夢みるアドレセンスが新メンバー候補
生7人を発表。新たな物語へ

アイドルグループ・夢みるアドレセンス(夢アド)が10月2日、秋葉原カルチャーズ劇場にて、新メンバーのオーディションと連動した定期公演『YUMELIVE!-WHO is NEXT?-』をスタートさせた。本公演は、ユメトモ(夢アドのファンのこと)と一緒に新メンバーを選べるまったく新しいタイプのライブ。同劇場にて毎週月曜日、12週間連続で開催される。本記事では、その第一回目公演をレポート。

Text_Sotaro Yamada


夢みるアドレセンスとは

夢みるアドレセンスは、荻野可鈴(おぎのかりん)、志田友美(しだゆうみ)、京佳(きょうか)、小林れいの4人で構成されるアイドルグループ。2012年に人気ティーン誌『ピチレモン』のモデルを中心に結成された。「アドレセンス」とはadolescence(思春期)の意。2015年3月に『Bye Bye My Days』でメジャーデビュー。その出自や「かわいいだけじゃダメなんですか?」というキャッチコピーに現れているように、圧倒的なルックスの良さで人気。

しかし、かわいいだけじゃないのが夢アドの特徴で、ロックファンが泣いて喜ぶような楽曲も多い。
OKAMOTO’Sのオカモトショウ、KEYTALKの首藤義勝、ドレスコーズの志磨遼平、ヤバいTシャツ屋さんのこやまたくや、Mrs. GREEN APPLEの大森元貴などが楽曲提供を行ったり、真心ブラザーズ『サマーヌード』を大胆に再構築したり相川七瀬『夢見る少女じゃいられない』をカバーするなど、楽曲にかなり強いこだわりを持っていることがうかがえる。
(左から、小林れい、荻野可鈴、志田友美、京佳)

『YUMELIVE!-WHO is NEXT?-』

夢アドはメジャーデビューしてから即ネクストブレイクアイドルに認定され、一気に人気を拡大させるかに見えた。だが昨年、メンバーの病気療養や卒業などがあり、一時はメンバーが3人になるなど波に乗り切れない感があった。しかし6月には、病気で休養していた小林れいが8ヶ月ぶりに復帰、またこの秋には初めて新メンバーの募集を行うことも発表。新たなステージに入っていく気配に、ユメトモ(夢アドファンのこと)は期待と緊張が入り混じった感覚でグループを支えている。

そう感じさせるのに十分な『YUMELIVE!-WHO is NEXT?-』の幕開けであった。
オープニングSEが流れた瞬間に、オーディエンスは声を振り絞り拳を突き上げる。荻野可鈴、志田友美、京佳、小林れいの4人がステージに現れ、1曲目『Bye Bye My Days』が始まると、ユメトモの熱が爆発。飛び、叫び、踊り、絶え間なく合いの手を入れ、秋葉原カルチャーズ劇場は非現実的な熱狂的空間へと変わった。
(夢みるアドレセンス『Bye Bye My Days』MV)

「久々の秋葉原カルチャーズ劇場、みなさん喜んでますかー!?」
という荻野可鈴の呼びかけに、絶叫に近いレスポンスを返すオーディエンス。喜ぶどころか、まるで夢アドに命を賭けているかのような反応で、とにかく熱い。その熱さに応えるように、メンバーは会場の隅々まで目を配り、手を振り、笑顔を振りまくわけだが、気負った様子は感じられず、良い緊張感でライブに臨んでいるのだと感じさせられた。

『YUMELIVE!-WHO is NEXT?-』はライブとオーディションの連動企画ということで、ここでお笑いコンビ・上々軍団のさわやか五郎がMCとして登場。「夢アド大変なことになってます!新メンバー加入って、ぶっちゃけどうなの?」との問いに、小林れいは「新たな夢アドに生まれ変われるチャンスだと思ってます」、荻野可鈴は「今やった『Bye Bye My Days』が似合う、新たなスタートだと思います」と前向きに答え、フロアから拍手が起きる。
志田友美が「私たちのテンションについて来れるかちょっと心配」と言うと、小林れいが「れいもギリギリだし」と答え、すかさず志田友美が「れいはついて来れてないから(笑)」と返す。そして京佳は「なんでもかかって来い〜!」と、一言一言にそれぞれにキャラクターが滲み出た発言で、会場は和やかな雰囲気になった。
「なれんの!?夢アド!?」と題された本オーディションは、11月15日にリリースされる10thシングル『20XX』(読み:にせんキスキス)に封入されている投票権で自分の「推し候補」に投票することができる。投票権には年齢制限などもなく、シングルを買えば誰でも投票可能。つまり純粋に投票で新メンバーが決まるわけで、そこに事務所やレーベルの都合などは介入しない。文字通り『あなたの1票が「未来の夢アド」を決める』というシステムになっているということだ。アイドルの楽しみ方はいろいろあるだろうが、「自分でメンバーを選べる」という楽しみ方は、AKB48などの投票とはまた別の面白さがあり斬新だ。

新メンバー候補生第一弾発表!

続く『リーダーシップ』と『17:30のアニメ』で再びフロアの熱気をあげると、いよいよ新メンバー候補の発表に。先日締め切られたばかりの多数の応募者の中から厳選された第一弾候補者の写真が、一人ずつステージのスクリーンに映し出される。今回発表されたのは、以下の7名(発表順)。

内藤もゆの(21、東京都)
望月朱音(もちづきあかね、17、東京都)
水無瀬ゆき(みなせゆき、22、東京都)
永戸真優(えいとまゆ、18、兵庫県)
山口はのん(18、兵庫県)
岡村茉奈(おかむらまな、20、大阪府)
若松来海(わかまつくるみ、19、東京都)
緊張とともに見守った候補生の発表だったが、次第にオーディエンスもメンバーも「かわいい!」「クオリティ高い!」とざわつき始める事態に。
今後は第二弾候補者の発表も予定しており、そちらはwebで公開されるとのこと。また、翌週以降の定期公演に候補生が登場することもアナウンスされた。
ライブはその後、ヤバいTシャツ屋さんのこやまたくやが作詞作曲を手がけた『アイドルレース』と、KEYTALKの首藤義勝が作詞作曲を手がけた『ファンタスティックパレード』という2曲のロックナンバーで大盛り上がりになり、幕を閉じた。どちらもロックフェス向きのアガれる曲だが、ともに細かい音の作りで歌詞は批評的でもあるので、じっくりと聴き込むのにも向いている。
(夢みるアドレセンス『アイドルレース』MV)
(夢みるアドレセンス『ファンタスティックパレード』MV)

最後は荻野可鈴が、「初めての定期公演は秋葉原カルチャーズ劇場だったけど、帰って来たというより、新たなスタート地点に立ったという感じです。みんな、また来週も会いに来てくれるかなー!?」と締めると、新メンバー候補生の発表とライブで興奮したユメトモは絶叫に近い叫び声で応えた。

新たな物語をスタートさせた夢アド

こうして約一時間、MCと新メンバー候補発表とライブからなる定期公演『YUMELIVE!-WHO is NEXT?-』第一回は終了した。

本公演は、新メンバー候補生の発表に重点が置かれていたが、演奏された楽曲を見ると、「進む決意 勇気が必要だけど 新たな景色を見にちょっと急ごう(『Bye Bye My Days』)」や「君とあたしには エンディングはいらない(『17:30のアニメ』)」など、夢アドが次のステージに進もうとしているというポジティブなメッセージを明確に読み取ることができる。

振り返ればこの一年間、夢アドはグループ史上もっとも波乱に満ちた時間を過ごして来た。メンバーにとってもユメトモにとっても厳しい時期だっただろうが、そうした時期を乗り越えたチームは強い。夢アドの新たな物語はすでに始まっている。

今後毎週月曜の定期公演で何が行われるのか。どんな候補生が発表され、どんな闘いがあり、誰が採用されるのか。そしてそこにどんな物語が生まれるのか。

夢みるアドレセンスの醒めない夢は、まだまだ続く。


セットリスト

1. Bye Bye My Days
2. リーダーシップ
3. 17:30のアニメ
4. アイドルレース
5. ファンタスティックパレード


夢みるアドレセンス オフィシャルサイト
夢みるアドレセンス オフィシャルブログ
夢みるアドレセンス オフィシャルTwitter
夢アド新メンバー候補生Twitter
荻野可鈴 Twitter Instagram Amebablog
志田友美 Twitter Instagram Amebablog
京佳 Twitter Instagram Amebablog
小林れい Twitter Instagram Amebablog

夢みるアドレセンスが新メンバー候補生7人を発表。新たな物語へはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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