flume 東京公演

flume 東京公演

圧巻のライブセットを披露した、フル
ーム東京公演ライブレポート

ボナルー、ロラパルーザ、レディング&リーズなど、今年だけでも世界的大型フェスに多数出演したフルーム。どのフェスでも彼の名前はポスターの上部に書かれており、その点からもいかに人気が高いか読み取ることができる。そんな彼が初のジャパンツアーを開催。以下は12月6日(水)、東京 マイナビBLITZにて行われた公演のレポートである。

会場に到着すると、大きな花が描かれているステージ幕が目に入る。この向こうにはどんなステージセットがあるのか、期待の空気が漂っていた。
会場が暗くなり、ステージが赤く点灯し始め、アルバム「Skin」の1曲目「Helix」のイントロが流れる。幕の向こうにフルームの影が見え、フロアの熱気が急上昇。曲のスタートと共に幕が落ち、全身白い衣装を身に纏ったフルームの姿が見えた。ステージ上部に設置されているキューブ型の照明がバチバチ点灯し、序盤から圧倒される。海外でのライブ映像でしか見たことのないセットが、ここ日本で再現されていることにテンションが上がった。
「On Top」、「Lose It」、「Sleepless」と、ここ最近のライブでおなじみの楽曲が続き、音とシンクロした照明に魅了され、早くも会場のボルテージはピークに達する。「Insane(feat.Moon Holiday)」では、水色の照明にキラキラした宇宙のような映像。ロードの「Tennis Court」リミックスでは、MVと同様全体的にゴールドの演出。曲に合わせて映像や照明が異なり、フルームの演出に対する強いこだわりを感じた。彼が目指しているように、まるで映画を観ているような気分になるパフォーマンスだ。
そして「Never be like you(feat.Kai)」へ繋がり、会場は大合唱。フルームも嬉しそうに見える。サビのところでアルバム「Skin」のジャケットの花が映像に映し出され、明るい雰囲気に心が温まった。
雰囲気が一転し、ここからは「Smoke & Retribution feat.Vince Staples & Kučka」、ヴィンス・ステープルズのアルバム収録曲「Yeah Right」が続く。共同制作したプロデューサーであるソフィー特有の実験的な音が印象的で、ストロボのようにバチバチとした照明がマッチしていた。続くラスティの「slasherr」では、曲のピークでステージ上部のキューブが光り出す。
終盤はRLグライム「core」やハーミチュード「HyperParadise」のリミックスを挟み、「Say It(feat.Tove Lo)」からディスクロージャーの「You & Me」リミックスと、キラーチューンを繋げていよいよフロアのテンションも最高潮。MVの映像が流れ、後ろから出されるレーザーが花火のように見えて綺麗だった。「Free」では、銀の紙吹雪が降ってくるというベタだけどニクい演出も最高。感動的なフィナーレを迎えた。
オーディエンスの歓声に答え、再度フルームが登場。「Pika」、「Innocent」、「Drop the Game」と続き、アンコールもボリューム満点。まだまだフロアは熱気に包まれている。
ラストはベックをフューチャーした「Tiny Cities」。今年、数々のライブをこなしてきたフルームだが、この曲はあまりプレイしてなかったはず。10月に開催されたベックの来日公演でも、この楽曲は披露しなかった。そんなわけで、この曲を日本で聴けたことは個人的にかなり嬉しい。ベックの優しい歌声と、鮮やかな花の映像が綺麗で心に響いた。
文句なしのセットリストでたっぷり約80分のライブセット。海外ではヘッドライナー級のフルームをキャパ約1200人の箱で観ることができた、贅沢な夜だった。

フルーム来日公演
2017年12月5日(火)
会場:大阪 ZEPP NAMBA
2017年12月6日(水)
会場:東京 マイナビ BLITZ 赤坂
<関連リンク>
フルーム来日公演
Photo:Yuma Yamashita Text:つん子

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