【ユナイト】黒ユナイト主催「トモダ
チコレクティブ~漆黒~」ファイナル
公演

ユナイト主催イベント・ツアー「トモダチコレクティブ~漆黒~」のファイナル公演が、2017年12月15日に新宿LOFTで行われた。
そもそも、ユナイトが“黒ユナイト”として活動を始めたのは、今から2年前。活動5周年の時に、1ヶ月の期間限定として行われた企画だった。
ユナイトで見せる爽やかでキャッチーな楽曲を封印し、ゴシック要素を強めに“黒い”ということに特化したバンド像を作り上げていった。
そうしたコンセプトに添った結果、ライヴも必然的に激しい曲目が集まった。それだけにファンからの人気も高く再演を望む声も多くあったのだ。
そして、2年の月日が経った今、黒ユナイトが期間限定で始動するとなり、ファンは賑わった。
更に今回は、黒ユナイトとして初の音源「黒ノ玲瓏」をリリースしただけあって、後に始まった主催イベント・ツアー「トモダチコレクティブ~漆黒~」も大いに盛り上がった。
ファイナルでは、旧知の仲であるDaizyStripperDOG inTheパラレルワールドオーケストラが参加。
トップバッターを飾ったDaizyStripperは、ユナイトと同じように爽やかな楽曲を得意としているだけあって、黒ユナイトとは間逆の部分を提示してくるかと思いきや、何と、この日ばかりは、メンバー全員が黒い衣装に身を包んでの演奏という徹底ぶり。
「アマカラ」を激辛バージョンに変化させて攻撃性を高めるなど、いつも彼らのライヴを観ているファンにも、より一層楽しめる演出が用意されていた。
予想外の演出といえば、Sadieのカヴァー曲「迷彩」もそうではないだろうか。
この曲は、DaizyStripperがユナイトと仲良くなったきっかけの1つであると、夕霧は言う。
かつて、大阪で対バンした時にこの曲を演奏した際、それを聴いていたLiNが「やばい!やられた!」とえらく気に入ってくれたそうだ。
曲をきっかけとして仲良くなっただけに、今日は敢えてこの曲をやりたかったと。
「ユナイトの為にやるから、暴れたかったら暴れれば?」というツンデレなMCも場を盛り上げた。
そのまま「BLACK DROPPer」へと移ると、結、ハク、メイが突如乱入。陽気なムードのまま、ライヴを締め括った。
続いて登場したDOG inTheパラレルワールドオーケストラは、1曲目から「電脳花壇」で荒くれた景色を作り上げていく。
ファンと一緒に片手で十字を切る様子は、まさに狂犬。今年は下半期から40本ものライヴをこなしているだけに、ライヴバンドとして目覚ましく変化してきた彼ら。
それゆえ、ライヴ運びもうまい。「デイジー観てましたけど、今日は良いファイナルになりそうだね!」と嬉しそうに言う春。
過去に、「ユナイドッグ」という対バンをユナイトとやっているだけに、今日はまた良い戦いが見られそうだ。
「友達が頑張っているから俺達も頑張ろうって思ってる」との言葉の後には、ユナイトの代表曲「イオ」を演奏。
冒頭からユナイトっぽさを出している辺り、かなりの挑戦だ。それでいて、DOGらしさも存分に詰め込まれており、フロアからは大きな歓声が上がる。
新曲「Re:quiem」で更に場内を温めると、「[MAD][DOG][SICK]」では結をステージに呼び込む。
そうして対バンの良さを見せつつ、ラストは「JOY TO THE WORLD」で自分達の持ち味をしっかりと発揮していく。
次の黒ユナイトに向けて、最高のバトンを渡した。
お待ちかねの黒ユナイトは、もちろんトリ。登場時のメンバーの出で立ちを見れば、今回のツアーは非常に遊び心を持って挑めた事がわかる。
ヴィジュアル系ロックバンドとして誇りを持っているからこそ、いつもとは違った面を見せようと、衣装にもメイクにも楽曲にもこだわった結果が、黒ユナイトだ。
自身、初の音源となった「黒ノ玲瓏」に収録されている「MISERABLE」を筆頭に、全身で曲を届けていく。
「地方で受け止めた想いをパワーに変える」と結も言っていたように、彼らはライヴでファンの歓声を浴びて育っていくのだろう。
その証拠に、旧曲だけでなく、新曲は圧倒的に聴かせる力を持っていた。
黒ユナイトとして音源を出せた事は、彼らの音楽性にかなりの影響力をもたらしたに違いない。
何でもできるバンドだからこそ、どこに焦点を合わせていいのか迷う時期もあっただろうが、何でもきるなら全部出してしまえばいい。
ユナイトも、黒ユナイトも、どれもが彼らだし、その全てが彼らの魅力だ。
この日ラストを飾った「LEMON SQUASH」では、参加した2バンドのメンバー全員がステージに集まった。
楽曲を演奏する者、お互いに楽しそうにじゃれ合う者、見せ方はそれぞれにせよ、ヴィジュアル系シーンはまだまだ明るいと感じさせてくれる1場面だった。
それだけに、来年3月にZepp DiverCityで行われる、ユナイトの7周年記念ワンマン・ライヴが楽しみになった。
これだけの友達に支えられているのだから、彼らはもっと頑張れる。
仲間の絆とバンドとしての可能性を再確認できた良いツアーになった、と観ていて感じられた。
写真:藤川正典  文:水谷エリ
「トモダチコレクティブ~漆黒~」ファイナル公演 SET LIST
<DaizyStripper>
1.PSYCHEDELIC HEAVEN(inferno ver.)
2.アマカラ(激辛ver.)
3.NAKAYUBI
4.ARREST
5.マネキン
6.迷彩(Sadieカヴァー)
7.BLACK DROPPer
<DOG inTheパラレルワールドオーケストラ>
1.電脳花壇
2.ハルシオンキャンディ
3.イオ(ユナイト カヴァー)
4.Re:quiem
5.[MAD][DOG][SICK]
6.boomy♡boomy
7.ミラクルGO!
8.JOY TO THE WORLD
<黒ユナイト>
1.MISERABLE
2.Love_Duck_Core_Nothing
3.姦詐the閻魔
4.色即是空-イロスナワチコレソラナリ-
5.ハートレス クラシックメモリー
6.モノクロオピニオン
7.HELIOS
8.ノゾキアナ?
9.ice
10.LEMON SQUASH(※出演バンド参加)

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