【連載特別編】フルカワユタカとLOW
IQ 01はこう語った -net radio-

フルカワユタカ連載コラム『フルカワユタカはこう語った』の特別編“net radio ver.”第五弾が、ゲストにLOW IQ 01を迎えて実施された。2016年の夏フェス以降、LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSのギタリストとしてフルカワが参加していることをはじめ、2018年1月リリースのフルカワのニューアルバム『Yesterday Today Tomorrow』および、同月に新木場STUDIO COASTで行われる<フルカワユタカ presents「5×20」>へのLOW IQ 01の参加など、ここ数年の両者の密着度は際立って高い。
「普通に憧れのミュージシャンというかファンとして見てた」「僕もこんなカタチになるなんて夢にも思ってなかったですから」とは以前のインタビューでフルカワ自身がLOW IQ 01について語った言葉だが、その通り。いくらLOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSのメンバーとして活動しているとはいえ、シーンの大先輩を前に恐縮しきり。そんなフルカワもそうそう見ることができないという意味でも貴重なトークセッションとなった。もちろん、LOW IQ 01のギタリストとしてフルカワを誘った経緯や、シーンの交友録など2人のトークは話題が尽きない。
第一弾に原 昌和(the band apart)、第二弾に須藤寿(髭)、第三弾にBentham feat.TGMX、第四弾に渡邊忍(ASPARAGUS)を迎えて行われてきた『フルカワユタカはこう語った』特別編“net radio ver.”は、今回も笑いあり新発見ありの濃厚なものとなった。まずはそれをお聞きいただく前に、フルカワ自身が記したイントロダクション的コラムからご覧いただきたい(BARKS)。
   ◆   ◆   ◆
市川 (LOW IQ 01)さんのライブを手伝い出してからもう1年以上になる。なかなかどうして、大先輩に緊張しまくっていた僕がやっとステージ上で自分を開放出来るようになったのはこの夏のツアーぐらいからだ。ライブ会場にはドーパン (DOPING PANDA)やフルカワユタカのTシャツを着たファンが、少なからず僕の側、僕の見えるところにいる。最近は僕のライブでの開放度と比例するように、彼、彼女らが、馴れないダイバー達に頭を蹴られ戸惑いながらも、曲を口ずさんだり決めのクラップをしたりするようになった。
ライブが終わると笑顔の市川さんに「今日もメイニア、いたか?」って聞かれる。照れながら「少しだけ」と答える。
最近の若い子達が市川さんのことをどういう印象で見ているのかは知らない。だけれど、僕からすれば「昔はひたすらおっかなかったんだぜ」に尽きる。ラジオ内でも触れているが、僕が初めて市川さんを見たのは川崎のクラブチッタだった。やんちゃで気品に溢れた、少し怖そうなお兄さん達が、ダイブをしようとステージに上がってきたキッズ達を、大外刈りのような、大外刈りに良く似た、大外刈り風な、むしろ大外刈りと呼んでも過言ではない、大外刈りで、次々にステージ下に丁寧に、安全に、愛情を持って、誘導している姿をステージ袖から大きな声で指示しているボスキャラ然とした人、それが市川さんだった。
ドーパンがインディーズデビューをし、田上さんにプロデュースをしてもらうようになると、打ち上げなどで市川さんと顔を合わせる機会もあった。最近になって市川さんの口から、実はある程度僕らの音を聴いてくれていて、しかも良い評価をしてもらっていたということを聴くと、あの頃少しでも喋れてたらその後どうなっていただろうとも思う。が、そもそも僕がSS(SUPER STUPID)のファンだったということ、そこに加えてあのクラブチッタでのキャッチーな市川さんを目の当たりにしていたので、駆け出しの僕には文字通り「顔を合わせている」以上のことはきっと出来なかっただろう。
が、そんな関係性の頃に一度だけ、どうしてそうなったかは全く覚えてないが、何かの打ち上げからの流れで市川さんが僕のウチに来たことがある。
打ち上げ終了後の深夜、線路沿いの安いワンルームアパートに市川さんが来た。それも、大量の(途中自宅に寄って持ってきた)CDとVHSとMDを携えて、僕と一緒にタクシーに乗って来た。それだけでも十分パニックだったのだが、そこから寝たフリをした田上さんとアキラさん(一緒に来ていた、というか恐らく田上さんが「古川の家に行きましょう」と提案したのでは)を尻目に僕とマンツーで音楽談義が始まったのだ。もとい、前述の通り僕は市川さんとコミュニケーションを取れる関係性に無かったので、ただただ話を聞くだけの音楽独演会だったといったところか。
CDをかけながら息継ぎ無しで話をする市川さん。フィッシュボーンに始まり、色んな洋楽に混ぜてSSのライブ音源などまでがかかった。全てのCDをかけ終わると今度はVHSの鑑賞会が始まる。その間、何か意見を求められるわけでもなかった僕は「まじっすか」「まじっすか」と相づちを打ち続けた。
何時間くらい続いただろう。もう窓からは朝焼けが漏れていたので相当長い時間が過ぎていたのは間違いない。VHSも全て見終わりMDに差し掛かった頃、僕の家にMDデッキが無かったことで講義は唐突に終わりを告げた。
「じゃあ、帰るわ! てゆうか、俺なんでこんなとこにいるんだよ!」
笑い飛ばしながら線路沿いを歩いて行く市川さん。見送りながら笑う僕。どういう感情だったか覚えてないけど、ずっとずっと笑みがこぼれて仕方なかったのはよく覚えている。そしてこれは間違いなく僕のいい思い出話のひとつだ。
とりあえず、今だっておっかない。でもどこかで、そこは変わらずにいたいと思ってる自分がいる。あの日、朝焼けの中、爆笑しながら帰って行く市川さんを見送りながら笑っていた僕は、今日のこの関係性をどこかで想像していたのだろうか。それは分からないが、10年後、僕が50で市川さんが58で、まだまだ市川さんをちゃんと“おっかながり”ながらも、そこは味のあるオヤジミュージシャン2人よろしく、ふざけて冗談を言い合ったり、お互いの音楽を褒め合ったり出来るようになっているのかなと思うと、また笑みがこぼれる。
   ◆   ◆   ◆
■<フルカワユタカ presents「5×20」>


2018年1月28日(日) 新木場STUDIO COAST

開場13:15 開演14:00

▼出演 フルカワユタカ and many bands & musicians

ACIDMAN / ART-SCHOOL / Keishi Tanaka / the band apart / FRONTIER BACKYARD / Base Ball Bear / ホリエアツシ (ストレイテナー, net) / 夜の本気ダンス / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS (※50音順・敬称略)

▼チケット

スタンディング 4,800円(税込)

※「スタンディング」「整理番号付」「ドリンク代別途徴収」

※3歳以上要チケット

一般発売:2017年11月25日(土)

(問)DISK GARAGE 050-5533-0888 (weekday12:00~19:00) http://www.diskgarage.com/

【プレイガイド】

・e+ http://eplus.jp/furukawayutaka18/

・ローソンチケット http://l-tike.com/ 0570-084-003 Lコード:72823

・チケットぴあ http://pia.jp/t/ 0570-02-9999 Pコード:346-255
■アルバム『Yesterday Today Tomorrow』


2018年1月10日(水)発売

NIW137 3,000円(+税)

01. revelation

02. シューティングゲーム

03. busted

04. 僕はこう語った

05. days goes by

06. デイジー

07. DAMN DAMN

08. nothin' without you

09. バスストップ

10. no boy no cry

プロデュース:TGMX(FRONTIER BACKYARD)

▼ゲストヴォーカル

M1:LOW IQ 01

M5:UCARY & THE VALENTINE

M8:米田貴紀(夜の本気ダンス)

M9:荒井岳史(the band apart)

▼作詞

M7:須藤寿 (髭)
■全国ツアー<フルカワユタカ presents 『yesterday today tomorrow TOUR』>


2018年1月13日(土) 愛知県 伏見JAMMIN'

2018年1月14日(日) 大阪府 Shangri-La

2018年2月11日(日・祝) 静岡県 Shizuoka UMBER

2018年3月17日(土) 岡山県 岡山ペパーランド

2018年3月18日(日) 福岡県 INSA

2018年3月21日(水・祝) 宮城県 enn 3rd
■<MASTER OF MUSIC 2017>


2017年12月13日(水) 東京・渋谷 TSUTAYA O-EAST

OPEN 18:00 / START 19:00

▼出演

LOW IQ 01 & MASTER LOW

dustbox

トーキョー・タナカ (MAN WITH A MISSION) ※GUEST MUSICIAN

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS

▼チケット

ADV 3,900yen / DOOR 5,000yen (1ドリンク代別途)

※TICKET THANK YOU SOLD OUT!

※当日券の販売はございません。

(問)チッタワークス: 044-276-8841(平日12:00 ~ 19:00)

■<LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS x OLEDICKFOGGY


2018年02月01日(木) 東京・新代田FEVER

OPEN 18:00 / START 19:00

▼出演

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS

OLEDICKFOGGY

▼チケット

ADV 4,000円+1DRINK

一般発売日:12月16日(土)

チケットぴあ http://t.pia.jp/ Pコード:102-657

ローソンチケット http://l-tike.com/ Lコード:76001

イープラス http://eplus.jp

http://www.fever-popo.com/

【イープラス先行プレオーダー】

受付期間: 12/5(火)12:00~12/10(日)23:59

http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002246014P0030001

関連サイト

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