【ライヴレポ】さくらしめじがELT・
伊藤一朗とコラボ!来夏、日比谷野音
も決定!!

さくらしめじが、全国各地のライヴハウスを回る自主企画「菌育」のスペシャル版として、9日に東京・赤坂BRITZにてワンマンライヴ『菌育 in the 家(はうす) スペシャル!』を開催した。
オープニングSEに合わせて両手を振りながら元気よくステージに飛び出してきた田中雅功と高田彪我。「みなさんこんばんは~、さくらしめじです!とうとうこの日がやってきましたー」と雅功が元気よく会場に声をかける。大歓声の中、ゆっくりとギターを抱えると「せーの」で息を合わせて1曲目の「あやまリズム」をタイトルコール。彪我のトレードマークでもある首にかけたタンバリンを叩きながら、気持ち良くアコギを響かせる。ニコニコとした表情で会場を見渡す彪我、雅功は体を揺らしながら会場の空気感を楽しんでいるのが伝わる。ふたりが向かい合い微笑み合うとキレのいいストロークから「せきがえのかみさま」へ。
改めて客席に向かって挨拶をして、「赤坂です、イエーイ!」と喜びの声を伝える彪我。雅功が7月よりスタートした“菌育ツアー”で全国を回っていることに触れ、「まさかこんな大きな会場でできるとは思っていなかった」と喜びを伝える。「今日は、スペシャルなライヴをみなさんと作っていければと思っています」と宣言し、「だるまさんがころんだ」「おたまじゃくし」へと続く。この夏は、初めての学園祭ライヴも経験、全国各地のイベントに出演するなど、数多くのライヴをこなしてきた。その経験が、彼らを確実に成長させていることは、ここまでの数曲から伝わってくる。
そのツアー中、「雑誌の取材で作らせてもらったアコースティックギターが完成したということで、“菌育ツアー”で広島に行ったときに岐阜に寄って受け取ってきました」という報告と共に、岐阜県可児市にあるヤイリギターでオーダーしたオリジナルギターをファンに披露。木目の美しい雅功のギター「K.FUKAMI」と、黒くてシックな彪我の「タカダイリヤン」。「このギターを使ってみなさんに曲をお届けしようと思います」と紹介されたのは、「さんきゅう」。力強いギターの音に乗せられた10代の不安や未来への期待に強く共感させられる。「これからも一緒にいよう」でふたりが見つめ合い微笑むと一転して、リズムのいい「ひだりむね」へ。「いい音でしょ~?」と満足気な顔を見せる雅功から「スペシャルなのは、これだけじゃありません」と告げると、「スペシャルな、本当~にスペシャルなゲストに来ていただきました」と紹介されたのは、Every Little Thing伊藤一朗。客席からは大歓声が上がる。
シングル「あやまリズム」のカップリングでカバーした「fragile」を聴いて、「フレッシュさを感じた」という感想を伝える伊藤。彪我からの「何歳からギターをやっているんですか?」、雅功の「身長を伸ばすにはどうすればいいんですか?」というピュア過ぎる質問にも、絶妙なおもしろさで答えて、会場を楽しい雰囲気で包んでくれた。印象的なメロディと歌詞の「fragile」は、さくらしめじならではのハーモニーと伊藤のギターソロで優しい空気を作り上げていた。
ゲストと入れ替わりにバンドメンバーが呼びこまれ、「ふうせんはなび」へ。左右に設置されたお立ち台に乗って、お客さんを盛り上げる。続けて「ケセラセラララ」中盤で雅功が彪我を誘うようにジャンプ!会場からは大きな歌声が響き渡っていた。
クリスマスは毎年ふたりで練習をしているというエピソードから、彪我の「プレゼント交換をしてみたい」、雅功の「スケートをしたい」という妄想クリスマス話で盛り上げた後は、“菌育”ではすっかりお馴染みの「即興3ワードソング」へ。客席から挙げられた3ワードを入れて曲を即興で完成させていくのだが、いつも担当している彪我に代わり、スペシャルらしく雅功が初挑戦!男性ファンからの「消費税」、5歳の男の子からの「消防車」、2階席からの「サッカー」という3つのお題をもらうと、うーんと考え込んだ後、メンバーにコード進行をリクエストしつつ「できるかな……」と不安がりながらも、「消防士が、“消費税さん”という人から頼まれて火事を消して、サッカー少年を助ける」というロックなナンバーを完成させた。「バンドメンバーのおかげで“カッコいいっぽく”なっているだけです」「結構、無理矢理だったね」と苦笑いしつつも、「即興でメンバーと合わせていくの、めちゃくちゃ楽しい!」と盛り上がっていたので、またどこかの会場で雅功ver.を観られる日があるかもしれない。
クリスマスらしい映像と共にピアノの音が印象的なメロディアスで少し切なさもある、気持ちのいい「かぜのめろでぃー」が歌われた後は、シーンとした会場に雅功のブレスが響き「きみでした」へと繋がる。雅功の切なげな表情と声がいきる曲。クリスマスという時期にぴったりの片想いの男の子の切なさが伝わる。
このスペシャルな日のために用意された新曲「スタートダッシュ」では、一気にボルテージがアップ!ブレイクポイントでは、顔を見合わせて頷く。クラップで盛り上がる中、低音の気持ちいいリズムが響き「ねこの16ビート」へ。グルーヴ感のあるロックサウンドに合わせて「にゃんにゃん」というかわいい歌詞が妙にマッチしていてクセになる。お立ち台で客席を盛り上げ、どんどんヒートアップしていく中、「お腹空きましたかー?」という彪我の決めセリフから台上で激しく奏でられる雅功のギターソロが披露され「てぃーけーじー」へ。曲中で彪我が卵かけごはんを食べるパフォーマンス&雅功の実況で盛り上げる。
本編ラストナンバーの「えそらごと」がコールされると会場にシャボン玉が降り注いだ。雅功の歌声に彪我のハーモニーが重なり、広がりのある気持ちのいい曲。「嬉しいとき寂しいとき、寄り添っていけるような曲を届けていきたいと思っています」と雅功。「これからもスペシャルを届けられるように頑張ります」と彪我。「届けー!」と叫ぶとさらに会場が熱くなる。メンバーと顔を合わせ、お客さんと一緒に笑い合ってジャンプを決めた。
アンコールは、さくらしめじが初めて作詞作曲をした「おもいでくれよん」をファンの間を通って客席の中央に作った小さいステージで生声&生ギターを披露。「ストリートみたいな感じだね」と雅功。ファンのみんなとの公約として、インスタのストーリーにこの瞬間の映像を生配信した。ラストナンバーとなった「みちくさこうしんきょく」の最後に「人との繋がりが大事だと思っている。もっともっといろんなことを共有して成長していきたい」と話した雅功。「ライヴができるのはふたりの力だけじゃない。みんなに感謝している」と言った彪我。その想いが、この客席に作られたステージでの歌声に込められていたように思えた。
実は、アンコールのMC中ふたりにはサプライズで『菌育in the家』のファイナルとして東京・日比谷野外音楽堂「真夏の星空ピクニック」が決定したことが知らされた。「ひゃーーー」と驚く彪我、口をあんぐりと開けていたかと思うと喜びのあまりギターを置いて走り出した雅功。しかし、改めて「また向かうべき場所が増えました!」と未来への期待を口にした。この日会場に集まったきのこりあん(ファンの総称)は、1111人。倍以上の動員を掲げ、さくらしめじはさらに大きく前進していくと確信させられた。
写真/ハヤシサトル、文/大庭利恵

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