ストレイテナーのトリビュートアルバ
ム先行試聴会潜入&インタビュー 初
試聴を終えたメンバーの第一声は

10月8日、TOWER RECORD渋谷店にて行われた、バンドにとって初となるトリビュートアルバム『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』の公開先行試聴会に潜入した。
このイベント、通常のそれとは異なり、なんとストレイテナーのメンバーも参加者と同様にこのイベントで初めて、自らの楽曲がどのようにカバーされているのか、そもそもどのアーティストがどの曲をカバーしているのかを知るという試みとなっていた。なお、トリビュートへの参加アーティストは同世代のバンドを中心に仲の良い先輩/後輩アーティストばかりだっただけに、この夏のフェス会場等でも顔を合わせる機会が多かったようで、そこで「カバーどうだった?」と聞かれて答えられないという珍事(?)も起こっていたとのこと。
ストレイテナー 撮影=風間大洋
司会を務める、これまたストレイテナーとの交流の深いラジオ・パーソナリティの中村貴子に呼び込まれ、登場した4人。和やかな雰囲気と高めのテンションからは、この日を心底楽しみにしていたのだなということが伝わってくる。それは抽選をくぐり抜け会場に集まった150人のファンも同様なようで、1曲ごとにカバーアーティストがスクリーンに映し出されるたび、曲が流れるたびに大きなリアクションが巻き起こっていった。
この日は、楽曲が再生されている最中にもメンバー4人がトーク可能なスタイルとなっていたため、初視聴ゆえの新鮮なリアクションや率直な感想が飛び出すのも見どころであった。雰囲気としてはここ最近のテナーのライブ、特にワンマンでのMCコーナーのそれ。だいぶ緩くてかなり取り留めのない、フリースタイルなトークで会場の笑いを誘っていた。楽曲そっちのけでアー写をネタにいじったり、参加アーティストとの裏話を披露したりと脱線していったかと思えば、コードやキー、細部のアレンジなど細かな変化にも即座に気づいて言及したりと、トークの中身も非常に貴重で、リスナーにとってはたまらない。ちなみに、自分のカバーを初めて聴かれるタイミングに居合わせたい、と会場に駆け付けていたback numberの清水依与吏も容赦なく弄られていました。
ストレイテナー 撮影=風間大洋
個々の楽曲に関しては是非とも実際に聴いてみてほしいので詳細は明かさないが、原曲のメロディや展開を大切にしたものから、完全にそのアーティストのオリジナルかと見紛うもの、さらには楽曲の骨格ごと大胆に生まれ変わらせたものまで、一切隙がない大満足の全11曲のカバー。強いて言うなら、個人的にはACIDMANらしさが異常な濃度で詰め込まれた「SIX DAY WONDER」は必聴だと思う。そしてアルバムの最終楽曲には、ストレイテナー自身がセルフカバーした「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」が収録されており、こちらは2013年の武道館公演を前に行われたファン投票でこの曲がダントツの1位をとった際に施されたアレンジで、改めてレコーディングを行い満を持して音源化したもの。ストレイテナーの楽曲にはライブの中でオリジナルとは違った姿に生まれ変わっていくものが多々あるが、こういったタイミングでそれが音源になるのもファンにとっては嬉しいはずだ。
約45分のアルバムをフル再生+1曲ごとに言及するトークパート、そして最後にはこの日初解禁となったティザー映像、さらには秦 基博とのコラボレーション・シングル「灯り」の音源が一部披露されるという、プレミアムかつ充実した内容となった先行試聴会。LINE LIVEでも生配信されていたためすでに大きな反響が寄せられているようで、日本のロック界における名トリビュート盤の系譜にこの『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』が加わることを、たっぷりと期待したい。
ストレイテナー 撮影=風間大洋
そしてここからは、イベント終了直後に独占で行ったメンバー4人へのインタビューを掲載する。トリビュートアルバムに関する内容だけでなく、11月15日に発売となる秦 基博とのコラボシングル「灯り」についても語られているので、試聴会を見逃した方はもちろん、そうでない方もぜひご覧ください。
――『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』、セルフカバーを除く11曲をつい先ほど初めて聴いたわけですが、あらためて感想をいただけますか。
日向秀和(Ba):一番ビックリしたのはバンドによってアレンジが全然違うっていうことで。本当に忠実に再現してくれてるか、もう根っから変えちゃっているか――コードやメロディラインから、歌詞まで付け加えちゃうところまで攻めるバンドとか、いろいろな種類のアレンジが聴けてすごく面白かったです。
ホリエアツシ(Vo/Gt/Pf):ほとんど忠実なのにちょっとだけ変えてるとか、それもまた面白いですよね。THE BACK HORNの「シンクロ」なんて9割原曲どおりだけどサビのメロが1箇所だけ違ったり。なんでそこだけ変えたんだろう? でもめっちゃいいな、みたいな。そういうのもすごく新鮮でした。
ナカヤマシンペイ(Dr):僕はもう本当に「あ、俺たち好かれてるな」と思いました。
ホリエ:愛情をね。
ナカヤマ:うん。ステージでも言ったんですけど、我々の楽曲を聴いて選んで、リアレンジして、スタジオに入って練習して……っていう作業を、この人たちがやってくれたんだっていうことを思うだけで、もう胸が熱くなっちゃうというか。この人たちの時間を俺たちのために使ってくれたっていうのが、単純にすごく嬉しかったですね。
――OJさんはどうでしたか。
大山純(Gt):トリビュートアルバムって、結構ガラッとアレンジを変えてる人のを聴くのが好きなんですけど、そうじゃなくストレートにやってる曲でも、バンドの色がわかってるからか、そのバンドの曲に聴こえるっていうのがすごく面白かったですね。声が変わってたりギターの音が違うだけで、同じフレーズでもすごく新鮮になるっていう。
ホリエ:「シンクロ」なんて「あれ、モーサム(MO’ SOME TONEBENDER)っぽい」とか言っちゃったもんね(笑)。ストレイテナーでもバックホーンでもなくなっちゃった。
日向:そうなんだよ、だから化学反応が起きてるんだよ。
ホリエ:ストレイテナーとバックホーンを足したら――
日向:モーサムになる。
ホリエ:どんな方程式なんだ(笑)。
ナカヤマ:わりとあってそうな気もするけどね、それは。
――大胆なアレンジをした方でいうと、わりと若手の方が野心的なところを見せてくれましたね。
ホリエ:そうなんだよね。
日向:マイヘア(My Hair is Bad)とかね、すごかった。
ナカヤマ:マイヘアと、あとバニラズ(go!go!vanillas)ね。
ホリエ:マイヘアは歌をポエトリー・リーディング調にして、歌詞を変えるっていうか足して椎木君の世界に持っていってて、バニラズはもうのっけから違う曲になってたね。自分たちの曲に当てはめた、みたいな。
――コードとかも違いましたもんね。
ホリエ:でも後半原曲のコードも入ってきたりして。
日向:そうそうそう。でもあれはね、才能を感じる。かっこいい曲になってたし、うちらが好き系のミックスをしてたから、本当にかっこいいと思っちゃった。
ホリエ:そういう意味では、全部かっこよかったですね。「いやぁ、やっぱ原曲の方がいいっしょ」ってなるかな?と思ってたけど、たぶんファンもそうならないんじゃないかなって。
日向:あとはボーカルさんのキャラがみんな濃いから。やっぱり世界観を制覇するのは歌だなって思いましたね。
ホリエ:back numberの「シーグラス」の歌い出しでお客さんが「えー?」って言ってたんだけど、それが徐々に徐々にback numberの曲になっていくのを聴くうちに、だんだん腑に落ちていってるのが面白かった。「これもいいなぁ」ってなっていってるのが。
――もともとメロの良さが際立った曲ですけど、back numberが歌うとまた雰囲気が変わってました。あと、the pillowsの「Farewell Dear Deadman」も、自分たちの曲みたいになっていて。
ホリエ:そうですね。ピロウズは一回(山中)さわおさんと弾き語りで一緒にやっていたりもするし、「どうするのかな?」と思ってましたけど。
日向:ベースの有江(嘉典)さんは僕がすごく尊敬しているベーシストなので、グッときましたね。
ホリエ:ステージでも言ったけど、さわおさんが「ストレイテナーのトリビュートとかやらないの?」って2、3年前にアドバイスをくれたのがキッカケになっていて、じゃあデビュー15周年あたりのタイミングでやろうかなぁと。ピロウズのトリビュートも確か15周年だったのかな?
――テナーも参加した『SYNCHRONIZED ROCKERS』ですね。
ホリエ:そうそう。だから、さわおさんに言われたときからあたためてたんですよね。それ以降も途中途中で、9mmとラジオに出たときに(菅原)卓郎が「テナーのトリビュートを作るときは絶対にやりたいです」って言ってくれたりとか、back numberからも去年ぐらいかな、『オールナイトニッポン』で「やりたいんで絶対声かけてくださいね」って。……と言いつつやらないんでしょ?って俺は思ってたんだけど、声かけたらやってくれて。
ストレイテナー 撮影=風間大洋
――そういう個々にあった話を、このタイミングで具体的にリリースしようってなったのはどういう経緯だったんですか?
ホリエ:ここしかないなっていう感じですかね。
日向:うん、そうだね。結構前から話はしてたから。
ホリエ:さすがにデビュー10周年のときには、そこまで……自分たちの曲を振り返るのでやっとだったから、それを誰かにカバーしてもらおうとまでは思わなかったですけど、ここまでくると自分たちの曲をだいぶ理解ができて、どちらかというと新しい曲を作る方が大事っていうか、これからの自分たちがどうするかが大事になってくるので、トリビュートっていうものをやるならここしかないなって。
――人選と選曲はどのように進めたんでしょう。
ホリエ:人選は何回もミーティングをして。可能性は本当に無限だったんですけど、例えば次の世代の人にカバーしてもらうにしても、「ストレイテナーを聴いてました」「コピーしてました」っていう子達はいっぱい出てきてくれていて、我々を追い抜いていく勢いのバンドもいるんですけど、その全部にはお願いできないし。だからそこは一旦置いておいて、ファンが何を聴きたいかを。
――ああ、なるほど。
ホリエ:ファンだったら誰がストレイテナーをカバーしてるのを聴きたいかな?って考えたときに、やっぱり自分たちの世代のバンド、同期とか近いバンドのカバーを聴きたいだろうなと思ったので、かなり身近なところに絞ってから声をかけていきました。
――それだけに納得感がすごいですよね、僕らからしても。
日向:わりと密に接してる人たちばっかですもんね。
――言い方はアレですけど、あまりオトナの事情的なものを感じないです。
ホリエ:(笑)。……あえて言うなら(ホリエがプロデュースを務める)majikoくらいですからね。
――……まぁまぁまぁまぁ。
一同:ははははは!
ナカヤマ:自分から言っちゃったよ。
ホリエ:とはいえ、やっぱりmajikoが歌うと一番安心というか、絶対いいからっていう確信はもちろんあったので。
――メンバーそれぞれが推したアーティストもいたんですか?
日向:いや、わりと流れを見守ってましたね。
ナカヤマ:話し合いもしつつ、候補も見つつでしたけど、あとは客観的に流れに身を任せてました。候補の段階で「これは無いでしょ」っていうことがなかったので。で、メンツが発表されたときにお客さんがみんな沸いてくれたので、「これで正解だったんだ」って。
ホリエ:結果的にお断りされたケースもすごく少なくて、あまり(オファーを)あたってないです。
――じゃあ、ほぼ希望どおりになっているわけですね。そこからの選曲は各アーティストにお任せで?
ホリエ:お任せでした。
――だからこそ「SENSELESS STORY TELLER SONY」(ASIAN KUNG-FU GENERATION)が選ばれたりもする。
ホリエ:「SENSELESS~」は本当に(笑)。みんなハテナでしたからね。
日向:「TENDER」だろ、普通はっていう。
――本当は「TENDER」がやりたかったのに、あえて「SENSELESS~」にしたらしいですね。
ホリエ:そうそう(笑)。
ナカヤマ:「TENDER」は他の誰かがやると思うからっていう、気遣いが裏目に出たっていう(笑)。
――でもここでカバーされたことで、みんながあの曲の存在を知るわけじゃないですか。
ナカヤマ:長く一緒にいるバンドが、そうやってファンも知らないような曲をやるっていう、それも愛だなって。
日向:うん。歴史を感じさせますよね。
――2002年の曲ということは、まさにアジカンとライブハウスで対バンしてた頃ですよね? 僕もその歴史をひしひしと感じました。
ホリエ:そうですね。お互いに牽制し合ってた頃。建ちゃん(喜多建介)とかが当時から「ストレイテナーかっこいい」って言っててくれて。……ゴッチは死ぬほど尖ってた時期だったから、あまり目合わせてくれなかったけど(笑)。
ストレイテナー 撮影=風間大洋
――そんな時期の思い出も詰まったトリビュートですが、今回はセルフカバーの「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」も収録されてます。
ホリエ:セルフカバーアルバム(『STOUT』)を2011年に出して、もう一回そういうことをやる話があったりもするんですけど、でもなんか……もういいかなって思っていて(笑)。で、「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」は2013年の武道館のときの投票数ブッチギリNO.1になった曲で、そのときに「SAD AND~」をやるにあたって作り直したのが今のバージョンなので、これを音源としてしっかり残しておきたいなって思ってたんですけど、それならここしかないなと。
それに、単純にいろんなアーティストがカバーしてくれた1枚っていうのも魅力的なんですけど、まずはやっぱりファンに買ってもらいたいっていう思いがどうしてもあったから、そのためには自分たちも参加するのがいいかなって。ファンのためでもあるし、参加してくれたアーティストに対して「こんな人たちがカバーしてくれたんで聴いてほしい」っていう気持ちの表れでもありますね。
――ちなみに、タイトルの『PAUSE』にはどんな意味合いがあるんでしょう? 直訳すると“休止”とか“区切り”、“立ち止まる”ですが。
ホリエ:記号にしたかったんですよね。
――記号?
ホリエ:音楽プレイヤーの「一時停止」の記号あるじゃないですか、記号っていうかマーク。
――ああ、コンセントみたいなやつですね。
ホリエ:そうそう。「再生」の三角形と「ストップ」の四角と「一時停止」のマークを見ているときに、このマーク良いなと思ってそのままタイトルにしたんです。意味的には一時停止――ちょっと立ち止まるっていう意味が、今回のトリビュートにも合うし。そういう感じです。
――まずはビジュアル面からの着想だった。
ホリエ:そうですね。だからジャケットも、上から“PAUSE”マークを判で押した感じになってて。
――あ、なるほど! 実物で見ないと気づかないかもしれないですね、これ。
日向:……一時停止、無視して捕まらないようにね? 点数ないから、俺たちは(笑)。
ホリエ:いや。交通標識の方の「一時停止」マークじゃないからね(一同笑)。
――そして今日はコラボシングルの発表もありましたので、せっかくなのでそちらのお話も伺いたいなと。これまた意外な……いや、これまでの活動をよく見てきた人からするとそんなに意外でもないかもしれませんが、両者の世間的イメージからは意外な組み合わせになりましたね。
ホリエ:そうですね。誰かとコラボしようっていうアイディアがまずあって。コラボするんだったら誰?ってなったときに、僕が弾き語りでカバーもしている秦くんはボーカリストとしても声に魅力があって、ソングライティングも「なんでこんな曲書けるの?」っていう――
日向:うちらにはないソングライティングだよね。
ホリエ:うん。そういう素敵な曲を書く方なので、誰かと一緒にやれるんであれば……女性とかもちょっと考えたんですけど、まずは秦くんに駄目元でオファーしてみたんですよ。で、僕がカバーしていることも(本人の)耳に入っていて、スペシャの10周年特番で一緒に「アイ」を歌ったりする機会もあって。彼も10周年で忙しい中、コラボレーションできちゃったっていう。
――曲も完全に共作っていうことですか。
ホリエ:完っ全に共作ですね。ゼロから作りたいっていうことを秦くんから言われて。スケジュールもすごくタイトだったので、僕らの曲に参加してもらうことも考えたんですけど、「いや、ゼロから作りましょう」って言ってくれたので、2人でスタジオにこもって2日間くらいで作って。でも、なんか波長が合うというか、「これがいい」っていう取捨選択が早いし、感覚が近くて、話しながらどんどん作っていけました。
――ただカロリーとしてはかかる作り方じゃないですか。でもそれを「やりたい」って言ってくれた。
ホリエ:そうですね。2人で顔を突き合わせずに各々で作ったものを投げあっていたら、こうはならなかったんじゃないかと思うんです。お互い結構自然体でやれたし、言いたいこと言うし、僕がやっぱり秦くんのメロディセンスやコードのセンスを信頼しているので、提案もしやすいし、提案されたことに対してもすごく解釈しやすいというか。
――どういう意図があっての発言かも通じやすい。
ホリエ:そうですね。だから2日間で曲の構成を作ったあとに飲みに行ったんですけど、「いやぁ、やりやすかったです」って言ってくれました。
ストレイテナー 撮影=上山陽介
――アレンジはどうでしたか。
日向:コード進行が、ホリエくんの作る曲よりもメロディに沿って変わってくるので、細かいんですよ。そこらへんのアレンジはやりがいあったなぁ。
――より歌ものっぽい曲の造りなんでしょうか。
日向:うん。メロディを押すようなコード進行だったりするので。
ホリエ:コード進行ありきじゃないもんね。
日向:そう。メロディありきのコード進行。ホリエくんはわりと逆だから、そこはすごく面白い組み合わせだったなと。
――コードという意味では、ギターも大変でした?
大山:ギターは大変でしたね。最初は印象的な一発のフレーズでループを作ろうと考えてたんですけど、曲中で転調がすごくて、それがどんどん合わなくなっていくから、何パターンも作っちゃあ諦めて……みたいなことをやってましたね。
日向:ベースは同じコードでそのままいくんだけど、転調してるように見せなきゃいけないから、オクターブ上げでいったりしてるんだよね。
大山:あと、完成してみたら意外と2人の声が相性バッチリで。それが聴いててすごく良かったです。
ナカヤマ:似ちゃってて、一瞬どっちなんだろう?って。
日向:若干ハスキーな方が秦くん、みたいな。
――同じメロディを歌っても、人によって高く聞こえたり低く聞こえたりしますけど、そのあたりも大体同じくらいですよね。
日向:そうなんだよ。でも、今回すげえビックリしたのは……「ホリエくん歌上手いな」っていう。
ホリエ:はっはっは(笑)。
――今さらですか(笑)。では最後になるんですが、この2作で幕を開ける結成20周年/デビュー15周年イヤー、現時点でみなさんはどのように進んでいきたいと思っていますか?
日向:新しい曲作りにも着手していて……結構、僕的にはもうストレイテナーでめちゃくちゃやり尽くした感があったんですけど、途中だけどまたさらに更新できそう。多分、新しいストレイテナーを提供できるんじゃないかなっていう自信がすごくありますね。すごい……すごいよね(笑)。
ホリエ:うん。振り返るっていう1年じゃなくて、先に進む1年にしていきたくて。
日向:そうなんだよね。進んじゃった。でも、秦くんとのコラボはすごい良いフックになったかなっていう感じがしてる。ああいう曲調ってテナーになかったし、あれをやったことでストレイテナーの根本にあるものをもっと新しい形で押し出せるんじゃないか?っていう感覚にはなれているので。
ホリエ:秦くんと一緒にやるっていうことも決して突飛なアイディアじゃなく、そうなるべくしてというか、ストレイテナーの進む道の上で必然のことのようにやれたんじゃないかなって、そういう風に僕は思っていて。すごく大事な、番外編とかじゃなくストレイテナーの未来に繋がっていくと思いますね。
――それは期待大です。OJさんは加入してから10年ですよね?
大山:そうなります。ちょうどキャリア半分……やってきましたねぇ!(笑)
――もうOJさんのいるテナーしか知らないっていう人もいるんじゃないですか。
大山:最近そう言ってくれる人が増えてきて、嬉しいです。ただ、もちろん20年間続いてきたのは素晴らしいことだし祝うべきことなんですけど、だからこう動こうというよりは、僕らが僕らとしてそのまま進んでいく上にある、一つの点なんじゃないかなと思いますね。
――20周年をフルで在籍しているシンペイさんはどうでしょう?
ナカヤマ:20年経ったんだなぁとは思いますけど。でも感慨深さはなくて、まだ途上な感じはするから、みんなが言っている通り、そんなに区切りでもない……千代の富士が1000勝を達成したときに記者の人に「1000勝おめでとうございます、次の目標はなんですか?」って聞かれて、千代の富士は「1001勝です」って答えたんですよ。
ホリエ:かっこよすぎでしょ!
日向:かっこいいなぁ……!
ナカヤマ:我々も、それです(一同笑)。

取材・文・撮影(イベント写真)=風間大洋  撮影=上山陽介
リリース情報
ストレイテナー トリビュートアルバム『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』
2017年10月18日(水)発売

『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』
【初回限定盤デジパック仕様】TYCT-69121 3,000円(税抜)+税
【通常盤】TYCT-60109 3,000円(税抜)+税
※通常盤は初回限定盤が終了し次第の出荷になります
▼収録曲
1.ROCKSTEADY / MONOEYES
2.KILLER TUNE / go!go!vanillas
3.シーグラス / back number
4.SIX DAY WONDER / ACIDMAN
5.冬の太陽 / majiko
6.Melodic Storm / 9mm Parabellum Bullet
7.TRAVELING GARGOYLE / SPECIAL OTHERS
8.シンクロ / THE BACK HORN
9.REMINDER / My Hair is Bad
10.SENSELESS STORY TELLER SONY / ASIAN KUNG-FU GENERATION
11.Farewell Dear Deadman / the pillows
12.SAD AND BEAUTIFUL WORLD / STRAIGHTENER
ストレイテナー✕秦 基博「灯り」
2017年11月15日発売
品番:TYCT-30069 価格:¥1,080(税込み)
1.灯り / ストレイテナー✕秦 基博
2.鱗(うろこ)/ ストレイテナー ※秦 基博カバー
3.灯り instrumental / ストレイテナー✕秦 基博
4.鱗(うろこ)instrumental / ストレイテナー ※秦 基博カバー
ツアー情報
BROKEN SCENE TOUR 2017 AW
11月4日(土)宮城 仙台 Rensa
●​ONE MAN LIVE
[開場] 17:00 [開演] 18:00
11月14日(火)東京 赤坂 BLITZ
●​ONE MAN LIVE
[開場] 18:00 [開演] 19:00
11月18日(土)新潟 LOTS
​●with ねごと
[開場] 17:30 [開演] 18:00
■11月25日(土)福岡 DRUM LOGOS
●with BIGMAMA
[開場] 17:15 [開演] 18:00
■11月26日(日)広島 CLUB QUATTRO
●with BIGMAMA
[開場] 17:00 [開演] 18:00
■12月2日(土)大阪 Zepp Osaka Bayside
●with 9mm Parabellum Bullet
[開場] 17:00 [開演] 18:00
[一般発売日] 10月21日(土)
[お問合せ] GREENS TEL 06-6882-1224
■12月3日(土)香川 高松 festhalle
●with 9mm Parabellum Bullet
[開場] 17:15 [開演] 18:00
[一般発売日] 10月28日(土)
[お問合せ] DUKE高松 TEL 087-822-2520
■12月12日(火)東京 新木場 STUDIO COAST
●ONE MAN LIVE
[開場] 18:00 [開演] 19:00
[一般発売日] 11月4日(土)
[お問合せ] HOT STUFF PROMOTION TEL 03-5720-9999(平日12:00~18:00)
■12月17日(日)北海道 札幌 ファクトリーホール
●with ASIAN KUNG-FU GENERATION
[開場] 17:00 [開演] 18:00
[一般発売日] 10月28日(土)
[お問合せ] WESS TEL 011-614-9999(平日11:00~18:00)
■12月23日(土)名古屋 Zepp Nagoya
●with ACIDMAN
[開場] 17:00 [開演] 18:00
[一般発売日] 10月21日(土)
[お問合せ] JAILHOUSE TEL 052-936-6041(平日11:00~19:00)
[価格] 4,500円(税込・D代別)※18歳以下、当日、 身分証提示で¥500キャッシュバック。

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