『BRAND NEW MORNING』でモーニング娘。'17は新たなる朝をむかえる

『BRAND NEW MORNING』でモーニング娘。'17は新たなる朝をむかえる

『BRAND NEW MORNING』でモーニング
娘。'17は新たなる朝をむかえる

1997年からスタートしたこのグループは、2017年で20周年をむかえます。2017年3月8日に発売された両A面シングル『BRAND NEW MORNING/ジェラシー ジェラシー』は、ともに20周年に向けてのスタートをきる楽曲。特に『BRAND NEW MORNING』は、タイトルどおりモーニング娘。20周年に向けての「新しい朝」を歌っている曲です。

今作は、一番新しい13期メンバー加入後初のシングルにあたります。13期メンバーの歌割に注目。まず1番にくる「なんにも持たざる私」は、ここを歌う横山自身を表しています。研修生加入から娘。加入までが早かった横山。2016年8月に研修生に加入して、12月にメンバーに選ばれています。まさに、ほぼ「なんにも持たざる」メンバーとしての加入。この横山パートをうけて、「なんにも失うもの無い今の君は」を現リーダーの譜久村が歌い、「誰よりも最強」を他の先輩メンバーが歌う。歌詞をとおして、リーダーおよび先輩メンバーが、一番経験のない新メンバー横山を鼓舞しているんですね。
2番は「いつかはあの頃みたいに笑い合えるの?」を9期の生田が担当。現時点で譜久村とともに一番先輩にあたる生田ですが、これまでほとんど歌割がありませんでした。今回、しっかりとした歌割があり、それがこの歌詞です。これは活動が長くなるにつれ、どのメンバーも素直に笑い合える瞬間が減っていくことを表現しています。あえて生田にこのフレーズを割り当てることで、先輩メンバーも「笑い合うこと」を忘れないようにという願いが込められているんですね。

そして、「ねぇ 信じて 思い描いてる未来の方が」が13期の加賀楓で、「今よりも最高」が12期メンバーです。加賀は、2012年に研修生に加入して、2016年にやっとモーニング娘。メンバーに選ばれました。12期の羽賀朱音のほうが、研修生加入した時期が加賀よりも遅かったにも関わらず、加賀より早くモーニング娘。メンバーに選ばれています。このことから、加賀はもう昇格が無理なのではないか、と思われていたのです。でも、モー娘。になれた。研修生期間が長かった加賀がこのフレーズを歌うことで、歌詞の説得力が増しているんですね。
このサビの歌詞も良いですね。「沈めど起き上がる」というフレーズは、このグループそのものを指しています。モー娘。は長い歴史の中で、2000年代前半に一気に人気になり、その後2000年代後半に、急速にテレビ出演が減っていった時期がありました。そして現メンバー9期・10期が加入した2011年ごろから、アイドルブームも手伝い、再び人気を獲得してきた経緯があるのです。実際に2013年頃からシングル週間1位獲得が増えてきています。まさに「沈めど起き上がる」経験を積んできたグループなんですね。

「平和のこと 歌いあげたい」の歌詞も、これまでリリースしてきた曲をうけています。歴代で最も広く知られている7枚目のシングル『LOVEマシーン』には、日本の未来を肯定する歌詞があります。47枚目のシングルタイトルは『この地球の平和を本気で願ってるんだよ!』です。歌詞どおりに、「平和のこと」を歌ってきているんですね。

この曲は、いかにもモーニング娘。らしい歌詞ですが、作詞作曲はつんくではありません。新世代の作曲家、星部ショウです。こういうところも、歌詞どおり「新時代の幕開け」を感じます。

このシングルでは、10期の佐藤が腰痛のため休養していた為、レコーディング及びMV撮影に参加していません。佐藤は、あの指原莉乃が推しと公言するほどの人気メンバー。佐藤が加わって、今のモーニング娘。'17が完成します。
新しい時代は、まだ始まったばかりなんですね。

UtaTen

歌詞検索・音楽情報メディアUtaTen

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着