【ライヴレポ】超特急、初の横アリ公
演は歴史に残る感動のステージに!ア
クシデントも8人で乗り越える強い絆

全国4都市5公演にのぼる自身最大規模の全国アリーナツアー『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2017-2018 the end for beginning』を開催中の超特急。初の神奈川・横浜アリーナ公演ということもあり、気合が入っていたであろう彼らがアクシデントに見舞われた。リハーサル中にユーキが足を負傷したというニュース。そして開演前にリーダーであるリョウガによるアナウンスが流れる。よどみなく注意事項を述べたあと、落ち着いた声で「都合により、一部、演出を変更致します。ですが、今日来てくださった8号車のみなさまに最高の、最高の思い出になるライヴに絶対にします」と伝え、会場から拍手が沸き起こった。
これまでもファンタジーやSF、RPG風など、様々な世界観で8号車を楽しませてきてくれたが、今回、ユーキの総合演出によるステージは、“宇宙”。トレイン風デザインのスターシップに乗る彼らが、惑星から惑星へと旅をしていくというコンセプトだ。ユースケがプロデュースしたスクリーンに映るダイナミックな宇宙映像をバックに、ペンライトによる7色の星の海原を前に、力強く踊る7人。いつも通り、楽しく参加して欲しいとの願い、そしてメンバーを力づける想いも込めて、「Drive on week」でのコールはすべて、「ユーキ!」になるよう、カイやユースケがオーディエンスをリード。笑顔になるユーキの姿がビジョンに映し出され、8号車の声量がさらにアップしていった。
登場からひたすらカッコいい超特急を見せつけ、会場を十分に温めたあとは、8号車参加型のコール曲へ。クールにもコミカルにも、そして聴かせて見せて、参加させて一緒に高まれるのが、超特急ライヴの醍醐味だ。ダンサー5人はソロで、2、3人といったユニットで、バリエーションと緩急のあるダンスパフォーマンスを。ボーカルのふたりはメロディパート、ラップ、フェイクなど、ライヴの構成に合った多彩なボイスパフォーマンスを。ベストなコンディションではなくても、彼らのライヴが最高であることには変わらない。アクシデントは不運ではあったが、それ以上に、メンバー同士、そして彼らと8号車とで築いてきた信頼関係、絆の強さを実感。精一杯の声援を送り、メンバーのフリとリズムに合わせてきらめくペンライト。立ち見も含めて1万5000人という、マックスな人数の8号車の姿に、ユーキ、そして超特急はどれほどのパワーをもらったのだろう。ステージ上にユーキが不在で、6人でのパフォーマンスになることもあったが、超特急の楽曲の世界をしっかりと表現してくれた。
特に、ユーキが振り下ろした瞬間にステージ前方に火が燃えさかった「Beautiful Chaser」は圧巻だった。マントを羽織った男たちにチェーンで拘束されるユーキ。太陽コロナをバックに、炎の中でピンチに陥る彼らがビジョンに映る様子は、まるで映画のクライマックスの戦闘シーンのよう。そこから一瞬のうちにユーキが脱出するイリュージョン。鎖に繋がれながら、負けまいと睨みを効かせていたユーキが、ニヤリと微笑む。8号車の大歓声が場内に轟いた瞬間だった。
また「Gravitation」では、タイトル通り、重力を逆手にとったショーを展開。ステージ上に設置された複数のトランポリンを使い、メンバーそれぞれが高く跳び、ポーズを決めていく。二重跳びを入れて縄跳びをするユースケに、難易度の高い壁歩き、ウォールトランポリンで壁を登り切ったタクヤ。ここは観客に徹していた8号車は、最初から最後まで沸きっぱなしであった。
「ちょっとドジッ子して、心配かけてごめんなさい」とユーキらしい挨拶からの中盤MCでは、自然と2017年の振り返りトークに。個人活動が充実していたこと、ツアーの思い出などを語っていく。初の作詞作曲を手掛けたユースケからメンバーに送られてきたデモ音源のボーカルがすべてユースケだったというウラ話に笑い、1フレーズ歌うユースケにクラップが起こるなど、8号車のリアクションと瞬時の交流にもほっこり。
後半はキュートな超特急をミックスしながら、燃焼系の楽曲で盛り上げていった。クリスマス公演のテーマソング「BREAK OFF」は、超特急と8号車との忘年会のようなノリになる名ハッチャケソングだった。
最後の挨拶では、「アクシデントはないことが一番だけれど、今回は改めて、8号車、メンバー間の絆を再確認できた」とカイ。そして涙声で「今日しか来られない8号車のみなさんもいたと思う。それなのに、僕が100%の力でパフォーマンスできなかったのは本当に悔いが残るのですが、次に会ったときは、僕は8号車のみなさんを精一杯、本気で笑顔にさせますので!それまで、どうぞよろしくお願いします!」と振り絞るように語るユーキに、8号車から「ユーキ!」の声が寄せられた。もらい泣きする8号車に、「泣いている場合じゃないぞ!(泣く女の子のマネをして)口元の手、やめようか!」とリョウガ。「ダメだよ、泣いちゃ!」と言うユーキには、「お前が言うな!(笑)」と当然のツッコミが。これには笑い泣きするしかない8号車だが、メンバーとの和んだやりとりができるのもライヴならでは。そんな超特急が8号車に愛を届ける冒険は、まだ始まったばかり。2018年もきっと、彼らはまた新たな景色を見せてくれることだろう。
写真/米山三郎、深野輝美、富田望、西村廣起 文/根岸聖子

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