはは、最近寂しかった話になっちゃいましたね(笑)。では、次の質問です。
質問10: 最近、ハマっているものはなんですか?
Nao☆「水彩画! 最近は、ファンの方から頂く誕生日プレゼントにお絵かきグッズが多くて。本当に楽しいんです! 休みの日はずっとお家でお絵かきしてます」
Kaede「最近、すぐ寝ちゃうんですよ…。ベッドに入って3分ぐらいで寝ちゃうから、寝ることかな? なんだろうな…」
Megu「あのー、超くだらなくてもイイですか?」
――くだらない話、ぜひ!
Megu「最近、派手な服を着るんですよ! 柄と柄を合わせたり、さくらんぼのお洋服も着ます!」
――さすがMeguさん、オシャレですねー。
Kaede「あ、顔を冷やすこと! お風呂上りに!」
Nao☆「お風呂上りにひんやりするシート、いいよね~」
Kaede「あー、アレいいよね!」
――あはは、あとでまた聞かせてください! 次の質問は…。
質問11: 今、1ヵ月オフがもらえたら、何をしますか?
Megu「旅行! 国内と海外! お金があれば、どこへでも! ほんとに旅行行きたい!」
Kaede「全部ライブに行きたいです。音楽も行きたいし、お笑いも行きたいし…。全部調べて、全部スケジュールを埋めます」
Megu「ええ、絶対疲れるって!」
Kaede「いや、疲れてもイイんだよ。どこにでも行きます! お金があれば!」
――それは大事ですよね…。
Nao☆「お金があれば、ルーブル美術館に行きます! いや、1ヵ月なら、のんびりと沖縄でハイサイ生活を送りたいかな…」
超多忙なNegiccoがオフにしたいこと&美容のためにしていること――このパートは、聞きたいことだらけですね。逆に、皆さんの方から、これを話したい、っていうものがあれば!
Megu「芸能人の方って、長めのオフを取ったりされるじゃないですか? そこで新しいインスピレーションとか刺激をもらったり…」
――たしかに、オフ前に空港で直撃取材されたりしますね。
Megu「これまで、Negiccoはそういうことをしたことがないです。もしオフが1ヵ月あるんだったら、長期で行きたいなぁ」
Kaede「あ、私は顔を冷やす話、いいですか?」
――どうぞどうぞ!
Kaede「ふたりが色白なんで、私は日焼けが気になるんですよね。美容に気を使ってる方に聞いたら、『何もしてないけど顔は冷やすよ』っておっしゃってて」
――へぇ~!
Kaede「そのために保冷剤を買おうと思っていたら、うしろシティさんがちょうど保冷剤をグッズで出していて。星形でめっちゃ可愛いんです。ほっぺに貼ってます」
――想像するとカワイイですね(笑)。おお、残り時間が少なくなってしまいました! Nao☆さんは、沖縄で1ヵ月のんびりでよろしいですか?
Nao☆「あ、でも、私は、やっぱりずっとお家でペーパーナノクラフトをしたいです! 1ヵ月間家からずっと出ないで、時々アニメを見て…。そういう時間が過ごしたいな…」
15年後は、何をしていたいですか?
これまでと、そしてこれからと。結成15周年編――ではでは、最後のパートです。最後は、“結成15年編”です。
質問12:この15年を振り返って、真っ先に思い出すことはなんですか?
Nao☆「『三人祭』! Perfumeさんが呼んでくださって日本武道館に立てたっていう…。Perfumeさんなくして、Negiccoはいません!」
Megu「私はNHKホール! …でも、今、頭に浮かんだのは、妄想さんが参加したファンイベントかな(笑)。」
――2009年ごろは、自分は本当にいちファンでしたからね! いろいろあって、何年もライターとしてご一緒させていただくことになるとは…。
Kaede「私はメールですね。『Negiccoに合格しました。メンバーはNao☆、Megu、MIKU、Kaedeです』って書いてあった画面です」
質問13: 結成15周年の最大の功労者は誰だと思いますか?
Kaede「いちばん長くかかわってくれてるのは、connieさんかなぁ…。」
Nao☆「うーん、熊さんかな…。」
Megu「ふたり!」
Nao☆「え、わたしたち?」
Megu「熊さんとconnieさんのふたり!」
Nao☆「わたしたちかと思ったよ~(笑)。」
――さて、ここから先は、かなり難しい質問かも知れません。
質問14: 15年前の自分が目の前にいたら、どんな言葉をかけますか?
Nao☆「んー、Negiccoになれて、よかったね」
Megu「この後、キミは、前髪を伸ばすけど、それは、似合わないよっ!」
Nao☆「じゃあ私は、“光のシュプール”の時に太るけど、気にするなっ!」
――そういうパターンもいいですね(笑)。Kaedeさんいかがですか?
Kaede「うーん、『みんなを信じて頑張れば、大丈夫』かな」
一同「おおお~」
――ではでは、次が最後の質問です。
質問15:15年後は、何をしていたいですか?
Megu「15年後かぁ…」
Nao☆「わたし、いくつですかね? 45才?」
――結構、お姉さんですね。でも、今のお姉さまがたは、皆さんお若いですよね。
Nao☆「うーん、みんなと変わらず、ずっと一緒に、チームでいれたらいいな…」
Megu「笑いジワは増えているかもしれないけど、たくさんのシアワセなことがあったからだから、それはそれで、うん、いいよ! ああ、まとまらない~」
――そのゆるい感じもイイですよ!
Megu「なんていうか、今のように、笑っていたいです」
Kaede「うーん、なんだろうなぁ…。変わらず、何かを表現している人でありたいです」
――おお、なるほど…。
Kaede「八千代コースターという番組でご一緒している、スーパー・ササダンゴ・マシンさんが、『何十年経っても番組を続けてください、そして番組に出させてください』っておっしゃっていて」
――おお、そうなったらすごいですね!
Kaede「その頃には、初期からいる重鎮になっていたいって。その言葉を聞いて、そういうのもいいなぁ、なんて、いろいろ考えました」
究極の目標となる存在、MAXとのツーマン――スーパー・ササダンゴ・マシンさんご自身が、いろいろな経歴とブランクを経て、今また活躍されている方なんですよね。すごく重みがあります。
Nao☆「Negiccoをやりながら、なにかやっている人でありたいって思います。その時に、みんながみんな同じところにいるかは、わからないけれど。それぞれに、伸ばせるところが伸ばせたらと思うし」
Kaede「そういう意味で、9月のMAXさんとのツーマンライブ(Negiccoの、ツーマンにようこそ in NIIGATA LOTS 特別篇「MAXねぎ9.28」)は、すごく大きいんです。
――おお、なるほど!
Kaede「MAXさんには、いつまでも、ずっとMAXさんでいてほしい。そういう目標でいてほしいです」
Megu「MAXさんが解散するのって、考えられないですよね」
Nao☆「いつまでも名を残して、いつまでもグループがあるイメージ。それって最高だなあって思うんです」
――ガールズグループの、ひとつの究極形かもしれないですね。
生きることが、Negiccoであること。それを支えてくれたのは…。Kaede「あの、この前亡くなった桂歌丸師匠のエピソードで、すごく素敵だなと思った話があって…」
――おお、どんなエピソードなんですか?
Kaede「元気をなくされていたときに、奥さんに『あんた、しゃべってないと張り合いないんじゃないの』って言われたそうなんです。そうか、私たちも、歌ってないと張り合いがないよなって思って」
――すごい…。Negiccoが歌丸師匠を目指すところまで来ている…。人間国宝ですよ!
Kaede「いやいや、恐れ多いです」
――なんというか、“皆さんが生きる”ということと、“Negiccoである”ということがイコールである感覚が、2年前よりも、さらに強まっている気がします。
Nao☆「親も、私たちがNegiccoであることを誇りに思っていてくれるから。親にとっても、誇れる人間でありたいと思うよね」
Kaede「前までは、続けていて大丈夫? 就職しなくて大丈夫? って言われていたんです。でも、Negiccoをやめて、なにやるの? って言われるようになったんですよ」
――なるほど…。親御さんから見ていても、Negiccoとして生きることが一番しっくりくる、ということなのかもしれないですね。
Nao☆「苦しかったらやめていいよ、って言われるけど、だからこそやめない、がんばらなきゃって思います」
――本当に、親御さんの存在は、大きいですね。
Nao☆「最終的には、親だよね。いちばん苦しい時も、そばにいてくれて、いちばん感じ取ってくれたのは親なんです。熊さんやconnieさんが功労者なのはもちろんだけど、親は、Negiccoが15年続けられた功労者だと思います」
――こういう発言を、真実味をもって語れるのが、Negiccoの凄さかもしれないですね…。
Nao☆「ううん…。これは、妄想さんにしか話せない話かもしれないですね」
未来の可能性に満ちたアルバム全曲レビュー!
ファンの皆さんの人生に関われるのが嬉しい! 朱鷺メッセ、待ってまっせ!――さてさて、最後はお約束でしめましょう! では、読んでいる方にひと言お願いします!
Nao☆「今回は、Negiccoの心の奥まで、いろいろ知っていただけたと思います。15周年、見たことのない景色を、一緒に見ましょう! ぜひぜひ、来てください! 朱鷺メッセ、待ってまっせ!」
――「行きまっせー!」コール待ちですね(笑)。
Megu「Negiccoとして続けてこれたことに、ファンの皆さんに感謝したいっていうことはもちろん、皆さんの人生に関われていることが、とても嬉しくて…。ファンの皆さんの存在が、本当に大きいので、いただいている分、お返ししたいです。だから、朱鷺メッセにはぜひ来てほしいです」
Kaede「15年頑張ったとしても、立てると思わなかった会場なので、スタッフさんにも感謝しています。小さなお祭りで経験を積んできて、新潟の方に応援していただいて、厳しいことも言っていただいて、そのおかげで強くなれたと思うんです。だから、新潟の皆さんには是非来ていただきたいし、全国の方にも足を運んでいただいて、新潟の魅力を感じていただきたいです」
――今日は、長い時間のインタビュー本当にありがとうございました!
Negicco「ありがとうございました!」
3人のボーカルが織りなす至高のポップス! 『MY COLOR』全曲レビューでは最後に、7月10日にリリースされたNegicco4枚目のアルバム『MY COLOR』を全曲レビューしていきましょう。通して聴いてみると、今作のキーポイントは、ずばり“声”だと感じました。全く声質の違う3人の声が、色鮮やかな織物のように編まれていく至高のポップスアルバムです。では、いってみましょう。
1. Never Ending Story
印象的なギターとフィドルからはじまる、草原で踊る3人が頭に浮かぶようなナンバー。曲が進むにつれて、Kaedeさん、Meguさん、Nao☆さんの声が、ひとりずつ揃っていく感覚が楽しい1曲です。表現力豊かな歌声に、活動15年で培った説得力を感じます。
2.キミはドリーム
1曲目からシームレスにつながって、心弾むこの曲へ。疾走感がありつつ緩急もしっかりついた、アニソン系楽曲の良さがぎっしり。Negicco3人の声はもちろん、辻純更さんのキュートなコーラスが印象的。『アイカツ!』関連のアーティストが多く関わった1曲です。
3.スマホに写らない
続いては、人気バンド「思い出野郎Aチーム」の手によるホーンセクションが印象的な楽曲。ゆるやかで、それでいて豊かな時間が流れます。凄腕プレイヤーを集めたNEGiBANDとのライブやツアーなどの経験が、こうした楽曲に活き活きと血を通わせているようです。
4.愛、かましたいの
銅鑼の音から七転八倒、急転直下のポップソング! シングルとして発表されたこの曲は、Negiccoポップス路線の代表曲のひとつと言えるでしょう。アルバムの中で聴くと、3人のそれぞれの声に愛情を注いで制作されていることを改めて実感します。
5.Tell me why?
そして一転、打ち込みバリバリのシンセサウンドへ。作曲・編曲はお馴染みconnieさん。そして作詞は、なんと森雪之丞さん! MVを作るなら、ちょっとvaporwaveなテイストかな…なんて想像すると、惜しまれつつ解散した盟友Especiaが、頭をよぎります。
6.She's Gone
続いては、息遣いや、時折のかすれをも活かすオーガニックなサウンド。目の前に3人が腰かけて口ずさんでいるような、強烈な生々しさを感じます。ものすごく力が抜けているようで、それでいて一種の緊張感すら漂う楽曲です。
7.カリプソ娘に花束を
音楽性がひとところに留まらないのが今作の特徴のひとつ。アルバムど真ん中のシングル曲は、ご陽気なラテンサウンド。賑やかですが、ちょっと切なさや懐かしさも感じます。なによりも、曲のど真ん中で歌うキュートな3人にはなんだか安心感を覚えます。
8.そして物語は行く
続くのは、大阪と東京で素晴らしいコラボライブを見せてくれたCRCK/LCKSとの楽曲。爽やかさとスピード感のある1曲で、朝ドラのオープニング曲にしたらピッタリかも? Negicco自身、ドラマ化してほしいぐらい波乱万丈の歴史があるグループですものね。
9.ノスタルジア
この曲の出だしは、切なくなるような歌声で始まります。スピードを上げていくポストロック的なリズムも効果的ですね。刻まれるグルーヴの中で、時に囁くように、そして力強く届けられる歌声は、歌うメンバーそれぞれの表情が目に見えるよう。
10.グッデイ・ユア・ライフ(下りver.)
発表当初から、キャッチーなメロディーでファンからの人気を集めていた「高速道路ソング」もアルバムに収録。しかも、曲の後半は、あの方の声も聴けてしまいます! ファン垂涎、思わず聴きながらドキドキしてしまいました。いやあ、イイ声!
11.硝子色の夏
作詞に中島愛さん、作曲・編曲にクラムボンのミトさんを迎えた楽曲は、女性の優しさと可憐さと強さを輝く結晶に閉じ込めたようなキラキラした1曲です。しかもこの曲、3人の愛の告白がすぐ耳元で囁かれるというファン悶絶のパートも。ライブで聴くのが楽しみ!
12.雫の輪
数々のメジャーアーティストを手掛けてきた冨田恵一さんが、ついにNegiccoと遭遇! 雄大な風景から、ひとりの女性にピンライトが当たり、そこからストーリーが展開していくような楽曲は、まるで映画のエンディングのよう。このスケール感は、これまでのNegiccoにはなかったものではないでしょうか。
13.15
そして最後には、ちょっと意外なほどのダンスチューン! 初期Negiccoのようなエレクトロポップス路線に回帰した楽曲をここに持ってくるのは、なかなか心憎い構成です。ゲームで言うなら、エンディング後に2周目の「強くてニューゲーム」が始まった感じでしょうか。曲の最後に鳴る音にニヤッとする方も多いはず。そう、 このアルバムはNegiccoの新たなスタート地点なのです。
3人の“MY COLOR”が、未来の可能性につながる全体を通して、フェティッシュとも言えるほどに、それぞれの歌声にフォーカスを当てたアルバムだと感じました。全くタイプの違う3人の歌声、その質感の違いを前面に押し出した楽曲が多い印象を受けるんです。メンバーそれぞれの持つ“MY COLOR”を、参加した数々のアーティストが理解し、愛し、表現しているのだと思います。
そして、ドラマや映画、アニメなどの映像作品にぴったりの楽曲が数多く収録されていることも印象的でした。Negiccoは、ライブが素晴らしいグループであることは間違いありませんが、その歌声がメディアに乗ってもっと広く聴かれるべきだとも思います。今作は、より多くの人々に届くきっかけになるような、未来へとつながるアルバムになるのかもしれません。
全曲レビューした後、『MY COLOR』スペシャルサイトが公開になりました。参加アーティストからの愛情とリスペクト溢れるメッセージを読むことが出来ます。特にミト(クラムボン)さんのメッセージは印象的でした(ぜひサイトで読んでみてください!)。現在のNegiccoが、Artists' IDOL(アーティストのアイドル)的なポジションにあることを端的に表現してくださっているようです。
数多くのアーティストに、スタッフに、家族に、そしてもちろんファンの皆さんに愛されて、これからもNegiccoは着実に成長していくことでしょう。まだまだ、追いかけられればと思います! 今回の特集は以上です。
●ライブ情報
「“love my 15years at 朱鷺メッセ”」
日時:7月21日(土)開場17:00/開演18:00
会場:新潟県・朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター 展示ホールB
●リリース情報
アルバム『MY COLOR』発売中

ウレぴあ総研

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