【インタビュー】千歌繚乱出演バンド
・ハクビシン、誰かの“心のスキマ”
を埋める

BARKS主催ライブイベント<千歌繚乱vol.14>に出演するハクビシンは2017年5月21日に始動したヴィジュアル系バンドで、友情の裏切りや孤独などをテーマにした楽曲を作っている。
始動したばかりではあるが、既にミニアルバムをリリース、11月3日には初のワンマンライブの開催も決定している。今回は彼らについて紹介する。代表曲「フレネミー右手の法則」についても、初めて楽曲解説をしてくれた。
※本記事は10月16日(月)に渋谷REXで開催される<千歌繚乱vol.14>において、来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。


   ◆   ◆   ◆
■誰しもに必ず存在する、心の隙間を埋める
――バンド名が特徴的ですが、やはりあの動物の“ハクビシン”から?
和(G):そうですね、害獣とも言われるハクビシンからとりました。
ナガシマ ユイ(Vo):小汚いメンバーが集まったのでぴったりかなと(笑)。
和:まあ、それもあるけど(笑)。ハクビシンっていう生き物は建物とか路地裏とか隙間に生きているんですね。僕らもそれと一緒で決して世の中のメインストリートに生きている人間ではない。でもそんな僕らが誰かの“心のスキマ”を埋めることができたらいいなという思いでこのバンド名を付けました。
▲ナガシマ ユイ(Vo)
――バンドコンセプトもそういった意味合いでしょうか。
ナガシマ ユイ:そうですね。「誰しもに必ず存在する心の隙間。隙間に潜むハクビシンが”アナタのココロのスキマお埋めいたします」というのをテーマにしています。
――楽曲の特徴は?
和:台詞が入っているところですね。普通に演奏して普通に歌うのでは他のバンドと一緒。伝えたいことを歌詞だけではなく台詞でも聴かせることが僕らの楽曲の特徴です。言葉を大事にしている、とも言えるかな。
ナガシマ ユイ:歌詞は基本的に聴く人が共感しやすいものを書いているつもりです。自分の主観で書いた歌詞はあまりなくて、みんなの気持ちに寄り添えることを考えています。
――サウンドのこだわりも教えてください。
和:主に僕とLiRu が作曲しているんですが、僕のこだわりは“気持ち悪いな”っていう部分を絶対に入れることです。普通にお客さんが聴いたら「今のなんか気持ち悪いな」ってなると思うんですが、音楽をしている人なら「え、今のでそれ!?」って思っちゃうようなフレーズを入れています。
LiRu(B):僕はGReeeeNとか歌モノバンドが好きなんで、作った曲にはそれが反映されています。
モカ(G):…。
ナガシマ ユイ:モカはほんとに大人しくて喋らないんです(笑)。モカはきちんと弾くタイプのギタリストなんで、彼がいないとバンド全体の音が崩れちゃう。バンドのサウンドの大黒柱です。
――今の推しはやっぱり6月にリリースされた1stミニアルバム『スキマニュアル』ですか?
和:そうですね。僕らは始動してすぐに100円CDとして「アナタの友達(だと思う人)に渡してみてください」というシングルをリリースして、それから僕らの説明書という意味で1stミニアルバム『スキマニュアル』をリリースしました。
▲和(G)
――その中でも代表曲はミュージックビデオにもなっている「幸せなら手を叩こう」ですか?
和:いや、一番聴いて欲しいのは「フレネミー右手の法則」という曲です。
――聞いたことのない言葉が使われた意味深なタイトルですね。
LiRu:元ネタは「フレミングの左手の法則」。学校とかでならったやつです!それに友を装う敵、という意味のフレネミーという言葉をかけ合わせました。
ナガシマ ユイ:この曲は僕たちのお客さん、つまりバンギャルに向けて作った曲です。
――どんな曲なんですか?
ナガシマ ユイ:右手をグーに握って親指、人差し指、中指を立ててみてください。ライブでお客さんの立ち位置でこうすると、中指が指す方向にはバンギャル仲間である友達がいる。ずっと友達でいようね」って囁いているけど、でもそれは本当に友達なのか、「もしかしたらフレネミーというやばいやつかもしれない。歌詞では“中指伸びてる先に死んでる君が笑いかける”と表現しているんですが。
――なるほど。
ナガシマ ユイ:そして人差し指の方向には、ステージがあって僕たちがいる。僕らはそんなフレネミーな関係性を見て悲しそうな顔をしている。だけどそんな関係性を踏まえた上で、僕たちは親指の示す方向、つまり上へ向かっていく…ということを歌っています。右手の形がバンギャルの友達との関係性、僕らとの関係性を現しているんです。でも本当はその右手の持ち主自身がフレネミーになっているかもしれない、という皮肉もこめて。
――実際に右手でやってみると、タイトルの意味が理解できました。
和:この曲、評判も良くて嬉しいんです。もともとクラシックの曲の替え歌で「ハゲの歌」っていうのがあってそれをモチーフに作ったんですけど(笑)。
LiRu:最後の転調がかっこいいんでぜひ聴いてみてください。ライブでも絶対に演奏する定番曲です。
ナガシマ ユイ:で、ミュージックビデオにもなった「幸せなら手を叩こう」は友情について書いた曲で、結果論なんですけど「フレネミー右手の法則」とリンクしている曲になりましたね。
――『スキマニュアル』収録の、一曲目「スキマニュアル」はどんな歌なんですか?


和:“好き”って言葉の取り扱い説明書、です。今の子って、何でもすぐ好きって言うじゃないですか。好きに重みがないということを、ユイくんに歌詞にしてもらいました。
――結構、皮肉っぽい曲なんですね。
ナガシマ ユイ:他にもたくさん皮肉を込めた曲があるんですが、まあ一番聴いて欲しい「フレネミー右手の法則」がかすれるのもいやだし、ここでは言えないこともおおいし(笑)。それぞれ想像してミニアルバムを楽しんでくれたらいいなと思います。
和:ちなみにアルバムの歌詞カードには、その曲が何をモチーフに書かれたのかのヒントとなる画像が貼られています。「フレネミー右手の法則」だったら手の形とかね。ファンの子にも気づかれていないんですが、画像を見て想像を膨らませて欲しいです。
LiRu:すげえ。いろいろ考えてるんですね。
ナガシマ ユイ:いやこれ話したじゃん(笑)!
▲モカ(G)
――今はどんな曲を作っているんですか?
ナガシマ ユイ:一言でいうと“自分が痛い行動してるのに気付いてますか?”という歌。サウンド的にはライブ映えしそうな曲です。
――ユイさんは世間に対する鬱屈した思いがあるんですか?
ナガシマ ユイ:うーん…単純に生きづらいなって思うことがよくあります。生きてて不満しかない。友達関係だったり、社会への不満だったり、いろいろあるけどちょっとでもストレスがたまると全部が嫌になる。そういう不満がたまったときに、歌詞ができるんですよね。
――なるほど。ちょっとわかる気がします。
和:僕らの楽曲のいいところは、こういうユイくんの考えていることとかをストレートに伝えやすいところ。メロディにのせちゃうと聴きとれなかったりするところを曲間の言葉でしっかり伝えることができるので、一度聴いてみてください。
ナガシマ ユイ:基本的に考えを押し付けるのは好きじゃないし、提示はするけど行動するのは相手だと思ってる。言葉でわかりやすく提示するから、僕らの曲を聴いて何かを感じたら行動に移してくださいって思ってます。
――11月3日(金)にはワンマンライブも決定していますね。
和:この日は昼に無料ワンマン、夜にモカバースデーも兼ねての有料ワンマンという二部制でライブをします。無料ワンマンのほうは、お金はいらないんですが「アナタの友達(だと思う人)を必ず一人以上連れてくること」という参加条件があります。
ナガシマ ユイ:周りを巻き込んでこのライブに来てもらえれば友情の再確認にもなるだろうし、友情を深めるきかっけになるかもしれない。一緒にライブに通うっていう共通の趣味を見つけてくれてもいいし。お客さんにしても僕らにしても、特別な意味を持つワンマンというよりは、この日が何かのひとつのきっかけになれたらいいなと思ってます。
モカ:ワンマンだし誕生日だから絶対来い…。僕も喋るかもしれ…ません。
▲LiRu(B)
LiRu:やったるでー!
和:たくさんバンドがいる中、僕らに対して本気で向き合ってくれるお客さんに対しては僕らも本気で思いを返してる。僕らはできる限りみんなと同じ気持ちでいたい。
――最後にみなさんの目標を教えてください。
和:目指せマイナス20kg!
一同:爆笑
ナガシマ ユイ:僕は少しでも生きやすくなるために、周りの環境を良くしたいです。
LiRu:んードラムを入れたい。正式ドラム募集中です! 興味があればこちらまで!


モカ:…どちら?
――バンドとしての目標は?
LiRu:世界に出たいですね。
和:英語版の曲とかも出せたらおもしろいよね。ライブハウスにも外人のお客さんもいるし、海外にもきっと僕らの音楽が好きっていう人もいると思うし。友達に裏切られるっていう行為は世界共通だと思うし、きっと刺さる人には刺さるはず。
ナガシマ ユイ:まぁ、目標はいろいろあるけど、まだ僕らは始動したばっかりなので試行錯誤している段階なんですよ。出演するライブをストーリー仕立てにしてみたりライブ感を強くしてみたり、ひとつひとつのライブに目標を立てて色々やってみているところです。だから10月16日の<千歌繚乱vol.14>でも何か目標を立てて、ワンマンに向けてのいいライブにできたらいいなと思っています。
取材・文◎Yoko Hattori(BARKS)
<千歌繚乱vol.14>


日時:2017年10月16日(月) 開場17:00/開演17:30

開場:渋谷REX

出演:Sick./ZERO MIND INFINITY/ハクビシン/まみれた/未完成アリス/ラッコ

料金:【先行チケット】3,500円 【一般チケット】3,800円 【当日券】4,000円
チケット受付スケジュール

9月12日(火)12:00~10月15日(日)

チケット購入ページURL:

[イープラス]

http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002235976P0030001


1st mini Album 『スキマニュアル』


2017年6月21日 RELEASE
■A-TYPE 堪能盤

SKMR_0011/¥2,000+税

※封入特典

トレカ全6種類 2枚入り

※応募券A付き

【販売元】株式会社ライカロリーポップ

【発売元】隙間レコード
[収録曲]

1.スキマニュアル

2.幸せなら手を叩こう

3.絶望ディスプレイ

4.フレネミー右手の法則

5.Hope.

[MV]

幸せなら手を叩こう
■B-TYPE 濃厚盤

SKMR_0012/¥1,000+税

※封入特典

トレカB-type全6種類 2枚入り

※応募券B付き

【販売元】株式会社ライカロリーポップ

【発売元】隙間レコード
[収録曲]

1.スキマニュアル

2.幸せなら手を叩こう

3.絶望ディスプレイ

4.フレネミー右手の法則

5.Hope.

6.2mmと5mm

7.リコリス

<ハクビシン 無料企画ライブ『 アナタの友達(だと思う人)を連れてきてください。~30minでアナタをxxx~』>


開場/開演 14:30/15:00

前売/当日 ¥0/¥0(D代別600円)

[チケット]

A.スキマニュアル付属特典 応募券A,B 優先チケット受付終了

B.フリーチケット

【参加条件】

アナタの友達(だと思う人)を必ず一人以上連れてくること(何人でもOK)

※A.スキマニュアル付属特典 応募券A,B 優先チケット について

1st mini Album 『スキマニュアル』に付属しております「応募券A,B」をお持ちの方を対象とさせて頂きます。

※B.フリーチケットについて

当日14:00より会場入り口にてフリーチケット(入場整理券)を配布させていただく予定です。

お一人で受け取れる枚数は【3枚まで】とさせていただきます。
【入場順】 A→B

【企画/制作】隙間レコード

<ハクビシン 1st ONEMAN『スキマスイッチ Vol.1 ~Gt.モカバースデー~』>


2017年11月3日(金)池袋Black Hole

開場/開演 17:30/18:00

前売/当日 ¥3,500/¥4,000(D代別600円)

[チケット]

A.e+(発売中)

http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010164P0108P002232131P0050001P006001P0030001

B.物販販売ピクチャーチケット(発売日は後日告知)

C.無料招待券(応募方法は下記より、定員30名)受付終了

当日券

※C無料招待券について

拡散盤『アナタの友達(だと思う人)に渡してみてください』(初回、セカンドプレス共通)に付属しております「応募券S」をお持ちの方を対象とさせて頂きます。
[入場順]A→B→C→当日券

[企画/制作] 隙間レコード

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