TTの次はピカブー! 韓国の最先端グ
ループ・Red Velvetが2018年に絶対ク
ル【新春企画】

SMエンターテインメントの5人組ガールズグループ・Red Velvetには、東方神起少女時代らを輩出した同社のノウハウがすべて詰め込まれている。
SMの面白いところは、1つの方法論に固執しないところにある。東方神起がブレイクした後、今度はバラエティ要素を持った12人組のSUPER JUNIORをデビューさせる。そこで得たノウハウは、役割分担型の9人組グループ・少女時代に活かされた。このスタイルはその後の韓国アイドルグループの雛形になったが、SMは翌年に少女時代とは正反対の特性をもったメンバー全員が万能型という5人組のボーイズグループ・SHINeeをデビューさせた。またファッショナブルなコンセプトを重視したアイドルグループ・f(x)も世に送り出す。
これらの要素がすべて投入されたのがEXOだった。EXOは当初、主に韓国人のみのEXO-Kと、中国人メンバーを含むEXO-Mという2チームを擁する計12組のグループだった。2分割することで、海外人気の高まりからハードになりすぎたスケジュールを少しでも緩和しようとしたのだ。しかしEXOは中国人メンバーが契約問題で脱退してしまう。そこでSMが辿り着いた最適解が、少女時代やSUPER JUNIORのように親しみやすく、SHINeeやEXOのようにメンバー全員が万能で、f(x)のようにファッショナブル、さらに作品ごとに異なるコンセプトを持った5人組のコンパクトなグループということだった。
それがRed Velvetだ。メンバーは、アイリーン、スルギ、ウェンディ、ジョイ、イェリの5人。他の事務所なら全員が中心になれるが、あえてそれぞれの特長を挙げるなら、まずセンターはスルギだ。彼女は実力的にもパフォーマンスの中心で、グループのセンターを務めるのにふさわしい容姿も兼ね備えている。リーダーのアイリーンは抜群の美貌を持ち、ウェンディは歌唱力が秀でている。ジョイはバラエティにも活躍できるキャラクターの持ち主で、イェリは韓国では外すことのできない“かわいらしい末っ子”の要素を持っている。
ガールズグループは、ボーイズグループと比べるとどうしてもパフォーマンス面で若干見劣りするものだが、Red Velvetはデビュー曲「Happiness」で異常にハードで複雑な振り付けを見せてファンを驚かせた。しかも振り付けは、リリースを重ねるごとに複雑化。5人組である彼女たちは、歌いながら、大所帯チームのようにフォーメーションではなく、個々の能力で複雑さや斬新さを表現しなくてはならない。SMでこのスタイルが可能なのは、SHINee以外では彼女たちのみだ。
Red Velvetがパフォーマンス型のグループかと言われれば、それも違う。彼女たちには、常に最先端のカルチャーが投入されている。サウンドはマニアックな要素を消さずキャッチーに仕上げ、ファッションやアートワークには最新トレンドを取り入れている。PVにはこだわり抜かれた小物が用意され、映像はファッションフィルムのように実験的だ。ここにはf(x)で培った経験が反映されている。
彼女たちは昨年11月に日本で初のショーケース<Red Velvet Premium Showcase“ReVeluv-Baby Party”>を行なった。しかもこのショウケースには、定員に対し約20倍以上の申し込みが殺到するほどの盛況ぶりだった。今年3月には東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで初のライブイベント<Red Velvet 1st Concert“Red Room”in JAPAN>も開催される。昨年はTTダンスとともにTWICEが日本にやってきたが、今年はRed Velvetの最新曲「Peek-A-Boo」にちなんで「ピカブー」を合言葉に彼女たちが大きな話題を提供してくれるだろう。
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文◎宮崎敬太

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