10月12日@新木場STUDIO COAST photo by 新保勇樹

10月12日@新木場STUDIO COAST photo by 新保勇樹

圧倒的な演奏が会場を飲み込んだThe
Birthdayのツアーファイナル

9月14日に千葉LOOKを皮切りにスタートしたThe Birthdayのライヴツアー 『BLACK DOCTOR FIGHT AGAIN 12 NIGHTS』が、10月12日新木場STUDIO COASTでファイナルを迎えた。
「SとR」の乾いたギターリフが鳴り響くと、待ちかねていた観客が一斉に躍動しはじめた。この日は、アルバム『VISION』と『I'M JUST A DOG』の収録曲を中心に、1stアルバム『Rollers Romantics』をはじめ、各アルバムからセレクトされたベスト盤さながらの選曲で、Wアンコールまで約2時間全21曲を披露した。

このツアーで初披露され、12月4日にリリースする久々のシングル曲「LEMON」は、むき出しのメッセージで観客を引きつけた「ひかり」に続いて演奏された。最初は静かに始まり、徐々に熱を帯びていくドラマチックなナンバー。ジッと耳を凝らし、歌に聴き入る観客。シンプルなライトに照らされたチバに、最前列の観客は必死で手を伸ばした。

前後左右小刻みに体を揺らしながら、黙々とベースを奏でたヒライハルキ。「Nude Rider」の間奏では珍しく“新木場ぁ〜!"と叫び声をあげた。ステージ前で観客をあおりながらギターソロを披露したフジイケンジ。「狂っちゃいないぜ」では、フロアを見渡しながらメロディーを一緒に口ずさむ。タイトなビートで終始バンドを引っ張ったクハラカズユキのドラム。「Red Eye」ではジャジーなムードを演出し、一転激しい連打のドラムソロに大歓声が沸き起こった。まさに圧倒的と呼べるほどの演奏が、会場を飲み込む。終盤「涙がこぼれそう」「さよなら最終兵器」といった人気ナンバーを次々と演奏するや、人がうねるように入り乱れる。観客のモッシュやダイヴで、熱気は最高潮に達した。

MCは毎回ほぼないに等しいが、“新木場って何区?"と問いかけたチバ。しかし観客が一斉に答えたため“何だかわかんねえ!"と苦笑い。アンコールでクハラは“来年は嫌ちゅうほどライヴで回りたいと思っています。でも嫌にはならないでネ!"と、笑いを取った。

Wアンコールのラストは「ローリン」。“まだ何もしてねえから、また転がってこう"とチバ。ブルースハープを吹きマラカスを振り、“We Are The Birthday!"と何度もバンド名を叫ぶ。コール&レスポンスでこの日一番の一体感を見せたフロア。繰り返されるサビに、最後の最後まで休むことなく飛び跳ね続けた。

ライター 榑林 史章

シングル「LEMON」

2013年12月4日(水)発売
【初回限定盤】(CD+DVD)
UMCK-9649/¥1,890(税込)
【通常盤】(CD only)
UMCK-5453/¥1,050(税込)
<収録曲>
1.LEMON
2.タイトル未定
<DVD 収録内容>
最新ツアー『Black Doctor Fight Again 12 Nights』より、The Birthdayとしては初となるクラブチッタ川崎公演の映像を収録。全6曲程度収録予定。

「Quattoro×Quattro Tour' 13」

12月05日(木) 大阪 UMEDA CLUB QUATTRO
12月06日(金) 広島 HIROSHIMA CLUB QUATTRO
12月12日(木) 愛知 NAGOYA CLUB QUATTRO
12月13日(金) 東京 SHIBUYA CLUB QUATTRO

アーティスト

OKMusic編集部

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