モン吉、ソロアルバム「モン吉2」に込められた地元と家族への愛とは!?【インタビュー】

モン吉、ソロアルバム「モン吉2」に込められた地元と家族への愛とは!?【インタビュー】

モン吉、ソロアルバム「モン吉2」に
込められた地元と家族への愛とは!?
【インタビュー】

子供にアルバムを聴かせた時の反応は、本当に嬉しかったです。
──2ndアルバム『モン吉2』、モン吉さんの心模様と言えば良いでしょうか、人に対する愛情や温かみがとても伝わるアルバムだなと感じました。どんな狙いを持って作り始めたのでしょうか?

モン吉:僕の場合、生まれる1曲1曲にしっかりと想いを詰めながら作っては、その曲を収録した形がアルバムとして形作られるように、何時もコンセプトを決めずに制作しているんですけど。2ndアルバム『モン吉2』へ向け4-5曲ほど作りあげた頃に、全体的にラブソングばかりになっていたことから、途中から「ラブソングを中心にしたアルバムに仕上げても面白いかな」と思い始めました。
──モン吉さんの場合、ラブソングと言っても、広い意味で「人への愛」を歌にしていません?
モン吉:そうですね。前までだったら好きな人へとか別れて悲しいなど、そういう視点でのラブソングばかりだったんですけど。今回のアルバムを作りながら、自分でも「いろんなラブソングの形があるなぁ」と感じていました。
──それは、日々の暮らしに変化が生まれたことも大きい理由なのでしょうか?
モン吉:やはり、子供が生まれたことが大きいと思いますね。以前は、ラブソングばかりのアルバムにはどこか抵抗も感じていたのですが、子供が気持ち良く聞いてくれるアルバムであるなら、それでもぜんぜん構わないと思って本作を作っていましたからね。
──結婚もそうかも知れませんが、子供が生まれたことで環境はもちろん、モン吉さん自身の意識や考え方にもいろんな変化を与えたんでしょうね。
モン吉:結果、そうなりましたねぇ。身近なものが一番大事だなと改めて気づかされたし、前までだったらエッジの効いた曲を強く求めていく性格だったんですけど、今はそういうこだわりもなくなって。「子供が泣かないで聞いてくれる」というのかな、「気持ち良く聞いてくれるアルバムがいいなぁ」と思いながら、このアルバムを作っていましたからね。
──お子さんは今、何歳なんですか?
モン吉:2歳になったばかりです。
──アルバムを聴かせたとき、どんな反応でした?
モン吉:アルバムを聴かせたら、楽しそうに踊ってくれたり、まだまだ単語単語の言葉ですけど、それでも「すごーい!!」と言ってくれたり。その反応は、本当に嬉しかったです。

改めて、近くに居てくれている人たちの大切さを再認識しています

──アルバム『モン吉2』は、家族や仲間など、身近な人たちの大切さへ視点を向けた歌が多いなとも感じました。
モン吉:地元の仲間たちとは今でも一緒に遊んでいますし、たまに一緒に楽曲を作ったりもしている間柄ですからね。それこそ20年来の付き合いの仲間も多いように、そこへ視点が向くのも自然なことというか、とくに意識せずとも書いていた面はありました。
──そうか、モン吉さんは今も…。
モン吉:八王子をベースに生活をしているように、昔から何も変わらない関係がそこにはありますね。だから、日々の暮らしの中で思っていることを書くとそうなるし。それこそが、一番素直な感情を記す歌になっていくことですからね。
──その想いが、いろんな「あなた」への想いを綴った歌になったわけだ。
モン吉:もともと、そういうところを大事に表現してゆくタイプっちゃタイプなんですけど。改めてこの歳になり、ずっと遊んでくれている仲間に対しての想いを綴った歌はもちろん、子供が生まれたことで感じる気持ちがあったからこそ生まれた歌や、子供が出来たことで奥さんのことを違う視点で見れた歌だったりなど、今までになかった視点で今回はいろんなラブソングを書けたなぁとは自分でも思っています。
──家族が生まれたことで、身近な人たちの見え方にも変化が出てきた形でしょうか?
モン吉:最初はそこを意識していなかったんですけど、曲にしたとき、改めて近くに居てくれてる人たちの大切さを再認識していました。
──今回、ファンの人たちによる「アルバム推し曲投票」を行いました。そこで1-3位に選ばれた『茜空』『RINNE』『Dear Mama』の3曲は、とくに身近な人への思いを歌にした曲たちですもんね。
モン吉:1位に輝いた『茜空』は子供を抱きしめているようなというか、距離感が0の楽曲ですからね。ファンモンの頃から「距離感の近い歌詞」を書くのが好きだったように、そこは今でも変わらないことだし、ファンの人たちにもそういう歌が一番響くんだなぁと、今回の結果を見て再認識出来ました。
ただ、『茜空』を作っているときは「アルバムの最後を締め括るに相応しい良質な曲が生まれたなぁ」という感覚もありながら、個人的な想いの強い歌だったから、投票で選ばれるとはまったく思っていなかったんですね。それが1位に輝いたように、「歌の持つ温かさや近さ」が魅力であり、それが僕の歌にとって大切なことなんだと改めて気づかされました。
──『茜空』は、本当に子供への強い愛情が伝わる歌ですからね。
モン吉:そうなんでしょうね。ただ、親なら誰もが当たり前に思っていることのように、けっして特別なことを歌っているわけではないんですけどね。
自分にとって「ママ」と呼んでる存在と言えば、今は奥さんに対して
──奥さんへ向けた『Dear Mama』からも、モン吉さんの大切な人へ向けた優しさや愛情が強く伝わりました。

モン吉:最初は、母親へ向けた歌として『Dear Mama』というタイトルを決め、そこから歌詞を書き始めたんですけど。いざ書き出したら、自分にとって「ママ」と呼んでいる存在と言えば、今は母親ではなく奥さんに対してだなという気持ちに変わり、途中から対象を変えて書きました。
──中には、『空唄』のような青春時代を投影した歌も収録しています。
モン吉:自分にとっての青春と言ったらファンモンの頃。青春の1ページを記そうと思ったら、自然とその頃に対する想いが溢れ出たから、その気持ちを素直に書きました。
──『サヨナラ涙』のような相手のことを今でも思いやる、切ないけど心温かい歌もジンと胸に染みました。
モン吉:これは、昔から書いているオーソドックスな失恋歌なんですけど。失恋の歌とはいえ気持ちの温度が高いからこそ、あえてサウンド面は温度感を失くしたスタイルを取り、歌詞と曲調で巧みなバランスを取って個性を作り出しています。
──『サヨナラ涙』は、恋人との失恋の歌としてはもちろん、その相手は友情だったり、また違う視点にも見えたりなど、いろんな「人」との別れの歌としても響けば、大切な人へ心残りしてゆく想いが胸をグッと揺さぶってもくれました。
モン吉:あっ、そう聞いていただけたのならホント嬉しいです。まさに、言われた通りのことですから。

KICK THE CAN CREWのLITTLEさんと知り合ってからは、もう20年近い
──『モン吉2』には、2名ゲストミュージジャンが参加しています。KICK THE CAN CREWのLITTLEさんは地元八王子繋がりの方。付き合いは長いんですか?

モン吉:知り合ってからは、もう20年近いと思います。ただ、当時はあくまでも(地元の音楽仲間として)互いに顔は知っているという関係であって、深く話をしたのは、まだ2年前からなんですよ。きっかけは、共通の友人から「今、八王子でLITTLEくんと呑んでるからモンちゃんもどう?」と誘いを受け、お店へ合流したことから。
そのときが初めてになるのかな、お互いに深いところでの音楽談義をすれば、「同じ八王子のミュージシャン仲間として、一緒に楽曲をやろう」という話を交わしたのは。ただ、当時は一緒にやるタイミングを作るまでには至らなかったんですけど。今回のアルバム制作時に、僕のほうから「あのときの話を今回形にしたいんですけど、どうですか?」と連絡を取ったら、「ぜひぜひ」と二つ返事で返してくれたことから『八王子~地元愛の讃歌~』が生まれました。
──やはり、二人でコラボするとなったら、テーマは…。
モン吉:八王子になりますよね(笑)。歌詞の題材もすぐに決まれば、オケの方向性も、互いのルーツにある90年代後半頃のHIP HOPな感じで行こうと即座に決まりました。そこから今回は、メロもつけずラップのみで構成する形にしようと思い、ラップへ特化した楽曲を制作。久々に韻を踏んだ言葉も集めました。
──もう1曲が、かりゆし58の前田真悟さんをfeat.した『愛の花 feat.前川真悟(かりゆし58)』になります。
モン吉:真悟さんは、本当に素晴らしい才能の持ち主ですからね。この曲のアレンジを、ファンモンの頃からお世話になっているYANAGIMANさんが手がけてくださったんですけど。ちょうど去年の夏頃かな、YANAGIMANさんへ電話で「これからは、いろんなミュージジャンと制作していきいたんですよ」と想いを伝えていたんですね。
その話をYANAGIMANさんは覚えていてくれて、近況で制作している事を伝えたら「誰か、一緒に制作したい人決まった?」と聞かれ、その時点ではまだLITTLEさんの件も決まっていなかったことから、「まだ誰も決まってないです」と返したら、YANAGIMANさんが「僕のまわりで当たってみるよ」と言ってくれて。それで紹介してくださったのが、かりゆし58の真悟さんなんです。
はかりゆし58とはほぼ同期であり、フェスで顔を合わせたときにはいろんな話をする仲だったので、むしろありがたい話だと思い、すぐに「お願いします」となりました。
──中から響いてくる三線の音が風情を醸しだしていますよね。
モン吉:真悟さんYANAGIMANさんと打ち合わせをしているときから、「レゲエをやりたいね」という話が出れば、「普通にレゲエをやるのではなく、そこへ三線の音を入れた三線レゲエをやりたいね」というアイデアも生まれていました。しかも、レゲエと言えば平和の歌。そこから、僕と真悟さんでそれぞれに歌詞を書き、お互いの歌詞を上手くミックスしたうえで生まれたのが『愛の花』なんです。
その楽曲を実際に沖縄の人に三線などを演奏してもらおうという話になり、沖縄まで行き、そこでレコーディングを行いました。
──そのリアルさがいいですね。
モン吉:そうなんです。三線を現地の方が演奏しているのはもちろん、最初に『てぃんさぐの花』の歌が流れるんですけど、もともとは入れる予定がなかったのですが、『愛の花』の初日レコーディングの日に、真悟くんが知り合いを元気づけようということでライブ形式の飲み会を開いていて、そこへ僕とYANAGIMANさんも参加させていただいたんですね。そこに出ていたのが、比嘉さんというとても歌の上手い女性の方。
その歌声を聞き、YANAGIMANさんとも「ビックリするくらいに歌が上手いよね」という話をしていた中、さすがフットワークの軽いYANAGIMANさん、いつの間にかLINEで彼女と連絡先を交換していたんですね。
 翌日も僕らはレコーディングをしていたのですが、YANAGIMANさんと「もっと沖縄感を出したいねぇ」という話になり、そこから「昨日、歌っていた子に沖縄の歌を入れてもらおうか」いう話になって、その場でYANAGIMANさんが連絡を入れたところ、たまたま夜は空いていたことから、夜に来てもらって彼女に歌を入れてもらい、こうなりました。
──そうやって人との繋がりが連鎖してゆくところは、モン吉さんのアルバムらしいなと感じました。これからも、いろんな人たちとコラボしていく気持ちでしょうか?
モン吉:そこの意識は変わってないですね。改めていろんな方とやることで、お互いの個性が噛み合ったとき、自分だけでは生まれない世界観が出来上がる楽しさを感じているからこそ、そこは求め続けていきたいなと思っています。
       
『茜空』と『Dear Mama』は昔だったら絶対に書けなかった内容
──2ndアルバム『モン吉2』の中、とくに自分の中で変化の感じれた歌詞があったら教えてください。

モン吉:『茜空』の歌詞は、頭で考えるのではなく沸き上がる想いだけで書いた歌詞になりました。とくにAメロのバースは、子供のことを思ってたいら自然と出た言葉。『茜空』に関しては、まさに今だからこそ書けた歌になりました。
 それは『Dear Mama』も、そう。奥さんに対する好きという気持ちは彼女だった頃から何も変わってないですけど、家族という関係性になった今だからこそ出てきた想いなのは間違いないように、この2曲は、昔だったら絶対に書けなかった内容だなと感じています。
──完成したアルバム『モン吉2』、今のモン吉さんにとってどんな作品に仕上がりました?
モン吉:今の僕から出る愛を、いろんな形で出せた作品になったなと思います。
──通常盤のジャケットのイラスト画をDJケミカルさんが描いてるんですね。
モン吉:ファンモン時代から、変わることなく顔ジャケットを続けていて、1stアルバム『モン吉1』のときには自分の顔を写していました。今回も「初回盤」は僕の顔ジャケットなんですけど、「通常盤」は違う形で顔を投影したいなと思ったときに「イラストかな」と。今でもケミちゃん(DJ ケミカル)とはしょっちゅう遊んでいるように、「イラストと言えば彼だな」と思いお願いの連絡を入れたら、二つ返事で「ぜひぜひ」と言ってくれたので、そうなりました。
──「二」と言ってるようなニヤついた口元がまたいいですよね。
モン吉:その通りですよ。すごく僕のことを分かった上で描いてくれているなぁと思います。
──「初回盤」のDVDには、『茜空』『愛の花 feat.前川真悟(かりゆし58)』のMVと同時に、特典映像として「モン吉 ぶらり旅 in バンコク2017~タイの水かけ祭 ソンクラーン編~」を収録しています。これ、気になるんですよねぇ。
モン吉:これ、普通にバンコクで開催になった水かけ祭へ遊びに行ったときの映像なんですけど、楽しんでいる姿を映してもらいました。それを観て、みなさんが喜んでくれたら嬉しいんですけど。何より、本人が一番キャッキャ騒いでいますからね(笑)。
──来年にはツアーも始まります。最期に、ツアーへ向けてひと言お願いします。
モン吉:もちろん、みんなで楽しくライブが出来たらなと思っています。とくに僕のライブは、自分がボンボン引っ張っていくのではなく、その場に足を運んだお客さんたちのノリや熱気がライブの空気を作りあげてゆく形なんですね。だからこそ、みんなで踊りながら盛り上がっていける楽しいライブツアーにしていきたいなと思っています。ぜひ、遊びに来てください。
Photo 片山拓

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