カルト歌謡カルタ【か】ザ・‪タイマ
ーズ「覚醒剤音頭」

いつまでも人々の心の片隅に残り続ける珍曲や迷曲たち。売れることを考えて作られたとは思えない破天荒な作品に、その時代の心の豊かさと歌謡界の度量の大きさを感じる。いまこそ、その真髄を継承すべく、魔法のカルタで拡散!

「覚醒剤音頭」

1995年発表
歌:ザ・‪タイマーズ‬
作詞・作曲:ZERRY・TOPPI

ザ・‪タイマーズ‬は1988年に結成。ボーカル・ギターは‪忌野清志郎‬(RCサクセション)似のゼリー、ギターは‪三宅伸治‬(MOJO CLUB)似のトッピ、ウッドベースは川上剛(HILLBILLY BOPS)似のボビー、ドラムは杉山章二丸(MOJO CLUB)似のパー。工事現場用のヘルメットを被っていたり、サングラスを掛けていたりと素顔は出さない。1988年富士急ハイランドのサマーイベントへの乱入をはじめ、ライブでの登場はまさに神出鬼没。1989年10月歌番組『ヒットスタジオR&N』(フジテレビ)の生放送で、放送禁止用語を連発してFM東京を痛烈に批判した曲を急に歌うなど、タブーも御構いなし。

「覚醒剤音頭」は、1995年4月発売のアルバム『復活‼︎ The Timers』収録曲。覚醒剤追放と麻薬撲滅をテーマに掲げ、「♪追放 追放 撲滅 撲滅」と繰り返しつつ、“ぜひ皆さんこの機会に麻薬、覚醒剤を我々に出して下さい。秘密は絶対に厳守いたします”と台詞が入り、“トイレットペーパー ガム等と交換”、大量に出した客には“羽毛布団、電動こけしなども用意”していると続ける。結局自分たちが手に入れたいのでは?……とも思わせるところがさすがである。この曲以外にも「♪宗教 宗教 足りない頭を癒してもらってる」と歌う「宗教ロック」や「♪火事場の周りの野次馬ヘリコプター」と阪神淡路大震災をテーマにした「ヘリコプター」など、風刺ソングを数多く発表している。

“すべての歌は同じさ これがタイマーズ‼”忌野清志郎の自宅で発見されたノートに記された言葉である。‬

解説・イラスト:はらめがね

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