ファレルと「ルイ13世」、コラボ曲を
100年後の人類に向けて封印

ファレル・ウィリアムスとフランスのコニャックブランド「ルイ13世」のコラボレーションによるオリジナル曲「100 Years: The Song We'll Only Hear If We Care」が発表されている。11月13日(月)に上海で行なわれたシークレットイベントにて一回限り披露された同曲は、この後100年間にわたって封印され、2117年にリリースされるという。
これまでにも様々なかたちで環境保護活動に取り組んできた両者だが、今回のプロジェクトでは「地球温暖化によって海面が上昇し続けた場合、100年後には世界の陸地の一部が水没する」という科学者の予見をもとに、自然や時間との繊細な関係性、人間が環境に与える影響をクリエイティブに表現したオリジナルソングの制作が行なわれた。
楽曲はコニャック地方の石灰質の土を原料とする粘土で製作された特別なレコードに吹き込まれ、今後「ルイ13世」のセラー内で100年の時を過ごすことになる。レコードが保管される金庫は仏Fichet-Bauche社の設計による最高峰のセキュリティを備えたもので、その機能が破壊されるのは唯一、水に沈んだ時だけ。海面が上昇し続けて陸地が水没すれば、粘土のレコードは水に溶けて、曲そのものも失われてしまう。
ファレルは今回のプロジェクトについて、「“ルイ13世”が一世紀先を見据えている事実に大変好感を持っています。この星を守るために私たち皆がすべきことですし、誰もが、未来のための環境保護に関心があるでしょう。“ルイ13世”のデキャンタもひとつひとつが世代を超えて受け継がれ、人々の生涯をかけて完成します。全ては未来への遺産であり、“継承”とは何であるかを物語っているのです」と語っている。
なお、世界各地より100名のゲストを招いて開催された13日の限定公開イベントには、日本から小林武史もゲストとして参加。小林は「環境問題について、未来の地球をどうしていくのかという激論を交わすだけではなく、これからは遊び心とともにメッセージを伝えていくことが大事。伝統を継承しようとする“ルイ13世”が、このようなイベントを考えたことに意味があるし、そのエディット感が素晴らしかった。そして、ブランドのメッセージを深く理解したファレル・ウィリアムスは、このプロジェクトをクールにやってのけた。“ap bank”を10年以上続けている自分にとって、改めて気づかされることも多かった」と本プロジェクトへの共感を示した。
▲小林武史
「ルイ13世」は2015年にもジョン・マルコヴィッチとのパートナーシップで『100 Years: The Movie You Will Never See(見ることのない映画)』の制作を行なっており、こちらのフィルムは2115年11月18日のオフィシャルプレミアまでコニャック地方のMaison Louis XIIIで保管される。「100 Years: The Song We'll Only Hear If We Care(私たちが変われば聴ける歌)」という新たなメッセージを掲げた第二弾プロジェクトへ向けて、マルコヴィッチからもエールが送られている。

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