「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
実はスゴい存在の
AKB48のヒットを探る
総合3位と総合5位は
メンバーの水着姿のMVが印象的な
夏ソングがランクイン!
この2作は共に前述の総選挙投票シングルとして、「Everyday~」は累計約161万枚、「真夏の~」は約182万枚と、いずれもCDが大ヒットしているが、前者はダウンロードでもミリオンヒット、カラオケは8位、後者もダウンロードが50万件以上、カラオケも13位と、総合的にヒットしている。
やはり、これらのヒットは渚を感じさせる爽快感がありつつも、ちょっとスローにくちずさむと、夏が終わった後の切なさも感じられて、その光に隠された影の成分が絶妙という、歌詞とメロディーの相性が抜群であるというのも大きいだろう。ちなみに、両作品の作曲者である井上ヨシマサは2015年のアルバム『それぞれの夢』にて「真夏のSounds Good!」をスローバージョンでセルフカバーしていて、その“影”の部分をフィーチャーするような歌唱が特長的だ。
やはりCDセールスが強い
総選挙投票シングル
ちなみに、2017年末までの51枚のシングルで、CDセールスが最大となっているのが2013年の「さよならクロール」の196万枚、次いで多いのが前述のように2012年の「真夏のSounds good!」の182万枚、3位が2014年の「ラブラドール・レトリバー」で約179万枚、4位が2015年の「僕たちは戦わない」で約178万枚となっており、いずれも総選挙投票シングルとなっている。
ただ、「さよならクロール」と「僕たちは戦わない」はいずれも配信もカラオケもTOP20圏外、これは2016年の「翼はいらない」と2017年の「願いごとの持ち腐れ」という2枚の投票シングルも同様だ。近年の投票シングルがCDセールスばかりが突出し、音楽配信やカラオケなどで楽曲自体が支持されていないようだ。2018年の投票シングル「Teacher Teacher」はAKB48としては珍しいクールなダンスナンバーで、振り付けも韓国のパク・ジュニ氏が担当するなど、K-POP的な要素が強いので(そういえば、本作を略すれば「T T」(笑))、例えばTWICEのように配信やカラオケで支持されるのか、ヒットの動向が気になるところだ。