【『HALLOWEEN PARTY』3日目】HYDEと
YOSHIKIによる「ENDLESS RAIN」は“
KGT”!

ついに最終日を迎えた『HALLOWEEN PARTY 2017』。もちろんこの日もトップバッターはBREAKERZだ。DAIGOは坂田銀時、AKIHIDEは神楽、SHINPEIは新八と、人気コミック『銀魂』(集英社)の仮装で登場した3人。ステージで突如、X JAPAN「紅」のドラムソロを叩き始めたにゃんごすたーを退治する寸劇からライヴがスタート。初日、2日目に続き、この日もDAIGOが神と崇めるHYDEをモデルにした新曲「GOD」を披露するなど、観客の心をがっちりと掴むそのエンターテイナーぶりに、『HALLOWEEN PARTY』きっての盛り上げ隊長バンドの底力とプライドが光る。
カラス天狗(逹瑯)、『美少女戦士セーラームーン』のセーラーマーキュリー(YUKKE)、ゾンビNARUTO(ミヤ)、自身のキャラクター“いぬち”(SATOち)に扮したMUCCは、ステージに登場した途端、ヘヴィなバラード「フリージア」を投下。最後に「蘭鋳」を披露し、迫力の歌と演奏で観客を魅了。そしてバックステージに戻る直前、ライヴ中にメイクアップ(変身)を果たしたセーラーマーキュリーYUKKEのミニスカを、いぬちSATOちがズリおろし、白パンツが丸見えになる事態が発生。シリアスな演奏とのギャップに、会場は大爆笑だ。
ニコニコ生放送によるバックステージでのアーティストインタビューに加え、最終日も幕間のスペシャルライヴが開催された。この日は青木隆治中島美嘉やHYDE、中居正広の見事なモノマネライヴを披露し、場内を盛り上げる。
HYDE作曲による「GLAMOROUS SKY」をエモーショナルに歌い上げ、場内から大歓声があがった中島美嘉は、人気コミック『イノサン』(集英社)の女処刑人、マリー=ジョセフ・サンソンの出で立ちで登場。MCでは錚々たる出演メンツに恐縮しつつ、歌う時は片手に持ったステッキを振り回し、「雪の華」などを全身全霊で熱唱する。最後にポップな新曲「AorB」を披露し、イベントに華を添えた。
毎回、奇想天外な仮装と演出に度肝を抜かれるゴールデンボンバーは、「ネタ切れです。ついに何も着ないでやったぜ!」と、全員が彫刻や銅像になって登場。樽美酒研二が“考える人”、喜矢武豊は股間から水が噴き出す“小便小僧”、歌広場淳は“モアイ像”、鬼龍院翔は”ダヴィデ像”だ。「抱きしめてシュヴァルツ」では、喜矢武の股間から噴き出す水に群がる観光客。その中にはギズモに扮した柩 (GREMLINS / NIGHTMARE)の姿も。新曲「やんややんやNight ~踊ろよ※※~」を千葉ver.で披露するなど、しっかり歌を聴かせつつ、キテレツな発想と演出で今回も観客を大いに楽しませた。
最終日のVAMPSは、妖怪たちを従え、会場内を練り歩く百鬼夜行で登場。JINがろくろ首、ARIMATSUが赤鬼、Ju-kenがカラス天狗、K.A.Zが妖狐、白い垂れ布の傘をつけたHYDEは雪女だ。その美しい姿がスクリーンに映ると、3日間で最も大きな歓声とどよめきが場内にこだまする。観客のスマホの光だけが輝く中、「VAMPIRE’S LOVE」を歌いあげた雪女HYDEは、一度その場に倒れたかと思うとそのまま高く吊り上げられ、白い垂れ布をなびかせて観客の頭上から「DAMNED」を熱唱。怒涛のような演奏に導かれ大量の吹雪が舞う中、鬼気迫る圧倒的な歌声を響かせる雪女HYDE。その姿は、もはやこの世のものとは思えない妖しい美しさを放つ。
ドイツやインドネシア、カナダ、チリなど、世界中から集まった観客たちの仮装をMCのやまだひさしがチェックするコーナーの後は、3日間の最後を飾るスペシャルな饗宴……YOSHIKI×HYDEのコラボだ。YOSHIKIが奏でるピアノとともにHYDEがL’Arc~en~Ciel「叙情詩」の一節を歌い出した途端、悲鳴のような歓声が場内に響き渡る。演奏が終わると、「本当に来てくれました」と感謝するHYDEと自らのスマホで2ショットを撮るYOSHIKI。彼の仮装は映画『ブレードランナー』の女レプリカント、プリスだ。
ふたりでランウェイを歩きながら、「どう?体調は?」とYOSHIKIが尋ねると、「あなたですよそれは。みんな心配していますよ。本当に来てくれるなんて」とHYDE。その言葉に、「HYDEのためであれば」と微笑みながらまた言葉を返すYOSHIKI。ふたりの仲の良さがわかるトークの後は、「まさかHYDEがこの曲を歌ってくれるとはね。涙が出るよ」というYOSHIKIのMCを合図に、X JAPANの「ENDLESS RAIN」がスタート。演奏するYOSHIKIの隣にHYDEが座り、歌う。観客の歌声も響く美しい時間が流れ、演奏を終えたふたりはハグを交わす。
そんなふたりの元に、この日の全出演者が再登場。「歌っていて夢心地でした。感動しながら歌っていた」というHYDEの言葉に、「弾いている僕も夢心地でした」とYOSHIKI。すると、「これは完全にKGT…神々の集いだな、地球じゃないんじゃないかな」とDAIGO。確かに台風の影響で大雨に見舞われたこの日、「ENDLESS RAIN」を歌い終わる頃には雨が上がるという奇跡が起きたのだった。
最後は、Shinyaのドラム、JINのキーボード、K.A.ZとAKIHIDE、SHINPEIがギター、明希がベースを奏でるHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAの演奏をバックに、出演者全員が観客にお菓子を配り歩く。そこにはキョンシーになった咲良菜緒 (チームしゃちほこ) の姿も。金爆のメンバーが場内を全力疾走する傍ら、想定外の場所までお菓子を配り歩く優しいYOSHIKI。自由気ままなゴーストたちの宴は、総勢4万5千人の観客の心に幸せな余韻を残して、3日間の饗宴は幕を閉じた。
写真/今元秀明、緒車寿一、田中和子、笠井銑衣智 文/早川加奈子

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