上原ひろみ × エドマール・カスタネ
ーダ、日本ツアーファイナル公演ライ
ヴレポート
今回の日本ツアーはジャズクラブとコンサートホールの両方で開催(14日間・全23ステージ)され、コンサートホール公演では『ライヴ・イン・モントリオール』を録音した2017年6月30日のカナダ、モントリオール・ジャズ・フェスティヴァルと同じセットリストが披露された。
この日1,800枚のチケットは即日完売。会場にはエドマールを応援するためにコロンビアの手旗国旗を持参した観客の姿も見受けられた。ステージはエドマールのオリジナル「ア・ハープ・イン・ニューヨーク」からスタートしたが、アルバムを超える上原とエドマールのエネルギー量の高さに観客は冒頭から釘付けとなった。
最初のMCで上原は、「今年も世界津々浦々ツアーをしてきましたが、一緒に旅をしてくれた愉快な相棒を紹介します」とエドマールを紹介。エドマールもそれを受けて「また東京に戻ってこれて嬉しいです」と日本語でMC。続いて披露された「フォー・ジャコ」は、伝説のベーシスト、ジャコ・パストリアスのグルーヴを表現したいと書かれたエドマールのオリジナルで、エドマールはベースラインやハーモニーなどジャコを思わせるサウンドとグルーヴをハープから繰り出す。ハープの概念を覆す驚異的なプレイだった。一方の上原も、ピアノの弦の上にシェイカーを乗せ、ハープシコードのようなサウンドで熱いソロを取る。1台のピアノとハープからとは思えない、色彩豊かな音を生み出す二人のパフォーマンスに、会場のヴォルテージは早くも最高潮になった。
そしてステージはいよいよクライマックスへ。上原が「私がエドマールと出会ったのは、昨年のモントリオール・ジャズ・フェスティヴァルでした。そこで観たエドマールの演奏に衝撃を受け、その1ヶ月後にはブルーノート・ニューヨークで共演し、そこで今年一緒にツアーをまわることを決めました。ツアーをまわるにあたって、私が書いた曲を最後に演奏します。その曲は4曲からなる組曲で、それぞれのテーマが風・大地・水、そして…」と話すと、客席からは「炎!」と大きなコールが起こった。それを受けて披露された組曲『ジ・エレメンツ』では、そよぐ風や大地の鼓動、水の清らかさを思わせる豊かなサウンドスケープの中で繰り広げられる二人のインタープレイが圧巻だった。そして最後の「ファイアー」では、メーターが振り切れるくらい燃え上がる二人の圧倒的なパフォーマンスと、ステージから発せられる熱量に会場のヴォルテージもマックスとなった。
尚、上原ひろみはタップダンサーの熊谷和徳とのツアー「上原ひろみ✕熊谷和徳 TOUR 2017 音よ舞え、魂よ踊れ」を、12月16日(土)より全国5か所(全6公演)で開催する。
上原ひろみ✕エドマール・カスタネーダ LIVE IN JAPAN TOUR 2017
□ 演奏曲目
1. ア・ハープ・イン・ニューヨーク
2. フォー・ジャコ
3. 月と太陽
4. カンティーナ・バンド
5. ジーザス・オブ・ナザレス(エドマールSolo)
6. ヘイズ(上原Solo)
ジ・エレメンツ
7. エアー
8. アース
9. ウォーター
10. ファイアー
Encore
11. リベルタンゴ
(c)Makoto Hirose
■ 上原ひろみ公式サイト
http://www.hiromiuehara.com/
上原ひろみ✕熊谷和徳 TOUR 2017 音よ舞え、魂よ踊れ
12月20日(水)、21日(木)東京・Bunkamuraオーチャードホール
12月23日(土)名古屋・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
12月26日(火)仙台電力ホール
12月28日(木)倉敷市芸文館
□ 詳細
http://www.hiromiuehara.com/tour2017/kumagai.html
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