いつも傍で笑顔を支えてくれるあなたの存在。whoに馳せる大切な人は誰?

いつも傍で笑顔を支えてくれるあなたの存在。whoに馳せる大切な人は誰?

いつも傍で笑顔を支えてくれるあなた
の存在。whoに馳せる大切な人は誰?

浜崎あゆみの「Who…」。
この曲もそんな愛の歌のひとつ。歌詞の中で何度も問いかけられている「大切な誰かの存在」について触れながら、浜崎あゆみ。
あゆが伝える愛について考えたい。
浜崎あゆみの「Who…」
「大切な人を想って聴いてください」とwho…を歌う浜崎あゆみ。
時にはその大きな目に涙をいっぱい浮かべながらも、息を整え笑顔でwho…を心から歌い切る。
そんな風に歌う彼女の心には彼女自身の「大切な人」が思い浮かべられているのでしょう。
そして、その存在が様々な場面で彼女を支えているという事を「それは誰だった?」と曲中で問いかけられる歌詞とその歌う姿から想像する事が出来るのです。
「大切な人は誰ですか?」と問いかけられたら、あなたは誰を想い浮かべるだろうか。
恋人、パートナー、好きな人…それぞれだとは思いますが、大抵は恋愛感情を持つ人なのではないかと思います。(もちろん人それぞれですが)
しかしWho…の曲中で何度も問いかけられる「誰か」。
それは「大切な存在」に変わりはないのですが、恋愛感情を持つ人物像はほとんど描かれていないのです。
1番と2番で異なる大切な存在
では、このwho…で歌われている大切な存在とは何か。それは歌詞の1番と2番で大きく分ける事が出来ます。
まず1番の歌詞に出てくるのは『辛い時』『喜び』それらを共に分ち合った存在。
一見すると、恋愛感情を抱いた存在を思い浮かべる様なフレーズではありますが。
それならば『涙を流した』時『手を取り合ってきた』事を『思い出しているよ』とは表現しないでしょう。
恋愛関係でこんなにも傍にいるならば、思い出さずともいつも隣にいるだろうから。
であれば、1番で歌われる存在は「仲間」を意味していると考えられるのです。
仲間というと浜崎あゆみには、その華やかな活動を支える様々なスタッフ、バックバンド、ダンサー、コーラス隊が存在する。
そのチームを「一座」と親しみを込めて称している。
そうした背景と、コンサートの終わりに必ず「今日まで私たちを無事にステージに上げてくださったスタッフのみなさん本当にありがとう!」とステージに上がっている一座と共に礼をする浜崎あゆみが「大切な人」を想う中で「仲間」の存在を歌わないはずがないのです。
そして2番では『教えてくれて』『伝えててくれた』『歩ことして』『諦めないでいてくれた』という、1番に出てきた感情や出来事を「分かち合った仲間」とは少し違って「いつも自分を信じて見守っていてくれる存在」が歌われているのがフレーズから読み取れます。
浜崎あゆみを平成の歌姫として時代の音楽シーンに華々しく登場させたプロデューサーの存在は有名なのでここではあえて書き控えますが。
その人物の存在は彼女にとっては人生を変えた運命の人。時には叱られもしたのだろうけれど、いかなる時にも見守られていました。
その揺るがない信頼が『本当の強さ』と表現されていると想像出来ます。
その存在に見守られる中で、音楽シーンに生き残る為の努力や試練に傷つきながらも立ち向かい続ける自分を暖かく受け止め応援してくれるファンの存在。
ステージから見るファンの笑顔や声援はいつも『優しい』ものなのでしょう。
そして、どんな時も自分を待っててくれている事を『諦めないでいてくれた』と歌っているのです。
「孤独」だからこそ大切な存在に「愛」を伝えたい
ところで、who…の歌詞には「孤独」が至るところに散りばめられています。
1番わかりやすく孤独が描かれているのが2回あるサビの部分。
『ふたり離れて過ごした夜は月が遠くで泣いてた』『道が遠すぎた時にひとりつぶやいていたよ』この2つのフレーズが孤独をわかりやすく表現しています。
この孤独はwho…を愛の歌にする為には、なくてはならない大事な感情なのです。
浜崎あゆみは自身が抱えるこの孤独があるからこそ「大切な人達」の存在に愛を感じ、その愛を感謝にして伝えようとこの歌を歌うのです。
その想いは最後の部分の歌詞から伝わります。
『あなた』というのは「大切な人」の事です。
これまでに歌われた大切な人。それは一人だけはありませんでしたね。様々な場面で想い起こされる何人もの人達。
その事を踏まえて浜崎あゆみがwho…を通して伝えたい愛とは何か。
浜崎あゆみが「who…」を通して伝えたかったこと
それは「愛は一つだけではない」事。「私たちは独ぼっちではない」という事ではないでしょうか。
愛は恋愛にむすびつきがちですか、愛は様々な形で存在し、孤独から自分を守り支えるものだと言うことを浜崎あゆみはこのwho…を通して伝えようとしているのだと思います。
少しだけ余談になってしまいますが、浜崎あゆみと私を比べたとき。世界は大きく異なります。
しかし浜崎あゆみは自分を「私とは違う」「特別」と否定される事に孤独を感じてきたのかもしれないとwho…を始め、数々の彼女の歌を聞いて思うのです。
しかし、孤独という感情は特別な感情ではなく、人が生きていれば必ず出会うものです。
だからもしも、何かに否定され孤独を感じた時。負けそうな時、勇気が欲しい時、信頼が揺るぎそうな時。
浜崎あゆみという一人の女性が「大切な人を想って聴いてください」と目の前にいるたくさんの人と目線を合わせて歌い、時にその大きな目から涙を溢れさせながらも笑顔で心から歌い届ける、who…という愛に耳を傾けてみて欲しいと思います。
きっと、大切な人の存在を思い出してその存在が笑顔を運んできてくれる、そんな一曲になるはずですから。
TEXT:後藤 かなこ

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