ジャニーズ4人組アイドルグループ、
ふぉ~ゆ~。舞台『GACHI ~全力ent
ertainment 4U~』福岡・大阪・愛知
で上演

ジャニーズの実力派男性4人組アイドルグループ、ふぉ〜ゆ〜。この夏、東京で上演され大好評を博した主演舞台『GACHI ~全力entertainment 4U~』が今秋、福岡、大阪、愛知の3都市で上演される。長らくKinKi Kidsやタッキー&翼のコンサートなどでバックを務め、2006年からは、毎年、堂本光一主演ミュージカル『Endless SHOCK』に出演するなど、舞台を軸足に、優れたダンススキルでも注目を集める彼ら。グループ名は、メンバー全員の下の名前に“ゆう”が付くことに由来するという。リーダーの福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介の4人に、主演舞台にかけるガチな思いを訊いた。
「去年でも来年でもなく瞬間を生きている、今の4人にしかできない舞台!」
ーー『GACHI ~全力entertainment 4U~』は、原案から参加されたそうですね。
福田:普段から4人で「これ、舞台でやったら面白くない?」「いいね~!」と盛り上がることが多く、ネタのストックは沢山ありました。そこで主演舞台が決まったので、じゃあ実際にやってみようと。遊びの延長のような舞台になりました。
越岡:等身大といえば、そうだよね。
辰巳:一番最初は、ホワイトボードにやりたいことを全部書き出して、それらを次々にやっていくオムニバス形式のショーにしようかという所から始まって。色々話し合うなかで、“ホワイトボードを前に今考えている、この状況ごとストーリー仕立ての作品にしてはどうか”と原案が決まりました。
越岡:膨大なアイデアから実現できたのは、ほんの一部分なので、個人的には『GACHI2』も全然ありだと思っています(笑)。
松崎:泣く泣く諦めたネタもあったもんね。
福田:遊びが過ぎて、演出家の寺﨑(秀臣)さんから「それはちょっと…」と止められたことが何度もありました。それが東京公演を終えた今、お許しが出る…かも?
越岡:劇場が大きくなるから、少しずつ変わってくる部分はあると思う。
辰巳:よく言うのは、去年でも来年でもなく今の僕らにしかできない舞台が『GACHI』ですと。その瞬間瞬間を生きているので、本番を迎えるたびに変わっていく。完成しない作品でもあるのかな。ふぉ~ゆ~の「取り扱い説明書」のような作品でもあるので、初めて僕らの舞台をご覧になる方にも、楽しんでいただけると思います。
ーー4人の個性が際立つ、ソロ場面も?
辰巳:僕は念願だった落語に挑戦しています。普段から一人で寄席にいくほど落語が好きなので、「師匠に弟子入りして、ネタを披露する!」という夢が叶いました。東京公演では「あんなに一人でしゃべって大変だったね」と、色んな方から言われたのですが、好きでやってることなので本当に楽しかったですね(笑)。せっかく『GACHI』の舞台でやるならパワーアップさせたいとも考えて、他のメンバーには噺の内容を演じてもらっています。落語の世界を聴覚と視覚でも楽しんでいただこうという趣向です。
ーー東京公演は「猫の皿」でしたが、大阪では上方の演目に変わることも?
辰巳:演目は…、変わります! せっかくのガチな機会ですし、可能性のあることにはチャレンジしたい。
越岡:いいの? 記事になるよ。
辰巳:大丈夫です!
ーーとなると、必然的に芝居パートも変わってくるのでは。
越岡:お前らほんとに「がんばれよ!」。
辰巳:いやいや、「一番長い休憩が取れるわ~」とか言ってる越岡さんには、ここで油断して欲しくないなと思います。
越岡:だって、東京公演のときは僕のナンバーのあとに辰巳の落語が来てたので、出れなかったし…出ましょうか?
辰巳:もちろん、考えていますよ。上方落語も演目がたくさんあるので、そこは師匠と要相談。演じてもらうことが大前提でもあるので、演目選らびはこれからですね。
ーー他のみなさんの見せ場は。
越岡:僕は舞台上で恋をしています。やっぱりアイドルなんで、なかなか恋はできませんが、舞台上ならオッケーという。
福田:特権だよね。
越岡: MGM系の映画などで目にするペアでジャズダンスを踊りたいという希望もあり、今回『Endless SHOCK』でご一緒している赤坂麻里さんに振付てもらいました。麻里さんをはじめ、この公演では普段お世話になっているスタッフさんたちと一緒にガチな作品が作れているので、皆さんには本当に感謝の気持ちで一杯です。だから僕のソロはどうでもいいです。
福田:と、ハードルを下げておいて実際観たときに「すごいじゃん!」っていうパターンでしょ。
越岡:やめろよ(笑)。
ーー(笑)。ロマンチックな恋の場面を担われる、“キラキラ担当”なんですね。
越岡:そういうことに、しておきましょう!
松崎:えっと…、質問なんでしたっけ?
福田・辰巳・越岡:うぉーい!
松崎:(笑)。僕は4人で歌うラップの場面をアピールしたいです。自分たちで作詞したり、福ちゃん(福田)が振付の構成を考えてくれたり。4人にしかできないことをガチで楽しんでやっているので。ソロのことで言えば、大阪公演から殺陣の場面で刀を大根に持ち替えます。
辰巳:嘘です。
ーー(笑)。『Endless SHOCK』仕込みの殺陣が、松崎さんの見せ場のひとつなんですね。
松崎:殺陣に出会ったのが『Endless SHOCK』でした。そこで殺陣は一人で頑張ってもダメなんだと気付けので、気持ちだけは(堂本)光一くんに負けないぐらいにやっています。殺陣は一人で頑張っても自己満足で終わっちゃう。周囲とのあうんの呼吸があってこそ、初めて殺陣の迫力が伝わるんですよね。ガチでレベルアップを目指します。
辰巳:松崎くんの個性でいえば、全編で出っぱなしですね。
松崎:源泉掛け流しです。
辰巳:とか、生の舞台になると一杯ハプニングを起こしてくれるので(笑)。
福田:毎公演観た方がいいですよ。
ーーそういうリーダーの見所は?
福田:僕はロボットです。ある日、自転車に乗りながらふと「ロボットが出てきたら面白いな」と思って、みんなに伝えました。採用してくれたメンバーの懐の深さに感謝です。
辰巳:本編で「ロボットやりたい」(福田)、「え…?」(三人)というシーンがあるんですけど、まさに打ち合わせの状況をリアルに再現したものです(笑)。しかも、作品を作りはじめたら、このロボットが物語を動かすとても重要なポイントになってしまった。通し稽古を終えて、みんなで「これ、ロボットなかったらやばかったな…」となるぐらい。やっぱりリーダーだなと。
福田:自転車に乗っているときは、そこまで考えてなかったですね~(笑)。
辰巳:ロボットの被り物は、舞台監督さんが作ってくれました。
越岡:手拭いを頭に巻いて、ずっと工房にこもって。舞台監督さんなのに、ほぼ稽古は見ていない(笑)。
辰巳:完成品を初披露したときの、あの嬉しそうな顔はいまだに忘れられません。
福田:メンバーが最初は「ロボット?」となったように、お客様にもありのままの感情を楽しんで欲しいですね。面白い、面白くない、楽しい、悲しいとか。どうとでも捉えられるシーンが出来たんじゃないかな。大阪公演ではどんな反応が返ってくるのか、すごく楽しみです。
「“ど直球”あるいは松崎がいることが、ふぉ~ゆ~の強みです(笑)」
ーーs**t kingz振付で踊るなど、ダンスも大きな見どころのひとつです。
福田:『GACHI』では、ダンスを軸にやりたいという強い思いがありました。s**t kingzさんの4人とは以前からずっと一緒にやりたいねという話はしていて、今回オープニングとエンディング、そして間のシーンでも少し振付をお願いしました。過去にあまりジャニーズの人たちが踊ってこなかったような雰囲気のダンスナンバーに挑戦しているので、そこは今回一番の見所かもしれません。
ーー実際、s**t kingzの振付を踊られてみていかがですか?
辰巳:楽しいし、気持ちいいのはすごく感じました。
越岡:リハーサルの段階からめっちゃ楽しかったです。汗だくになりながら、男子校の部活みたいなノリで。
福田:8人全員で「楽しい、楽しい」といいながら進んでいくような稽古場でした。
辰巳:s**t kingzさんも僕らに合わせるのではなく、「自分たちが本気で踊るなら」という高いレベルで振付を考えてくれました。同じ4人組なのでフォーメーションも考えやすかったみたいで、よりs**t kingz感を出せたんじゃないかな。
松崎:「俺たちが舞台に立つんだったら、もっと簡単な振付にする」とも言ってたよね。
全員:言ってたねー(笑)!
松崎:それぐらい僕らに期待していると。『GACHI』というタイトルだし「ふぉ~ゆ~だから、出来るっしょ」とポロッと言われて、「よっしゃ!」とみんなに火がついた。
辰巳:s**t kingzさん、赤坂麻里さん、殺陣指導の諸鍛冶裕太さん、僕の落語の師匠もそうですが、本当に関わってくださるスタッフさんが、それぞれ高いレベルでもの作りをしてくれました。
福田:稽古場でもよく言われていたもんね、「だってガチなんでしょ?」って。
辰巳:そういう意味では、新しい自分たちを発見できる舞台にもなりました。
ーー全編に散りばめられた、笑いのフレーバーも気になるところです。
越岡:今、「笑いの本場大阪で…」と言われて怖くなりました(笑)。
辰巳:よく先輩の舞台でも、4人だけでコントをやらせて貰うことがあるのですが、やはり大阪公演では反応が違うなと感じます。ただ、自分たちが面白いと思うことは曲げずにやっていこうと…。
松崎:弱気なコメントになってない?
辰巳:以前、関西ジャニーズJr.のひとに相談したら、「ふぉ~ゆ~は裏切る笑いが好きじゃないですか。こっちは裏切られると笑えないんですよ。そのまま来てください」とは言われました。
福田:え、変えたほうがいいですか?
越岡:全編変わるよ?
福田:面白くなかったら、お客さんに突っ込んでもらったらいいよね。参加型なので。
越岡:実際『PLAYZONE』でやったコントでは、天井投げたボールを落ちてくるまで見上げてたら、大阪公演では「長いって!」って客席からツッコミが入ったもんね(笑)。
松崎:そうやって、ガラスのハートに磨きをかけてきました。
ーー(笑)。ちなみに『GACHI』というタイトルに込めた思いとは。
福田:最初は山ほど候補があったよね。
松崎:「国士無双」とか、4人の頭文字とって「ふこたま」みたいな。
越岡:何か最初にキャッチーなものがあって、その後にvol.1、vol.2と付けたくて。今後も続けていけるような名前が良いな、という思いもありました。
福田:ガチって、本気、マジの意味もあるんですが、大道具さんが腰に巻いた道具袋もがち袋という。大道具さんにとっては、命のように大事なものですよね。あと、二つをつなぎ合わせる鎹(かすがい)も別名「がち」だと聞いて、『GACHI』には様々な意味が込められています。
越岡:理由を聞くと泣りけてくるほど、良いネーミングだよね。
辰巳:また、ガチにはど直球という意味もあり、タイトルを背負って公演を打ったときに「僕らの強みはここだな」と実感しました。例えば、みんなが少し恥ずかしがるような、古き良きものを本気でやる。「新しい古くささ」がふぉ~ゆ~らしさであり、強みなのかなと。個人的には、お父さん世代がカラオケで気持ちよく歌えるような、歌謡曲をやってみたい。
ーー他の3人が思う、ふぉ~ゆ~の強みは?
福田:これまで4人で出ていた『Endless SHOCK』が、今年は東京公演が福田、松崎、大阪公演が辰巳、越岡と別れて出たんですね。そこで改めて4人で揃って『GACHI』で踊ったときに、「この4人で踊れることが心底楽しいし、嬉しい!」と思えた。そんなポジティブな感情を、お客様にも受け取って欲しいです。届けられる自信がありますし、バカがつくほどポジティブなグループの良さをお伝えしたい。
越岡:本当に一人ひとりの個性は全然違うけど、4人が揃うと舞台上で向かうベクトルが気持ちいいほど一緒になる。メンバーには思っていることも言い合えるし。
辰巳:(越岡は)お酒が入るといきなり泣いたりするんです。
越岡:僕は思っていることを溜めがちだからね…って、泣くとか恥ずかしいじゃん。
辰巳:(笑)。溜めるのもさらけ出すのも、俺らの前っていう。
松崎:最高じゃん。僕にとっては、家族かな。小学校時代から知っているので、家族よりも一緒にいる時間が長い。周囲が続々とデビューしていくなか辛かったり、悲しい思いをしてきた背中もみんなずっと見てきたので。青春時代を共に過ごした「熱き戦士たち」です。
辰巳:コレです! さっき言ってた古くささ(笑)。
松崎:やっぱり言葉にしなくても見ていれば分かる。心で繋がっているので、一言でいうなら「絆」ですね。
越岡:家族じゃないのかよ(笑)。
福田:やっぱり松崎くんを見ていると、自分は大丈夫だって思えるじゃないですか。そこが強み。僕らの舞台を観て自信を持って帰って頂ければ、「あ、私大丈夫だ!」って。
辰巳:福ちゃん(福田)の見解をまとめると、ふぉ~ゆ~の強みは「松崎がいること」です(笑)。
取材・文=石橋法子
イベント情報

『GACHI ~全力entertainment 4U~』

■原案・主演:ふぉ~ゆ~<福田悠太・辰巳雄大・越岡裕貴、松崎祐介>
■構成・演出:寺﨑秀臣
■脚本・徳尾浩司
■音楽・音楽監督:佐藤泰将
■Band:扇谷研人
■振付:s**t kingz、赤坂麻里 他
■製作:東宝
<福岡公演>
2017年11月24日(金)~26日(日)
■博多座
<大阪公演>
2017年11月30日(木)~12月3日(日)
■会場:新歌舞伎座
<愛知公演>
2017年12月5日(火)
■会場:名古屋国際会議場センチュリーホール
 

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