【ライヴレポ】DISH//の武道館公演を
EBiDAN後輩メンバーがコントで盛り上
げる!!決意を胸に始まる新たな“夢旅

DISH//が、1月1日に東京・日本武道館にて『DISH// 日本武道館単独公演’18「& DISH//」』と題し、4年連続となる元旦ライヴを開催。5組のプロデューサーを迎えての盛りだくさんな内容で、“ダンスロックバンド”としての唯一無二の存在感、可能性をこれでもかと見せつけてくれた。
おそろいのカラフルなスーツに身を包んだ5人、1曲目に持ってきたのはファンキーなロックチューン「愛の導火線」。続く「FLAME」では客席からは早くもエモーショナルなコールが上がって、高揚が止まらない。昨年の元旦武道館公演で泉大智の加入が発表されてからちょうど1年、彼らは本当に骨太いバンドになったのだなと、つくづく実感。
すると、ステージ後ろと左右のスクリーンに“ロックとは反抗精神の象徴、なんでもありな精神である”という字幕が踊り、北村匠海がカラフルなジャケットを脱ぎ捨て、ライダースを羽織り「ロックしようぜ!」と叫び、「Newフェイス」へ。DISH//に楽曲提供する松隈ケンタと渡辺淳之介が“We Will Rock You”をテーマに掲げアグレッシヴにプロデュースすれば、スラッシャー(ファンの呼称)もヘドバンしたり、拳を振り上げたり、体を折りたたむように大きく動いたり。「HIGH-VOLTAGE DANCER」ではソロ回しでも沸かせて、5人のロック魂の覚醒がとんでもない熱量を生んでいく。
一転、デザインやクリエーションの先駆的なファッション雑誌として80年以上の歴史を誇る『装苑』(文化出版局)がプロデュースするステージでは、“CONTRAST”をテーマにした衣装をまとった5人が、アリーナにせり出した2本のランウェイを歩いたり、ミュージカルの一場面のように軽やかに舞ったり。彼らの表現の幅は、本当に広い。
DISH//や超特急の名付け親であり、スターダストプロモーションの偉い人である理事長は、「北村家の人々~お正月編~」と題したコントをプロデュースし、DISH//の後輩であるM!LKSUPER★DRAGONさくらしめじMAGiC BOYZとEBiDANメンバーが集結。配役は、曽祖父が矢部昌暉、祖父が板垣瑞生(M!LK)、祖母が佐野勇斗(M!LK)、父が大智、母が橘柊生、弟が匠海、姉が小林龍二、兄がジョー(MAGiC BOYZ)、兄嫁が毅(SUPER★DRAGON)、その夫婦の五つ子が塩﨑太智(M!LK)、吉田仁人(M!LK)、颯(SUPER★DRAGON)、髙田彪我(さくらしめじ)、リュウト(MAGiC BOYZ)。北村家で飼われている犬が楽(SUPER★DRAGON)、猫が山﨑悠稀(M!LK)、棲みついている浪人生の幽霊がマヒロ(MAGiC BOYZ)。北村家によく出入りする酒屋の店員が玲於(SUPER★DRAGON)、隣の豆腐屋の夫がトーマ(MAGiC BOYZ)で妻が彪馬(SUPER★DRAGON)。龍二(龍子?)に結婚を申し込むトルコのIT会社社長がジャン(SUPER★DRAGON)、そのSPが田中雅功(さくらしめじ)と和哉(SUPER★DRAGON)。
マヒロがナレーションをする中、玲於が何かとミュージカル調で歌い上げてしまったり、楽と悠稀のかわいさにスラッシャーがキュン死したり、昌暉が大智や柊生に雑に扱われたり、トーマが持ってきた豆腐を柊生にポケットに入れられちゃったり、毅が柊生の顔をまじまじと見て「ブスだな!」と言っちゃったり、ジョーがチャラいキャラになりすぎちゃったり、五つ子が勇斗おばあちゃんにたかったり、瑞生おじいちゃんと勇斗おばあちゃんがラブラブすぎたり。ドタバタワチャワチャしているみんなに匠海が細々とツッコミを入れていると、総資産35億のIT長者・ジャンと龍二が登場して、龍二が雅功と和哉を従えてブルゾンちえみのモノマネをする場面も。結局、家族の理解を得て抱き合う龍二とジャン、つられて瑞生と勇斗も、柊生と大智も、ジョーと毅も、楽と悠稀も、トーマと彪馬も、なぜか雅功と和哉も、昌暉とマヒロも、余ってしまった玲於と匠海もハグして、それを楽しそうに撮影する五つ子たち。ハッピームードのまま、「正月だから歌おうか!」と匠海が笑顔で呼びかけて、「SUPER GRAND HAPPY NEW YEAR」へ。スラッシャーの投げるお皿が飛び交う中、総勢21名で目も耳も華やかに楽しませてくれた。
さらに、オフィシャルファンクラブ「皿組GOLD」会員11名によるスラ(//er)デューサーは、“LOVE//”をテーマにプロデュース。メンバーが2階客席で懐かしの曲をメドレーで歌った後に待っていたのは、なんとソロ曲のシャッフルメドレー!大智が柊生のソロ曲を、匠海が龍二のソロ曲を、昌暉が匠海のソロ曲を、柊生が昌暉のソロ曲を、龍二が大智のソロ曲を、それぞれの衣装を着て歌いパフォーマンスする姿はだいぶ貴重だ。加入から1周年を迎えた大智を祝うため、たくさんのファンの写真で作ったモザイクアートがサプライズでプレゼントされるなど、DISH//は本当にスラッシャーに愛されている。加えて、“約束のうた”である「夢旅」を改めて今回の武道館で歌ったことの意味も大きい。
5人バージョンの「We Are DISH//」で堂々と自分たちを示した彼ら。「I’m FISH//」では、龍二が大智に近寄ったり、昌暉と柊生が向き合ったり、匠海と柊生が歌とラップをかけ合ったり、大智が「いただきまーす!」とコーラスをしたり、匠海、昌暉、龍二、柊生の4人が昂るままジャンプをしたり。「皿に走れ!!!!」では、「ここからDISH//はもっと走りますよ!」と匠海が力強く宣言した。
そして、アンコール部分が、インディーズ時代から彼らに楽曲提供をしプロデュースを行ってきたヒャダインによるプロデュース。そのテーマは、“スクラップ&ビルド”。それぞれ、多芸多才ゆえに感じていた悩みや戸惑い、大智加入からの変化や真情を吐露した上で、“ダンスロックバンド”の先駆者として歩んでいくという決意表明をして、ステージ上で皿を割っていった5人。その上で、デビュー曲「I Can Hear」へ。当初は、ダミーの楽器を持って歌って踊っていた曲である。大智ががっちりビートで支える中、匠海、昌暉、龍二、柊生が演奏しながら歌って踊るという、“ダンスロックバンド”の真髄を見せたが、やっぱりそれってすごいことである。おまけに、コメディアンでもあり、ファッションアイコンでもあるなんて、そんなバンド、ほかにいない。
ダブルアンコールでは、新衣装と新曲「勝手にMY SOUL」を初披露。この曲は、1月から放送されるテレビアニメ『「銀魂」銀ノ魂篇』(テレビ東京系)のオープニングテーマに起用され、2月21日にシングルリリース。また、4月からはライヴイベントツアーを開催。覚悟を決めたDISH//は、もう迷うことはない。ここからますますおもしろくなっていくはずだ。
写真/Kaoru Sato 文/杉江優花

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