(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

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【映画コラム】英米のカルチャーギャ
ップが面白い『キングスマン:ゴール
デン・サークル』

 表の顔はロンドンの高級テーラー、裏の顔は世界最強のスパイ機関キングスマンのエージェントが活躍するスパイアクションの第2弾『キングスマン:ゴールデン・サークル』が公開された。
 前作に続いてマシュー・ヴォーンが監督。サイバーコミックと往年のスパイ劇を合体させた荒唐無稽なストーリーの面白さと、切れ味鋭いアクションは健在だ。
 今回は、謎の敵ゴールデン・サークルの攻撃によってキングスマンが壊滅。生き残ったエグジー(タロン・エガートン)とマーリン(マーク・ストロング)が、アメリカの同盟機関ステイツマンと合流して、ゴールデン・サークルと対決する様子が描かれる。
 前作のサミュエル・L・ジャクソンに続いて、ジュリアン・ムーアが楽しそうにゴールデン・サークルの親玉=悪役を演じている。大スターが意外な役で登場するのも、この手の映画の楽しみの一つだ。
 そんな本作の一番の見どころは、エグジーたち英国紳士と、アメリカの田舎者であるステイツマンのメンバー(チャニング・テイタム、ハル・ベリー、ジェフ・ブリッジス、ペドロ・パスカル)が生み出す、カルチャーギャップ(信条、言葉遣い、服装、酒…)の面白さだろう。
 加えて、オープニングでジョン・デンバー(米)の「カントリー・ロード」をバグパイプで奏で、劇中にはエルトン・ジョン(英)が本人役で登場するなど、音楽面での遊び心が感じられるのも楽しい。
 そして、もう一つの見どころは、エグジーとマーリン、そして前作で死んだと思われていたハリー(コリン・ファース)との擬似親子のような関係だ。まさか、彼らの姿を見ながらホロリとさせられるとは思ってもみなかった。
 このように本作は、前作よりもグロテスクな描写を抑えてコミカルな要素を増やし、キャラクターを重視させた姿勢が目立つ。これらはさらなるシリーズ化への布石なのだろうか。(田中雄二)

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