志村禎雄とバトシンがXOXと新作「PI
NKY BABY」を語る

今年、国内各地を巡ってツアーを敢行したり、『めちゃ×2イケてるッ!』への出演など着実に知名度を上げているXOX。メジャーデビューから2年半、彼らは結成して最大のターニングポイントを迎えている。バトシンがリリックに込めた内容とは? さらに今後のXOXについて志村禎雄、バトシンが語った。

Photography_Reiji Yamasaki
Interview&Text_Satoshi Shinkai
Edit_Satoru Kanai

アーティストとしてステージに立ってい

――今作は80’Sディスコ・ソングがキーワードだそうで。


バトシン : 当時のバブリーさっていうか、グルーヴ感が大事だと思ったので、歌うときやダンスも意識しましたね。昔の映像を観てて思うのは、オシャレな人が多いなって。

志村 : ディスコってカッコよすぎない、ダサカワな感じがして。ライヴの衣装もあの日のためだけに用意して。「あれ? ダサいけどオシャレ」みたいなちょうど良さを表現しました。

バトシン : 音については、80年代をそのまま推すわけじゃなくて、XOXらしく、現代風にアップデートした曲になるように意識しました。ポップさやキュートさを見せつつカッコよさも出そう、と。
志村 : (バトシンは)カッコイイ担当なので。

バトシン : いやいやいや(笑)!

――ライヴ中はお客さんもノリノリで。

バトシン : そうですね。MVも公開しているので振り付けを覚えてきてくれて。最近は一緒に踊ってくれたり、歌ってくれてる人も増えてます。

――先日の『XOX 2017 AW LIVE TOUR』では2回も歌いましたね。

バトシン : そういえば、ライヴレポートありがとうございました。記事も読みました。
――ライヴすごく良かったです。僕が初めてXOXのステージを観たのは2015年の『GirlsAward』。当時は雑誌で密着企画をさせてもらって。

バトシン : あれはデビュー前ですよね! 懐かしいなぁ。レッスンから密着してくれて。

――まずデビューした頃のお客さんと、今のお客さんの反応が違うなと思った。SEでXOXの曲がかかるだけで、みんな踊ってるから、こんなに浸透してるんだなって。

志村 : ライヴ前はステージを観れないから、お客さんがどうなってるか分からないんです。でも、そういう感じなんですね。
――XOXが登場する前から、お客さんは踊ってましたよ。

志村 : そうなんだ。いつか、こっそりステージの後ろからみたいですね。

――あの日、リハーサルから見学させてもらったじゃないですか。全員が真剣な表情だし、凄みもあって。昔と全然違うんだなと思った。

志村 : たしかにライヴの向き合い方は全然違う気がする。

――パフォーマンスもそうですけど、メンバー個人の成長もすごく感じて。特に(田中)理来くんが「ステージに立てていることは当たり前じゃないし、みんなと会えてることも当たり前と思いたくない」って話してて。

志村 : 熱い男なので、MCに関してもお客さんに本気の想いを伝えたいんでしょうね。今年はライヴに対してだったり、お客さんに対してだったり、お仕事に対してだったり、去年とは気迫が全然違っていて。

バトシン : ファッションも曲も「他のボーイズグループと違うな」って思わせたいんです。僕らはアーティストとしてステージに立っているので。そこを分かってもらいたい。

――申し訳ないけど、XOXってアイドルグループだと思ってたんですよ。でも、リハやステージを観てアーティストなんだって気づいた。

バトシン : 歌って踊ってますから、違いを語るのは難しいですけど。でも、認められたいって思います。今年は2回ツアーをしたり、リリイベでも地方へ行かせてもらったおかげで、お客さんには僕らが真剣に音楽と向き合っているのか分かってもらえた気がします。

読モがきっかけで結成したからこそ、そ
の道を広げていけるように

――改めてデビューから今日までは長かった? それともあっという間?

バトシン : どっちもかなあ。

志村 : デビューしたのが最近のような気もするし、最初に出した『XXX』から2年も経ったというのもあるので、月日が経つのは早いなって感じもします。

バトシン : 昔とは違ってステージの演出も自分たちで考えるし、振り付けも考えてるので、届けられるものが多くなってきたなって気持ちが強いですね。

――今日は禎雄くんとバトシンくんだからこそ、聞きたいことがあって。XOXは“雑誌で活躍している人気読者モデルが組んだボーイズグループ”というのが最初の売り出し方でしたよね。

志村 : そうです。

――最近は『SamuraiELO』、『Street JACK』、『Zipper』など、10代向けのファッション雑誌が相次いで休刊してるじゃないですか。禎雄くんは『SamuraiELO』、バトシンくんは『Street JACK』で専属モデルを務めてたから驚いたと思いますが。

志村 : ねえ! びっくり。まさか休刊すると思わなかったです。やっぱり寂しい気持ちはありますよ。

バトシン : 昔に比べると年々、雑誌の数がすごい減ってますよね。XOXの結成前からお仕事させてもらってたので…。
――これからはモデルという肩書きがなくなりますね。

志村 : 何年も専属モデルをやらせていただいたので、その肩書きがなくなるのは寂しかったですけど、今は意識してないですね。でも、ライヴをしてても、歌って踊ってる時もポージングっていうのは雑誌で学んできたことで。それが活かせているところはあるから。「見え方がモデルっぽいですね」ってお客さんから言われると、そこは強みなっているなって。

バトシン : それと、モデルをしてた過去を無しにはしたくないですね。僕らは音楽×ファッションが強みですから。

志村 : だからステップアップですね。雑誌で活躍できたのがバネになって上へ行けてるので。寂しい分、頑張ろうって!

――読者モデルからアーティストになったのは、ソロだと木村カエラさん、きゃりーぱみゅぱみゅさん、三戸なつめさんがいて。グループとしては、Silent Sirenさんが有名ですよね。XOX以降、読者モデルから音楽の世界へ行く人は少なくなると思います?

志村 : 難しいなぁ……どうなんだろう。

――雑誌が少なくなれば、読者モデルが活躍する機会も減るわけで。

志村 : そうですよね、出れる場所がないから。いろんなきっかけがあると思うんですけど、チャンスって中々落ちてないから。読者モデル業界はこれから先ってどうなっていくんだろう?

バトシン : ブームの頃は読者モデルになるのがゴールだったけどね。今は時代が違うから。

志村 : そうだね。僕たちも読モがきっかけで結成したからこそ、その道を広げていけるように頑張っていきたいのはあります。それこそお手本になるようにいかなきゃなって思いますね。

バトシン : 現状に満足したらダメかな。僕らは武道館を目標にしてますけど、「武道館に立てたからOK」じゃ、続かないと思うので。目標は絶えず持っておきたいと思います。

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いを語る」

志村禎雄とバトシンがXOXと新作「PINKY BABY」を語るはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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