TVアニメ「このはな綺譚」で狐っ娘仲
居を演じる大野柚布子、秦佐和子、久
保田梨沙、加隈亜衣に聞く 「1話ご
とに心に残る言葉がたくさん詰まった
作品」

 「月刊バーズ」(幻冬舎コミックス刊)連載中の天乃咲哉氏の漫画をテレビアニメ化した「このはな綺譚」。あの世とこの世の間に存在し、神様たちも訪れる温泉宿・此花亭(このはなてい)で新人の仲居として働く柚(ゆず)をはじめとした、6人の狐っ娘たちの日々を描くハートフルストーリーだ。10月4日から放送が始まった本作の魅力について、柚役の大野柚布子、皐役の秦佐和子、蓮役の久保田梨沙、櫻役の加隈亜衣の4人に聞いた。
――ご自身が演じるキャラクターの第一印象を教えてください。
大野:私はまだまだ経験が浅いので、柚役に決まった時はとてもビックリしたのと同時に、「私にできるのかな」と不安になりました。ですが、原作を読み、新人でもまっすぐにがんばる、元気で明るい柚の姿に「一緒にがんばろう!」とも思えました。
秦:オーディションでは他のキャラクターで受けて、その場で「やってみて」と言われたのが皐だったんです。どんな役なのかも分からないまま演じたので、「まさか皐役に決まるとは」とビックリしてしまいました。実際に収録が始まると、ガンコだったり、しっかりしているようで実は弱気な一面があったりするなど、自分自身に重なるところがたくさん見えてきました。今まであまりやったことがないトーンの声なので不安もありましたが、精いっぱい演じさせていただいています。
久保田:最初にオーディションの連絡を受けた時には、どの役を受けるか決まっていなかったのですが、原作公式サイトで蓮の姿を見た時に「私、この子を受けるのかも!」とビビっときたんです。なので「お見合い成功!」という感じですね(笑)。蓮ちゃんは表情がコロコロ変わるので演じるのはなかなか難しく、収録現場では「もうちょっと素直に」「もうちょっと怒って」といった指示をいただくこともしばしばです。「まだ、つかみきれていないのかな」と感じながらも、少しずつ蓮ちゃんの考えがわかってきて、演じていてとても楽しいです。
加隈:オーディションの時の櫻は、あまり深く考えずに臨んだ役でした。櫻は感情の表現があまりない子ですが、たまにギャグっぽい顔を見せたり、大人がハッとさせられるような表情をしたりしているときもあるので、収録がスタートした今は、感じたままに演じたことがよかったんだなと思っています。
(c)天乃咲哉・幻冬舎コミックス/このはな綺譚製作委員会――実際のアフレコでは、どのような役作りをされているのでしょうか。
大野:柚は、感じたことをそのまま表現する子で、セリフも思ったことを言っているだけで、誰かに影響を与えようとしているわけではありません。柚の第一印象は“透明な子”でしたが、収録が進んだ今は“泥んこにまみれた子”でもあるのかなとも思いながら演じています。そういった、獣っぽい感じ……飾ろうとしない、ありのままで自然体の心の持ち主なのかなって。
秦:私自身、あまり感情を表に出すタイプではないので、皐もそちらに引き寄せて演じがちでした。ただ、似ているところがあるとはいえ、私と皐は違うので、感情を出すべきところは、きちんと出していくように心がけています。実は感情の起伏が大きいキャラクターなので、テンションを上げて収録に臨んでいます。
(c)天乃咲哉・幻冬舎コミックス/このはな綺譚製作委員会久保田:序盤の蓮はツンとした態度が目立ちますが、それはまだ柚に対して打ち解けていないからで、ツンツンした態度の裏側に蓮なりの気づかいや思いやりが見えてくるように心がけています。ただ、本当に毎回怒っているので、演じるのにたくさんのエネルギーが必要です(笑)。
加隈:スタッフの方々からは、よく「セリフが少なくてごめんね」と言われています(笑)。(画面から)与えられる情報に余白がたくさんある子なので、視聴者のみなさまが櫻の心の声を想像してアテレコしてくださるとうれしいです。

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