高橋 優
『世界で一番読まれたい手紙』
- 第48回 僕の宮崎 駿さんへ -
拝啓 『風の谷のナウシカ』という漫画を描いてくれて本当にどうもありがとう。
映画『風の谷のナウシカ』は小学生の頃から何度も観ておりました。僕にとって今なお大好きな映画のひとつです。しかし漫画版を読んだのは極々最近。
漫画版の方が映画より断然面白いぞ!なんていう周囲の評判が僕の中ではなぜかあまり良いように作用せず、今まで読むことを遠ざけてきたのでした。
最近ようやくそういう周りの言葉や評価をいちいち気にしなくなったので、晴れて全部読むことにしたのでした。
あの内容をどう受け取るべきか。この世の行く末? “人”はこの星にとってどんな存在?
あくまで僕個人的には今の世界に置き換えて読むことで、あなたからの警告として読むのが好きでした。
読む者それぞれに受け取り方があり、それでいてどこまでも壮大な物語を描くあなたのパワーに驚嘆しました。
「曇りなき眼(まなこ)で…」という言葉が好きです。この世の中がどれだけどんよりしていても、自分の瞳の中まで曇らせる必要はありません。
目を逸らすでもなく固執し過ぎるでもなく、今を見つめながら僕も僕なりに作品を書いていこうと思わせていただきました。
ありがとう宮崎さん。
敬具
あなたへの一文字・・・「尋」
映画『風の谷のナウシカ』は小学生の頃から何度も観ておりました。僕にとって今なお大好きな映画のひとつです。しかし漫画版を読んだのは極々最近。
漫画版の方が映画より断然面白いぞ!なんていう周囲の評判が僕の中ではなぜかあまり良いように作用せず、今まで読むことを遠ざけてきたのでした。
最近ようやくそういう周りの言葉や評価をいちいち気にしなくなったので、晴れて全部読むことにしたのでした。
あの内容をどう受け取るべきか。この世の行く末? “人”はこの星にとってどんな存在?
あくまで僕個人的には今の世界に置き換えて読むことで、あなたからの警告として読むのが好きでした。
読む者それぞれに受け取り方があり、それでいてどこまでも壮大な物語を描くあなたのパワーに驚嘆しました。
「曇りなき眼(まなこ)で…」という言葉が好きです。この世の中がどれだけどんよりしていても、自分の瞳の中まで曇らせる必要はありません。
目を逸らすでもなく固執し過ぎるでもなく、今を見つめながら僕も僕なりに作品を書いていこうと思わせていただきました。
ありがとう宮崎さん。
敬具
あなたへの一文字・・・「尋」