<氣志團万博2017>、WOWOW全12時間
放送前に振り返る最終日レポ

11月18日および19日の2日間、計12時間にわたりWOWOWにて氣志團主催野外フェス<氣志團万博2017>の模様が独占放送される。同放送直前に、2017年も“ありえないメンツ”が集った<氣志團万博>のレポートを改めてお届けしたい。
千葉県・袖ケ浦海浜公園を舞台に、2012年から毎年行われている氣志團主催野外フェス<氣志團万博>も2017年で6回目。氣志團結成20周年イヤーの開催となった。9月16日および17日の2日間にわたり<氣志團万博2017 ~房総与太郎爆音マシマシ、 ロックンロールチョモランマ~>と題して開催された同フェスは、ロックバンドからアイドルまで圧倒的なオリジナリティで独自の道を開拓しながら、音楽シーンの頂点に君臨するアーティストたちが房総に集結した。台風18号の影響で2日間ともに雨の開催となったが、そんな悪天候はものともせず、今回も数多くの伝説が誕生。先ごろ公開した初日に続いて、最終日17日の模様をレポートする。
【レイザーラモンRG~ゴールデンボンバー

2日目のオープニングセレモニーを務めたのはレイザーラモンRGだった。細川たかしの本人公認モノマネ“こぶしたかし”に扮して「北酒場」にのせた“フェスあるある”ネタで爆笑の開会宣言をすると、2日目のトップバッターであるゴールデンボンバーがビキニ姿でステージに現れ「#CDが売れないこんな世の中じゃ」からエアバンド+生歌によるアップナンバーで会場を盛り上げる。「抱きしめてシュヴァルツ」では喜矢武豊(G)がギターをチーズフォンデュにして食べ始めるなど、2017年も爆笑ネタ満載のステージで爪痕を残した金爆だった。
UNISON SQUARE GARDEN

強靭なロックナンバーを畳みかけたのは初登場のUNISON SQUARE GARDEN。1曲目の「場違いハミングバード」を皮切りに、鈴木貴雄(Dr)が繰り出す切れ味鋭いビートのうえを、田淵智也(B)が文字通り暴れ回り、斎藤宏介(Vo)のハイトーンボイスがセンチメンタルなメロディをなぞる。代表曲「オリオンをなぞる」に続けて、楽曲の節々にユニゾンらしさが炸裂した最新ナンバー「10% roll, 10% romance」が素晴らしかった。この3人にしか奏でることのできない緻密なアンサンブルが生み出す熱狂が、ロックバンドのカッコよさを言葉ではなく音楽で説得するステージだった。
SCANDAL

2日間を通じて唯一のガールズバンドとして氣志團万博に乗り込んできたSCANDAL。4人が繰り出すパワフルなバンドサウンドを聴けば、圧倒的に男性バンドが多いロックシーンのなかで、彼女たちが支持される理由がよくわかる。フロントの3人が交互にボーカルをとりながらシンガロングを巻き起こしたサマーチューン「太陽スキャンダラス」のあと、「どのアーティストのファンでも大丈夫。全部まざって最高の1日にしましょう!」と語りかけたHARUNA。その言葉のとおり心踊るダンスロックで会場をひとつにした。
BOYS AND MEN

「ようやく念願のステージに立てました!」。ステージで喜びを爆発させたのは名古屋のダンスボーカルグループBOYS AND MENだ。氣志團と同じように学ランを衣装に着る彼らは、「One Night Carnival」でそのリスペクトぶりを全力でアピールした。曲の途中では、カギのかかった箱からメンバーが脱出するイリュージョンショーも取り入れたエンターテイメント性の高いステージで会場を盛り上げていく。氣志團が楽曲を提供した和テイストのダンスナンバー「GO!! 世侍塾 GO!!」では、氣志團との夢の共演も実現。感無量の表情を見せたメンバーだった。
KICK THE CAN CREW

今年結成20周年をきっかけに活動を再開したKICK THE CAN CREW。KREVA,LITTLE、MCUの3人がステージに登場すると、それだけで会場からは割れんばかりの歓声があがった。キック復活の狼煙をあげる「千%」を皮切りに、「マルシェ」などの代表曲を、“いま”のキックとして再構築したステージは14年の空白など全く感じさせない3人の息の合った絶妙なマイク回しで現在進行形のアーティストとしての気概を見せつけた。
WANIMA

「日本でいちばん氣志團が好き! <氣志團万博2017>、WANIMA、開催しまーす!」。いまや日本中のフェスを席巻するWANIMAのお約束の前口上を、KENTA(Vo/B)が高らかに告げると、1曲目「ともに」から疾走感溢れるメロディックパンクがその瞬間を待ちわびたように広い会場へと解き放たれた。顔面をしわくちゃにしながら会心の笑顔で届けるKENTAの歌は、聴き手を笑顔に変える太陽のようなエネルギーが溢れていた。
水曜日のカンパネラ
アートと音楽を融合させながら独自の世界観を作り上げる水曜日のカンパネラのショータイムは衝撃のひとことだった。1曲目は「マルコ・ポーロ remix」。MOSSAI STAGEの後方から姿を現したコムアイ(Vo)は行きつ戻りつしながら、ゆっくり踊るようにステージへと歩いていった。そして、ステージ最前の柵のうえに立ち上がると、浮遊感のあるネイチャーな雰囲気のトラックにのせて、優しくメロディを紡いでいく。ラストソングは “きびだーん きびきびだーん”といいうフレーズに強烈な中毒性のある「桃太郎 remix」。透明な巨大な風船のなかに入ったコムアイがお客さんのうえへとダイブして、摩訶不思議な光景を作り上げていた。
【氣志團】

2日目も中盤に差しかかったころに登場した氣志團は「ウィーアー氣志團!」という綾小路 翔(Vo)の全力の叫び声から始まった。1日目と同じように現在休学中の白鳥雪之丞(Dr)が「鉄のハート」で“魂のドラムソロ”を繰り出す、笑いに満ちた氣志團らしいライブが進んでいく。特にハイライトになったのは望郷のバラード「落陽」から、メンバーのゆるキャラやダンサーが集結して会場が一体となって踊った「One Night Carnival」、そして、ストレートなロックナンバー「幸せにしかしねーから」だった。この曲と共に「何があっても氣志團はお前らを幸せにしかしないから」と語りかけた綾小路の熱い言葉こそ、このバンドの真実だ。
C&K

去年はオープニングアクトとして出演したC&Kが再びこの場所に帰ってきた。スイートなウェディングバラード「Y」から、カントリーなリズムにのせた「踊LOCCA~around the world 新たなる冒険~」では、フィールドにいくつものサークルを作り出した。バラエティ豊かな楽曲で様々な表情を見せていった。
ユニコーン

<氣志團万博>のステージに立ったユニコーンは初っ端から「服部」を惜しみなく披露し、デビュー30周年を誇るロックバンドの貫禄を見せつけた。その後も、ボーカリストが入れ替わるスタイルで「SAMURAI 5」など滋味深いロックナンバーを投げかけていく。ラストは「大迷惑」でフィニッシュ。これぞロックバンドという圧巻のステージだった。
BLUE ENCOUNT

「ヤバい、超良い景色だよ。マジでぶっ倒れる準備はできていますか?」。田邊駿一(Vo/G)が溢れる感情を隠そうともせずに語りかけてから、スピーディなロックナンバー「LAST HERO」で幕を開けたのは、いま注目の若手ロックバンドBLUE ENCOUNTだった。高村佳秀(Dr)が繰り出す強靭なビートにのせて、江口雄也(Gt)がライトハンドで弾くテクニカルなプレイで魅せると、辻村勇太(B)は「かかってこい!」とお客さんを煽る。最後にフィールドに盛大なシンガロングを巻き起こした「もっと光を」では「来年も会おうぜ!」と、集まったお客さんとの再会の約束を交わして、その熱いステージを締めくくった。
MIYAVI

ギター1本で世界を股にかける侍ギタリストMIYAVIは生ドラムとDJを迎えた3人編成でステージに現れると、1曲目の「What’s My Name ? Day 2 Mix」を皮切りに、まるで檻から放たれた野獣のように荒々しいプレイで会場を踊らせた。規格外のテクニックとMIYAVIの咆哮がフロアを挑発するように煽ると、お客さんもまた全力の歓声で応える。「首がもげるぐらい頭振ってくれ!」と言ったMIYAVIが体をのけ反るようにしてギターを弾いた「Dim It」など。超絶ギタリストでありながら、お客さんを全力で楽しませるエンターテイナーなMIYAVIだった。
岡崎体育

岡崎体育が2017年も氣志團万博のMOSSAI STAGEのトリに帰ってきた。足元にあるフラストレーションを全力で踏み潰せと大ジャンプを巻き起こした「Stamp」を皮切りに、誰かのパロディのようで誰にも真似できない面白いネタ曲で会場の笑いを掻っ攫っていった。MCでは「ここに集まってくれたお客さんを僕の財布として迎え入れたいなと思っています」というブラックユーモアも炸裂した。
米米CLUB~氣志團】

2017年の<氣志團万博>、YASSAI STAGEのトリを飾った米米CLUBはホーン隊やダンサーを携え大所帯でステージに現れた。まるで巨大遊園地に迷い込んだようなめくるめくダンスミュージックがその場所に鮮やかな景色を描き出していく。「僕らのスーパーヒーロー」をはじめ、「FUNK FUJIYAMA」「浪漫飛行’07」など、カールスモーキー石井が極上の歌声でヒット曲の数々を披露した前半だったが、本当のピークはジェームス小野田が投下された「狂わせたいの」からだった。これ以上ない熱狂のなかラストソング「Shake Hip!」では「氣志團大好き!」「それより米米!」というコール&レスポンスで湧かせると、そのあまりにも豪華なステージは大ジャンプと共に圧巻のクライマックスを迎えた。
クロージングセレモニーでは、綾小路 翔が「<氣志團万博>はみんなの好きが集まっているイベントです。好きなものがあると人生が豊かになる。これからも何かを好きで生きていこうぜ!」と呼びかけて、2日間の狂騒の幕を下ろした。これからもみんなの“好き”な気持ちが尽きない限り、氣志團万博はさらなる伝説を作り続けるだろう。
<氣志團万博2017>最終日の模様は、11月19日(日)の6時間、前日放送された初日の模様と併せて計12時間に凝縮してWOWOWで独占放送される。
取材・文◎秦 理絵

撮影◎青木カズロー/上山陽介/釘野孝宏/中野修也
■WOWOW番組<氣志團万博2017 〜房総与太郎爆音マシマシ、ロックンロールチョモランマ〜>情報


▼【初日 前編】 11月18日(土) 午後3:00 [WOWOWプライム]

放送アーティスト:JAGUAR、氣志團、四星球東京スカパラダイスオーケストラcoldrain10-FEETももいろクローバーZMUCC

▼【初日 後編】 11月18日(土) 夜6:00 [WOWOWライブ]

放送アーティスト:SiM、LiSADJダイノジDragon AshRIP SLYMEVAMPS私立恵比寿中学布袋寅泰、氣志團

▼【二日目 前編】 11月19日(日) 午後3:00 [WOWOWライブ]

放送アーティスト:レイザーラモンRG、ゴールデンボンバー、UNISON SQUARE GARDEN、SCANDAL、BOYS AND MEN、 KICK THE CAN CREW、WANIMA、水曜日のカンパネラ

▼【二日目 後編】 11月19日(日) 夜6:00 [WOWOWライブ]

放送アーティスト:氣志團、C&K、ユニコーン、BLUE ENCOUNT、MIYAVI、岡崎体育、米米CLUB

マキシマム ザ ホルモン岡村靖幸山下達郎の放送予定はございません。

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番組特設サイト http://www.wowow.co.jp/music/kishidan/

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