L→R GOT'S(Ba)、IWASAKI(Dr)、KEIGO(Vo)、KOHSHI(Vo)、TAKE(Gu)

L→R GOT'S(Ba)、IWASAKI(Dr)、KEIGO(Vo)、KOHSHI(Vo)、TAKE(Gu)

【FLOW インタビュー】
アニメって看板は付いてるけど、
これらの曲が
可能性を確実に広げてくれた

2004年リリースの「GO!!!」から最新曲のFLOW×GRANRODEO名義での「Howling」まで、アニメタイアップ曲を網羅したベスト盤『FLOW THE BEST ~アニメ縛り~』。FLOWとアニソンの歴史や関係性について紐解く!

アニメタイアップの歴史を網羅したベスト盤が完成しましたが、昨年末に行なったアニメ縛りのワンマンも大盛況でしたね。

TAKE
今回、全てがその反響を受けて始まったことで。想像以上の反響を受けて、我々の楽曲を求めてくれる人に届けに行きたいという気持ちでアニメ縛りのツアーが決定して、そのツアーに向けて今作のリリースも決定したんです。今、学生時代に「GO!!!」を聴いていた子が大人になって、自分たちのお金でライヴハウスに足を運んでくれていたりと、ひとつの到達点に来た感があるんですよ。アニメに特化した、より楽しめるものを提供できる時期になったんじゃないかというのを、デビュー15年目にして感じてるんです。

「風ノ唄/BURN」をリリースした2016年頃、『テイルズ オブ』シリーズのイベントでFLOWを知った人がツアーに来てくれる状況を見て、“やっとつながった感がある”と話してましたね。

TAKE
そう。それまではアニメで知った人が自分たちのワンマンに来てくれたりということがあまりなかったんだけど、アニメとの親和性が強くなった一昨年くらいからワンマンに足を運んでくれる人も増え始めて、今やライヴに来てくれる人の約半分が男性という稀有なバンドになってます(笑)。
KOHSHI
兄貴感が出てきちゃったのかな? そういうつもりではやってないんだけど(笑)。
TAKE
わはは。でも、他のバンドの成り立ちとは違う、独特な道がかたちになり始めたのは肌身に感じてますね。同時にアニメ縛りのベスト盤をリリースすることの意味も感じてます。

改めてベスト盤を聴いても一作一作と真摯に向き合って、広い振り幅を持ってFLOWにしかできない曲を提供し続けているし、他のバンドにはなかなかできないことだと思いました。

KEIGO
“アニメ”って看板は付いてますけど、アニメとのコラボがFLOWの可能性を確実に広げてくれたし、これらの曲が15年の歴史の核となる部分になってると思う。アニメ曲とライヴ曲を棲み分けてきたわけじゃないから、ライヴでも中心にいた曲たちだし、だからこそアニメ縛りのライヴも成立する。やはり、これがFLOWの歴史そのものだと思います。

「GO!!!」や「DAYS」の頃と比べた時、アニメのタイアップを作る時の気持ちの変化ってあるんですか?

TAKE
向き合い方って部分は変わらないですけど、アニソンと言われるアーティストの方々と同じことをやっても意味ないんで。アニメの作品でギターのピックスクラッチで始まる曲があったら面白いよね?とか、スカパンクがあってもいいよね?みたいな新しい提案は常に入れていますね。

ロックバンドならではの視点とアイデアを持ち込んで。

TAKE
そう。アニソンの作曲マナーもあると思うけど、そこにロックのマナーもエッセンスに入れて。それを聴いたアニメファンが自然と吸収していけたら面白いなというのはありますね。あと、例えば『エウレカセブン』だと「DAYS」のあとに「ブレイブルー」をやらせてもらう時に、同じリズムパターンでオマージュ的なものを入れることで作品とのリンクもあるし、音楽の楽しみ方も分かってもらえるかなと思ったり。俺らもそこを楽しみながらできてたんじゃないかと思います。いろんな挑戦をさせてもらったし、逆に自由度が高かったんじゃないかと思うくらいの曲もあるし。ある種、アニソンというものが成熟してきて、フォーマットが完成してるところはあると思うので、まったく違うベクトルからアプローチしたことに引っかかってもらえたのかなと思うんです。

なるほど。では、そんな中でそれぞれ印象的な曲、思い入れの強い曲を一曲選んでほしいのですが。

TAKE
俺は「DAYS」です。それまでのFLOWになかった4つ打ちロックに挑戦したんで。それが高く評価されたことで、いろんな表現があっていいんだと改めて思わされました。プロデューサーの亀田誠治さんが提案してくれたストリングスを取り入れたり、バンドとして新しい扉が開けた曲でしたね。
IWASAKI
俺も「DAYS」です。それまで自分がダンスビートをやるなんて思ってなかったけど、この曲で同期を取り入れる覚悟をも決めたので。自分の中での完成度は低いかもしれないけど、この曲がなかったら、その後の楽曲も生まれてこなかったと思います。
GOT'S
僕は「COLORS」ですね。当時、蔦谷好位置さんのアドバイスもあって5弦ベースを使い始めて、楽器やトーンについてもより考えるようになったし、ベースとより真剣に向き合えるようになりましたね。その後、「ブレイブルー」からは時間も掛けたいからレコーディングを家でやるようになったりして。もう、スタジオだと緊張しちゃって弾けないです(笑)。
KOHSHI
俺は作詞の面で言うと「Sign」がターニングポイントになりました。声優さんと一緒に出るイベントに出演した時、“歌詞がストーリーにぴったりなんです”と言われてすごく嬉しかった。だから、歌詞と作品のリンクを改めて考えるきっかけになったし、その重要さも感じる曲になったんです。
KEIGO
僕は「Re:member」。当時、僕が交通事故に遭って、FLOWとして始めての挫折を味わったんですけど、そこから這い上がる姿を歌った時、そこに『NARUTO』がいてくれた感じがあって。FLOWとアニメの歴史を考えた時、根本的なところで切っても切れない関係性があると思ったんです。

ベスト盤のラストをFLOW×GRANRODEO「Howling」で締めているのも面白いし、ひとつの到達点になってますよね。

TAKE
GRANRODEOともアニメを介して出会わせてもらったし、アニメとの歴史がなければ実現しなかったバンドですからね。
KOHSHI
GRANRODEOは僕らの伸びしろを作ってくれるバンドだし、お互いに刺激を与え合って物作りができたと思っているので。次は一緒にアルバムも作れたらいいですね。
TAKE
また4年後かな? ちょうど冬季オリンピックの年に活動してるんで、次は北京オリンピックかな?(笑)

取材:フジジュン

アルバム『FLOW THE BEST ~アニメ縛り~』2018年3月7日発売 Ki/oon Music
    • 【初回生産限定盤(DVD付)】
    • KSCL-3032〜4 ¥6,000(税抜)
    • 【通常盤】
    • KSCL-3035〜6 ¥3,000(税抜)

『FLOW 15th Anniversary TOUR 2018「アニメ縛り」』

4/14(土) 埼玉・西川口Hearts
※FLOW OFFICIAL MEMBER『26ers』限定公演
4/15(日) 埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
4/21(土) 群馬・高崎clubFLEEZ
4/22(日) 千葉・柏PALOOZA
4/28(土) 神奈川・横浜Bay Hall
4/29(日) 静岡・LiveHouse浜松窓枠
5/03(木) 広島・CLUB QUATTRO
5/05(土) 徳島・club GRINDHOUSE
5/06(日) 香川・高松DIME
5/12(土) 福岡・DRUM Be-1
5/13(日) 熊本・B.9 V2
5/19(土) 京都・KYOTO MUSE
5/20(日) 島根・松江AZTiC canova
5/26(土) 富山・MAIRO
5/27(日) 新潟・GOLDEN PIGS RED STAGE
6/09(土) 宮城・仙台Darwin
6/10(日) 岩手・盛岡Club ChangeWave
6/16(土) 大阪・BIGCAT
6/17(日) 愛知・名古屋ダイアモンドホール
6/24(日) 北海道・札幌ペニーレーン24
7/01(日) 東京・豊洲PIT

FLOW プロフィール

フロウ:KOHSHI(Vo)、KEIGO(Vo)、TAKE(Gu)、GOT’S(Ba)、IWASAKI(Dr)の5人組ミクスチャーロックバンド。2003年1月に発表した海援隊の「贈る言葉」のカバーで注目を集め、シングル「ブラスター」でメジャーデビュー。疾走感あふれるエネルギッシュなバンドサウンドと思わず身体が弾み出すようなメロディーを武器に、全国でイベント出演やライヴを繰り広げる。『NARUTO -ナルト-』『交響詩篇エウレカセブン』『コードギアス』をはじめ、多くのアニメにも楽曲を提供し、06年以来、海外での活動にも精力的に取り組み、アジア、北米、南米、ヨーロッパなど、これまでに19カ国59公演を超えるライヴ実績を持ち、ライヴバンドとして国境を越えて音楽を届けている。22年にデビュー20周年突入イヤーを迎え、11月にORANGE RANGEとのコラボ楽曲「デイドリーム ビリーヴァー」を含むシングルをリリースする。23年7月にはアニメ提供楽曲だけで行うワンマンライヴ『FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~』を幕張メッセ国際展⽰場で開催予定だ。FLOW オフィシャルHP

L→R GOT'S(Ba)、IWASAKI(Dr)、KEIGO(Vo)、KOHSHI(Vo)、TAKE(Gu)
アルバム『FLOW THE BEST ~アニメ縛り~』【初回生産限定盤(DVD付)】
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OKMusic編集部

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