臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20
Vol.2 コブクロ

総合3位は「ここにしか咲かない花」
(2005年発売 11thシングル)

総合3位は2005年の11thシングル「ここにしか咲かない花」で、こちらも日本テレビ系『瑠璃の島』の主題歌とドラマタイアップ曲となった。沖縄の小さな離島に一人で渡った少女が主人公で、育児放棄や里子制度、過疎化社会などを扱った人間ドラマだったが、温かな歌声が見事にマッチして、前作「永遠にともに」で知られた彼らの人気に弾みをつけることとなった。

総合4位は2010年代では、CD、配信共に(2017年時点で)彼らの最大ヒットとなっている19thシングルの「流星」。フジテレビ系ドラマ『流れ星』の主題歌に起用され、人生に絶望しながらもそれでも困難に立ち向かっていくというストーリーと、《何度引き裂かれても 遠ざかっても繋がったままの》といった歌詞がシンクロしていることから、配信ではドラマ終了後もロングヒットとなり、ミリオンヒットとなった。
総合5位は2004年の10thシングル「永遠にともに」。《共に歩き 共に探し》と“共に”の12連発というインパクト抜群の本作は、小渕が友人の結婚式に向けて実際に作ったというリアルなエピソードと、NHK『みんなのうた』に起用されたことの相乗効果から幅広い世代に浸透し、CDでは約3年半ぶりのTOP10入り、TOP200内の登場週数は驚異の99週、累計15万枚以上のヒットとなった (ちなみに、コブクロにはCDランキングでTOP200内の登場週数が50週以上のロングヒット作が「蕾(つぼみ)」71週、「桜」66週、「ここにしか咲かない花」51週と、4作もあるのだ)。

注目すべきは本作が配信でミリオンヒットとなっていることだ。発売した2004年当時は、まだフル音源のダウンロード購入がメジャーではなかったが、結婚式ソングとしてじわじわと数字を伸ばしていた。そこへ、2007年5月、陣内智則がピアノ弾き語りにて自身の結婚披露宴にて披露したところ、全国ネットでTV中継されていたこともあり、一気に人気が加速、旧譜ながらその年のレコチョク年間12位となり、遂にはミリオンヒットを記録した。その2年後離婚したこともあり、一時は“縁起が悪い”と敬遠されたようだが、今ではまた結婚式ソングの定番に復活している。これも楽曲のチカラだろうか。

なお、CDシングルで両A面扱いだったもう一曲の「Million Films」もダウンロードで50万件を突破。こちらは発売当時、NTT西日本のイメージソングだったが、2007年ごろにカルビーのポテトチップスCMソングに起用され、前年発売のベストの大ヒット後ということもあり、こちらも2007年に年間TOP10入り、累計50万件のヒットとなった。他の楽曲よりも爽快さが際立つのは、小渕がメインで歌っているパートが多いからだろう。。

OKMusic編集部

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