THE SECOND from EXILE

THE SECOND from EXILE
12月21日(土)〜23日(月・祝)の3 日間に渡り、 渋谷・国立代々木競技場第一体育館で開催されるライブイベント、MUSIC FOR ALL,ALL FOR ONE 2013がいよいよ開幕した。
音楽を通じて、新しい年への前向きなパワーを発信するライブイベント「MUSIC FOR ALL,ALL FOR ONE 2013」。2011年の東日本大震災をきっかけにスタートし、大手音楽配信サービス「レコチョク」を筆頭に、各レコード会社や音楽メディアが協力し合い、レーベルを越えたアーティストが集結するイベントも3 回目を迎えた。今年は3 連休となる12月21日(土)〜23日(月・祝)の3 日間に渡り、渋谷・国立代々木競技場第一体育館で開催。その年を音楽とともに振り返る、クリスマスシーズン恒例の大規模フェスの初日は、約10,000人を動員して幕を明けた。

初日となる12月21日(土)は、E-girlsMay J.加藤ミリヤTHE SECOND from EXILEなど、過去最多となる計12組のアーティストが参加。まず、オープニングアクトとして、UnaLUHICAが登場。

原宿のファッションシーンでモデルとしてカリスマ的な人気を誇るUnaは、ブラックスワンを連想させるモノトーンの衣装に身を包み、アンビエント系のバラード「ロンリー・フラワー」と、ダンスポップ「Juicy Juicy」という両極端な2曲を時にせつなく、時に軽やかに表現。LUHICAは、資生堂TSUBAKIのCMソングとして話題となったバラード「独り言花」をエモーショナルに歌い上げた。

ダンサー2人を引き連れ、サングラスにキャップ姿で登場した清水翔太は、メロウながらもソウルとパッションを感じる「GET BACK」とラテンのビートを導入した「flower」で客席を盛り上げた。2曲を歌い終えたあと、「クリスマスシーズンなので、久々に僕の冬の曲をやりたい」と語り、ウインターバラード「冬が終わる前に」をさりげなく情感の漂う歌声で熱唱。さらに、夢を追う若者の背中を押す応援歌となっている新曲「DREAM」を力強く、ストレートに歌い上げ、「君が好き」では、サビのフレーズを客席のひとりひとりを指差しながら歌い、大歓声を浴びた。

続いてのブロックでは、ももいろクローバーZで知られるスターダスト発の男性アーティスト集団「EBiDAN」から、DISH//超特急の2組が個性的なステージを展開。結成から2周年を迎えた平均年齢約16歳の4人組ダンスロックバンドであるDISH//は、竹馬に乗ってステージにあがり、前山田健一プロデュースによるファストなロックナンバー「いつかはメリークスマス」など、3 曲をハイテンションに全力でパフォーマンス。メインダンサー5人にバックヴォーカル2人という史上初の編成となっているボーイズグループの超特急は、11月にリリースしたばかりの5枚目のシングル「Kiss Me Baby」をはじめ、エキサイティングなダンスとヴォーカルで観客を魅了した。

イベント中盤には「パーティー・アクト」コーナーが設けられ、ニューカマーが登場。インディーズ時代から着うたの総チャートでデイリー1位を獲得している5人組のダンス&ヴォーカルユニット、Da-iCEはアグレッシヴなダンスナンバーを立て続けに披露。来年1月のメジャーデビューが決まっている彼らの勢いや躍動感がリアルに伝わってくるステージングとなっていた。続く、FAKYは、リル・ファングやダイアンなどのメンバーで構成される、国際感覚豊かな5人組ガールズ・グループ。全員がリードヴォーカルをとれるだけあって、その歌声は圧巻のひと言。太くたくましく、ダイナミックな歌いっぷりに新人とは思えない本物の存在感と迫力を感じた。

昨年に引き続き、2年連続での出場となったE-girlsは、まさに2013年の音楽シーンを代表するアーティストの1組だろう。ブレイクのきっかけとなった3 枚目のシングル「Follow Me」や、レコチョクで初の月間1位に輝いた「ごめんなさいのKissing You」、初のメッセージソングとなっていた最新シングル「クルクル」など、パフォーマーによるダンス・シークンスを含めて全6曲。総勢25名によるカラフルでポップ、明るく華やかなエンタテイメントショウを展開した彼女たちは、紅白歌合戦の初出場の報告とともに、来年夏に初の単独アリーナツアーの開催を発表し、会場では割れんばかりの歓声が起こった。

カラオケ対決をするテレビ番組での活躍で一躍、注目を浴びる存在となったMay J.は、彼女の歌唱力の高さを知らしめるきかっけとなった「ハナミズキ」など、カバー曲を中心にした構成。ミュージカル「レ・ミゼラブル」の主題歌「I DREAMED A DREAM」は、「たくさんの人に歌を届けることができなかったときの気持ちをぶつけて歌った」と言い、中盤のロングトーンには感動を誘う響きがあった。「私からのクリスマスプレゼントです!」というMCのあとで歌われた、マライア・キャリーの「All I Want For Christmas Is You」の低音から少しずつあがっていく歌い出しや、ギターとのハモりも含め、彼女は純粋に歌の上手さだけで聴き手を感動させることができる。改めて、プロのヴォーカリストとしての才能と磨き抜かれた表現力と技術を見せつけられた思いがした。

昨年、このイベントで復帰後初のステージを飾った華原朋美。真っ赤なドレスで登場した昨年は、観客の前で歌うのが6年半ぶりということもあり、涙をこぼすシーンもあった。しかし、今年は時折、柔らかな笑顔も交えながら、しっかりと前を見据えた堂々たるパフォーマンスを見せた。MCでは、「1年間、ドタキャンもなく(笑)、走り続けてこれました。今年も昨年と同じようにこのステージに立って、歌えることを心から感謝してます」と伝えるともに、「16年間ずっとあったわだかまりも解消した」とコメント。「I Believe」「夢やぶれて」「I'm proud」と“夢"をテーマにした楽曲を感情を目一杯込めながら高らかに歌い上げ、新しい夢に向かっている姿勢を印象づけた。

真っ赤なペンライトで多くのファンに迎えられた加藤ミリヤは、明確なコンセプトを感じさせる構成となっていた。「HEART BEAT」「SAYONARA ベイビー」「LOVE FOREVER」と4つ打ちのアップナンバー3 曲をつなげて歌った最初のブロックは、彼女のライブのダイジェストのようなもの。歌とダンスはもちろん、SEや照明を含めて、完成されたショウを展開した。続いて、「せつないクリスマスになりそうな方に届けたい」という言葉のあとに、失恋ソング「Aitai」とティーンの悩み相談から生まれた「Lonely Hearts」というメッセージ性の強いバラードを切々と歌い上げた。さらに清水翔太とSHUNを呼び込み、「今夜はブギーバック」で客席を盛り上げ、「メリークリスマス」と手を降り、ステージをあとにしたが、この日、初めてミリヤのステージを見た観客が彼女のライブに行きたくなるような内容となっていた。

初日のトリを飾ったのは、初登場となるTHE SECOND from EXILE。彼らが姿を表すと会場中からは悲鳴のような歓声があがった。この夏のアンセムとなったパーティーチューン「SURVIVORS」からスタートし、数少ないバラードナンバー「Lost In Time」、デビューシングル「THINK BOUT IT」など、高揚感たっぷりのエッジーなEDMナンバーを披露。TETSUYAがアクロバットを駆使し、KEIJIはTシャツも脱いで上半身裸になるなど、この日、いちばんの熱気と盛り上がりを見せた。NESMITHが「楽しい、最高の熱い思い出ができました!最後に、このイベントのラストを飾る曲です」と語り、EXILE TRIBEとしての誇りをテーマにした「PRIDE」を歌唱。2人の声と3 人のダンス、そして、1万人の観客のクラップが重なることで生まれる力強いグルーヴが会場を満たしたところで、NESMITHが「MUSIC FOR ALL,ALL FOR ONE」と叫び、初日の幕は閉じた。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着