「劇場版 Fate/stay night [Heaven'
s Feel] I.presage flower」間桐桜
役の下屋則子に聞く 桜のバックボー
ンを考えながらゼロから役を組み立て

 10月14日公開の「劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower」。放送中のテレビアニメ「Fate/Apocrypha」や、スマートフォン向けゲーム「Fate/Grand Order」の原点である、TYPE-MOON原作のゲーム「Fate/stay night」のなかで、初の映像化となる「第三の物語(桜ルート)」を劇場3部作で描く第1作だ。本作でメインヒロインの間桐桜を演じる下屋則子に、作品への思いを聞いた。
――「劇場版 Fate/stay night [Heaven's Feel]」(以下、「Heaven's Feel」と略)が劇場3部作で製作されることは、2014年7月開催の「Fate Project 最新情報発表会」で明らかになりました。下屋さんは、どのようなシチュエーションで知ったのでしょうか。
下屋:発表会のとき、「(『Fate』シリーズの)何かをアニメ化する」という話は聞いていたのですが、具体的なタイトルはギリギリまで知らされなくて、キャストの間でも「何をやるんだろうね」と噂になっていました。私自身がどんなシチュエーションで初めて知ったのかは、はっきり覚えていないのですが、誰かに聞いたのではなく、発表会の台本か何かに「最後にサプライズで『Heaven's Feel』の劇場アニメ化を発表します」とあったのをみて知ったのだと思います。
――ご自身が演じる間桐桜がメインヒロインの「Heaven's Feel」が映像化されることを、それまでイメージされていましたか。
下屋:「いつかアニメになったらいいな」とは思っていました。ただ、テレビ向きの内容ではありませんし、「もしやるとしたらOVAのようなものなのかな」くらいに思っていたのですが、劇場3部作という大きなプロジェクトにしていただいて……。桜というキャラクターに出会って10数年が経ち、「Fate」シリーズに長く関わらせていただいていますが、「Heaven's Feel」を映像化する夢が、このタイミングでかなったことを本当にうれしく思っています。
――先日放送された特番(「映画『Fate/stay night [HF]』公開直前特番 原点の物語、劇場へ―」)では、発表会で挨拶をして涙する下屋さんのお姿がフィーチャーされていました。
下屋:ファンの方々にどのぐらい喜んでいただけるか、直前まで未知数でしたが、会場の皆さんに大きな歓声とともに祝福していただけて、感きわまってしまいました。あのときのことは一生忘れられません。
――今回の劇場版で桜を演じられるにあたって、どのような役作りをされたのでしょうか。
下屋:今回は、これまで演じてきた桜を全部リセットして演じたいと思いました。「前がこうだったから」とか「今までこうだったから」みたいなことに引きずられずに、いただいた台本を読み込んでゼロから考えていきました。今まで、いろいろな作品で桜を演じてきましたが、「Heaven's Feel」でしか描かれないことが本当に多いんですよね。他のルートの桜は、日常シーンの一部として断片的にしか描かれていなくて、明るい部分が切り取られている印象なのですが、今回は彼女が抱えているものが全面的に描かれます。他のルートと同じ時間軸ではあっても、桜に視点をあてるだけで、まったく違った雰囲気の作品になるのではないかと思っていました。
――具体的に、どんなところが他のルートと違うと思われますか。
下屋:他のルートにでてきた桜は、士郎の後輩として、おうちに世話をしにきて食事をするシーンが多く、彼女が自分の家に帰ったら何をしているのかといったバックボーンがほとんど見えなかったと思います。さらに、「Heaven's Feel」の物語のなかでも、映像では描かれていない桜の姿があるはずです。台本にある要素だけではなく、どのようにして彼女は今にいたったのか、間桐家では普段どんな生活をしているのかといったことを、少しずつ幼少期までさかのぼって考えていきました。そうしたバックボーンをもとに、台本にあるセリフの裏にある彼女の思いを、自分の中で描きながら組み立てていった感じです。

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