海が苦手な子でも楽しめるリゾート?
! 「初島」で日帰り"のんびり"家族旅

「家族でリゾートに行きたーい!」そんな夢をかなえてくれるアイランドリゾートを発見。 海が苦手でもOKのスパ・プールも揃った、首都圏から約2時間で行ける“初島”を子連れの観点からガイドします。

都内から約2時間ちょっと。思い立ったらすぐに行ける距離に、憧れのアイランドリゾートがあるなんて!
この記事の完全版を見る【動画・画像付き】
青い海、爽やかな風、花の香り、輝くのは太陽と子どもの笑顔——。
たまにはリゾートで優雅にゆったりとした時間を過ごしたい、でもハワイもグアムも沖縄も遠いし子どもを連れてなんて無理! などと、諦めていませんか?
どこでもドアが無くても行けるリゾートが実はあったんです! それは、首都圏から一番近い離島「初島」。
今回、筆者が実際に初島日帰りツアーを敢行。子連れの観点から、初島遊びのポイントと1日で楽しむ秘訣をガイドします。
初島ってどんな島?
駿河湾にぽっこり浮かぶ、小さな島『初島』。伊豆半島東方沖に位置し、周囲約4km、1時間もあれば歩いてぐるっと回れるほどの小島です。
古くから人が住む有人島ですが、1960年頃からリゾート開発が進み、現在ではプールやスパ、食事はもちろん、様々なレジャーを楽しむ事ができます。島民の方が営む民宿や食堂などもあり、南国っぽいリゾートの雰囲気と日本の島ならではの雰囲気との両方を持っています。
初島の気温は、都内とそう変わりません。気持ち暖かいくらい。筆者が行った3月中旬には、熱海桜と菜の花が満開。チューリップも咲いていました。
島のあちらこちらに南国の花々や木々が自生しているので、夏にかけてはさらにリゾート気分を盛り上げてくれることでしょう。
首都圏から約2時間。
都内からだと、新幹線を使えば1時間半ほど、在来線でも2時間ほどで熱海まで到着。熱海駅から熱海港まではバスで10分。熱海港からは、船に乗って約30分ほどで初島へ到着します。
港までのバスは1時間に3本程度。初島までは熱海港から1日に9便ほど船が出ています。ここでポイントなのが、船の発着する時刻。始発は7時30、最終は17時50分です(取材時点)。
島内の施設はほとんどが船の時間を起点に営業しており、従業員もこの最終便で帰ります。つまり、施設やレストラン等のほとんどは17時頃までの営業となります。この点だけはしっかり頭に入れておきましょう。
いざ、初島へ!
いざ「初島」へ!
熱海港から乗るイルドバカンス3世号は3階建てで、約800人を収容できる広さ。展望ブリッジがあり、見晴らし抜群!
いつも乗船している観光客にエサをもらっているのであろうウミネコたちが、島までずっと船について来てくれます。子どもは喜びそうですね。
港で乗船券を買う際に申し出て片道500円を払うと、船主側の特別船室で迫力の景色を見ることもできます。操舵室を覗ける小窓も、乗り物好きキッズには萌えポイントかもしれません。
とはいえ航海時間は30分ほど。ウミネコと戯れたり船内を散策しているうちに初島に到着しました。
初島に上陸してすぐ目に入るのは、昔からあるいい感じの民宿や食堂街。初島はサザエや伊勢エビ、イカ、天草などが特産。直売所もあります。
食堂街では活きのいい海産物をつかった美味しい料理をいただけるそうで、その味は熱海の地元民が初島まで美味しいものを食べに行くほどだとか。(熱海のタクシー運転手さん談。)
筆者は今回食堂街ではなく、島の南側にあるBBQレストランでお昼を頂きました。こちらの話は後ほど。
港の目の前にある漁協スーパーでは、岩のりや天草(ところてんの原料)も売っていて、こちらもお土産として人気だそうです。
リゾート気分を満喫するなら島の東へ!
初島でのレジャーに欠かせないのが、島の東にある『初島アイランドリゾート』というエリア。南国リゾート的な要素がここに凝縮されています。
リゾートと言えば「海でしょ!砂浜でしょ!」という方も多いでしょうが、残念ながら初島にはビーチはありません。島の周囲は断崖と岩場に囲まれています。
とはいえ、やっぱり太陽の下で海を漂うあの感じを味わいたいですよね。あります、その感じ。
初島アイランドリゾートの東端には、夏の間オープンする”海水”プール、『海のプール』があります。目の前に広がる大海原を望みながら海水に漂えばもうそこは海!
もちろん、プールなのでクラゲなども居ません。一部のエリアは子ども向けに浅く作られているので、「海が怖い」という子でも大丈夫。むしろ海よりも安心して遊べます。
そして、通年で楽しめるのはスパ『島の湯』。海水の成分が溶け込んだ地下水を利用しており“海泉浴”ができます。
露天風呂から見えるのはやはり海。時期によっては朝6時過ぎからオープンしていて、地平線から上る朝日を眺めることができるそうです。
う~ん、これを聞くと、宿泊してゆっくりしたくなりますね。ちなみに、海水にはミネラルが含まれているため、新陳代謝が活性化されて美肌にもgood。
ビーチは無いけどガーデンがある!
ここまで読んで「ほら、ビーチ無いじゃん!」と思った方、すみません、砂浜はありません。でも、リゾートとくれば、ビーチもいいですが、アジアンな気分も味わってみたくないですか?
そこで、プールや『島の湯』といっしょに是非利用していただきたいのが、『アジアンガーデン R-Asia』。
芝生の広場にパラソル&ハンモック。アジアンメニューが味わえるカフェやバーがあります。ナシゴレンにガパオ、チキンの香草焼き、どれも美味しそうです。
今回頂いたのは、デザートのハワイアンパンケーキとスムージー。スムージーはバーのメニューで、ベリーとマンゴーがあります。どれもベリーがたっぷり! 見た目もかわいいので乙女心も子ども心も満たされますね。
ハンモックにゆーらゆら揺られながらのんびり読書をするのもいいですし、キャッチボールやバトミントンの道具が置いてあるので、少し体を動かして遊ぶこともできます。
ここでは本当にのんびりと、バカンスらしいゆったりとした時間の流れを感じたいですね。
やっぱり外せないアクティビティ
ランチは豪華なシーフードBBQもおすすめ
今回は、海を見ながらシーフードバーベキューができる『初島ピクニックガーデン』でランチを頂きました。ここで驚かされたのが、バーベキューの概念を覆すコースメニュー。
元々地中海料理の店で働いていたという料理長が出してくれたのは、
・彩り野菜のバーニャカウダ
・マグロのテールバジルソース焼き
・にんにくとトマトのプロヴァンス風ほたて
・さざえのエスカルゴ風
・伊勢エビ ブランデー風味のフランベ
・牛肉のアヒージョ
・エビのビスクスープ
・バケット
(※一部料理名が実際と異なるかもしれませんがご了承ください)
思わず、「おおっ?!」と声が出てしまったほどのゴージャスさ。BBQといっても素材をそのまま焼くのではなくそれぞれに味付けがしてあり、フルコースになっています。
このメニューは「アクアマリン プレミア」といって、今月新しい船が就航されることを記念して作った期間限定メニューだそう。1人前4600円と少しお高くはなっていますが、この金額に見合っていてコスパは十分でした。
通常期もこの半分ほどの価格の「アクアマリン」のほか、いくつかコースメニューが用意されています。ウインナーやポテトといった単品も用意されていますので子ども用に単品を追加するのもいいかも。
大人はお酒を頂きながら、時間をかけてゆっくりと料理を楽しみたいですね。
アクティビティなら『SARUTOBI(サルトビ)』
大人も子どもも楽しめるのが、専用ハーネスを着けて綱渡りのようなスリルを体験できる『SARUTOBI(サルトビ)』。
初島アイランドリゾート内にあり、対象は身長110cm、5歳以上。小学生以下は必ず保護者同伴での参加となります。所要時間は30分〜1時間ほど。
このアクティビティで絶対守らなければならないのが、始めたら必ず最後までやること。ハーネスをコースワイヤーに通すかたちで固定するため絶対に途中で外せませんよ、とスタート前にスタッフの方から確認をされます。
ロープ1本の綱渡りや吊り橋などをクリアしていけば、最後は40mのジップスライド。勇気を振り絞ってロープに身を任せれば、風になった気持ちで樹々の間を壮快に走り抜けられます。
途中止まってしまっても、樹の上に居るスタッフに「どうやって進んだらいいのー?」「怖いんだけどー!」などと大声で叫ぶと、少し離れた所からどうすれば良いか教えてくれます。
コースは2つ、初級と中級があります。手放しでスリルを感じながら渡るなり、補助ロープを持ちながら慎重に渡るなり、自分なりに工夫できます。無理をしなければ、景色を楽しみながらクリアできるでしょう。
地上からも追いかけながら応援したり写真を撮ったりできるので、お父さんはコースを先に行きながら子どもに見本を見せ、お母さんは下で撮影するのがいいかもしれません。
ただ、高さは10mほどでしょうか? 足下を見るだけでもかなりスリルがあります。「本当に5歳の子でもクリアできていますか?」とスタッフの方に聞いてみたところ、案外子どもの方がスイスイとこなしてしまうそう。ただ、途中で辞められないので、本人への意思確認は事前にしっかりと。
人気のアクティビティなので、混雑時期は早めに行って、予約をしておくと良いでしょう。
アイランドリゾート外にも見所あり
島内のその他のアクティビティとしては、海中展望船「ノア」で初島周辺の海の中をのぞける海中遊覧クルージング、スキューバーダイビングがあるようです。
また、港の方では釣り竿のレンタルもしています。
サルトビは怖くて無理! という方は、『初島灯台』へ。
この日は好天ながら、もやが出てしまっていましたが、条件がよければ富士山も見られるそう。
この春、新しい船が就航!
バカンス気分を堪能できる宿泊施設も
ここまで、移動時間や時系列を無視してご紹介しましたが、島内はのんびり外周を歩いても4kmくらいなので1時間弱程度で回れます。東のアイランドリゾートのあたりから西の港まで、15分もあれば着いてしまいます。
道の途中には、いくつか見所も。あまりプランを立てず、気の向くままに過ごせるのが初島ならではの良さでしょう。
せっかくだから泊まりたい! という場合には、民宿が10件ほど、そしてアイランドリゾート内にキャンプヴィラとトレーラーヴィラがあります。
こちらは冷暖房がついていて設備も充実。なかなか良い雰囲気で快適な夜を過ごせそう。
個人的には、ぜひ1泊して、静かな夜にひびく波の音と美しい星空を眺めてみたいです。
その他、島内には「グランドエクシブ初島クラブ」があり、かなり大きな宿泊施設とテニスコートなどの付帯施設があります。充実したサービスが受けられることと思いますが、残念ながら会員専用施設。
但し、実は会員以外でも利用可能な所があります。エクシブホテル内レストランでは昼食の時間帯のみ一般利用可能。予約は不要です。(「レストランをご利用の際は、服装を整えてお越しください。」とのことです。)

新しい船『イルドバカンス プレミア』号就航!
2014年3月19日から新しい船、「イルド・バカンスプレミア」号が就航しています。
富士急マリンリゾートが発注した観光クルーズ船で、全長43メートル定員605人、ゆったりとしたシートやパーティーが出来るラウンジ風の施設を備えているのが特徴です。
車いすにも対応していて、乗降が楽にできるリフトを装備し、船内にもエレベーターを設置し車いすでの移動を考えた作りになっています。
初島を満喫するなら、往復乗船券にR-Asia入園券などがついたセット券の購入がお得。
島の湯やサルトビなどは別途料金が必要となりますので、こちらでご確認を。[http://www.hatsushima.jp/island/guide/index.html#set]
まとめ
初島の魅力は何と言っても、思い立ったら次の日にでも行ける気軽さでしょう。
天気予報をチェックしてから決められる、しかもノープランでも満喫できるリゾートアイランドがあったなんて驚きでした。
でも実は、バブル前後はかなりの人気だったようなので、おじいちゃん、おばあちゃん世代には懐かしく感じられるかも。3世代で行くのもいいかもしれませんね。友達ファミリーと一緒に行っても楽しいと思います。
注意としては、乳幼児連れで楽しむのはちょっと厳しいかな、ということ。今回、熱海駅を降りてからのこの行程の中で、赤ちゃん向けの授乳・給湯設備、オムツ替えシートのようなものは見当たりませんでした。
また、島内には階段を通らなければならない道など、ベビーカーだと辛い箇所もあります。
ベビーチェア、子ども用トイレなども設置されていないようですが、トイレについては、子供用携帯用トイレを持っていけばカバーできます。離乳食の子はやはり持参した方がよいでしょう。売店はありますが、コンビニ、スーパーなどはありません。
海のプールがオープンする夏の間は混雑することが予想されます。日帰りなら、暖かくなるこの時期から初夏の頃が狙い目でしょう。
早速、週末の天気予報をチェックしてみては?
こちらのレポートもどうぞ!
【チャイルドシート】3人に2人は装着法に誤りあり! 装着率は6割程度! あなたは大丈夫? [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/21127 ]
“ぐずる赤ちゃんに睡眠薬”安全かナシか、本当のところを小児科医に聞いた [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/20401 ]
急な「困った!」も即効解決! 子どもとのおでかけを快適にするスマホサービス集 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/19625 ]
パパが授乳!? 世界に広がる"パパ達の子育て革命"の真相に迫る [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/21509 ]
子育てママが、”オシャレしてお出かけしたい”とき注意するべき3つのこと [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/19332 ]

アーティスト

ウレぴあ総研

新着