この組み合わせどうやってブッキング
してるの?「flux FINAL」を仕掛ける
SHOTAがイベントについて語る!

今回で5回目となり、ラストの開催となるダンスイベント「flux FINAL」。
当イベントは、毎回、異色な組み合わせのユニットショーケースが見もののイベントとなっており、今回はGOGO BROTHERS×Hilly&Bosch、KITE(フォーマーアクション)×KELO(KING OF SWAG/零)、akihic☆彡×McGeeなどなど豪華で絶妙な組み合わせのラインナップが出揃っている。
今回Dewsでは、「flux」の仕掛け人であり、三浦大知をはじめ数々のメジャーアーティストのバックアップや演出を務めるダンサーSHOTAに話を伺った。
ダンサーブッキングの経緯やイベントへのこだわり、今後の展望などSHOTAならではのイベントの楽しませ方を語ってくれたので、ダンサーはもちろんオーガナイザーの方も是非。
異色な組み合わせのダンスショー、その経緯とは
STAFF
今回でラストということで、少しは話を聞かせていただきます。
しかし毎回面白い組み合わせのダンスユニットが誕生しますよね。
そもそもなぜあのような形式に?
SHOTA
元々は、二人一組でやるっていうのも、VISIONのステージがそこまで広くないからって理由だけなんです。
最初は、仲いい人同士でやってみてよ!みたいな気軽な感じでみんなにオファーしてたんですが、みんなすごい気合い入れて作ってきてくれて、毎回ショー前のゲストはいい緊張感がある感じになりました。
STAFF
あのメンツだとドキドキしますよね。踊る方もプレッシャーを感じていると。
今回も凄いメンツですね。オファーの経緯をお聞きしたいです。
SHOTA
毎回、メンツを自分の中で思い浮かべて、バランスをなるべく大切にしてるので、一気には決まらず、決まっていく人を見ながら、バランスを考えてみたいな感じです。
このイベントはいつも出演者のオファーの仕方がまちまちで、例えば自分がこの人とこの人でやってほしいなっていうのを投げかけるパターンもあるし、出演者に相談するパターンもあるし、この人とこの人がOKだったらそれで出てもらったりとか。
例えばakihic☆彡君とかは去年から出てほしいと思っていて、去年は、タイミング的に忙しいとのことで、一年越しで相談したらaakihic☆彡君がMcGeeと踊ってみたいと提案してくれました。
それでMcGeeに連絡してakihic☆彡君が一緒に踊りたいと、伝えて実現しました。
STAFF
間を取り持つのはSHOTAさんなんですね。
SHOTA
うん、9割、双方に連絡してる。
KELO(KING OF SWAG/零)に関しては、KITE(フォーマーアクション)の名前が挙がって、本人は「KITEさんは絶対踊ってくれないと思いますよ」みたいに言ってましたが、KITEに聞いたらすんなりOKしてくれました。
提案した本人が一番びっくりしてるっていう。
STAFF
全くスタイルの違う二人ですもんね。
ここもとても楽しみです。
SHOTA
MIHO(Marjoram/L.O.F.D)ちゃんとかはちょうどKyogo(D’OAM)さんと海外で踊るネタがあって、東京では予定がないからとのことで向こうから提案してもらったりとか。
基本イベントを作るときに色んなジャンルの人たちをバランスよく入れたくて、ハウス枠というのも毎回考えているんです。
今回は全体的な年齢層とか見てて、やっぱり大御所の人に入ってほしいなって思い、KOJI(ALMA)さんに相談したら快く「是非!」という有り難い返事を頂けました。
相手としては、個人的にすごく好きなHIRO a.k.a HERO(至芸)さんを提案させてもらいました。
HIROさんのステップで、足と足を擦り合わせて、滑るような動きをするやつがあるんですよね。それが、本当に擦ってるだけなんだけど、浮いてるっていうか、滑ってるように見えて、そのムーブ一つをきっかけにファンになり、また自分のイベントに出演して欲しいなと思い、相談してみたらKOJIさんとはやったことないって言っていたのでこの組み合わせになりました。
STAFF
踊ってそうに見えて今までになかったんですね。この組み合わせも素敵です。
SHOTA
あとは、俺の中でs**t kingz枠っていうのもあって、前からお願いしてるんだけど、今回は、shojiがあんまりユニットとかやらない印象があって久しぶりに出演して欲しく、誘ってみたら忙しいはずなのに意外に大丈夫でした。
けど一緒にやる人が迷うって言っていたので、俺から彼の奥さんであるSAYAKAを提案しました。
STAFF
夫婦ショーケースですね!
SHOTA
うん。元々はSAYAKAと二人でやっていたのは知ってるし、SAYAKAの踊りも好きだったから、久しぶりに踊ってみてくれないかなって思って相談したら、「子どもがうまく預けられたら大丈夫です」っていわれました(笑)。
STAFF
大切な事情が。
SHOTA
結局、親戚とか身内の人に預けられることになったとのことで無事OK頂きました。
ACHI(Rockwilder/SHOW GUN) × YU-YA(REAL CRIME / The90’s)はAchi君に相談してたときに、候補を何名か挙げてくれて、その中で、BBOYも本当は呼びたかったと思っていたのと、二人相性良さそうだなって、ぜひYU-YAとでお願いしたいですって感じで決まりました。
STAFF
そこも新しいですね。チャラい感じになりそう(笑)。
そして何と言っても、GOGO BROTHERS×Hilly&Bosch。
SHOTA
GOGO BROTHERS×Hilly&Boschは、去年、三浦大知の「(RE)PLAY」のMVの撮影で一緒になって、今年の1月の大知のツアーファイナルの代々木第一でやったときも、MVの再現をライブでも演出したので、また彼らに会い、タイミングが何度か重なり急接近していまいした。
ファイナルだし、タイミングが合えばお願いしたいなと思ったら、ちょうどその二組で中国でショーをする予定があったみたいなので、先に東京で合流してもらい、ネタを作って、イベントに出演してもらうことになりました。次の日には中国に行くとのことなので、色々とタイミング的によかったです。
また、昔は4人でやっていた時期もあったのですが、しばらくなく、それを東京で見れたら嬉しいなと思っていたので、おそらく一番最初にオファーしたと思います。
STAFF
日本のトップを走るロックダンスチーム夢の再共演ですね。
あとは、SECRET×SECRETも気になります。
SHOTA
ですよね。
今回はスケジュー的にギリギリまでわからなく、こういった表記にしています。気になる方もいるかもですが、ささやかに期待して下さい(笑)。
強いていうならば、、たまたまアメリカから来日している世界的ダンサー同士が初のコラボをみせるので決定したら超貴重なショーケースとなるはずです。
STAFF
そこだけは来てからのお楽しみということですね。
SHOTA
はい。あとは、ゲストもそうだけど、それ以外の出演者も、他のイベントではゲストとして出演している人たちばかりが出演します。
STAFF
GANMI、yuichimen×Bambi×ALEX、GROOVIN/SLASHなどなど本当に豪華です。
SHOTA
あくまでイベントのコンセプトでユニットショーを表にゲスト表記していますが、ショーケースも豪華で素敵なダンサーを集めています。
2000人に連絡!?楽しいイベントを開くための地道な作業
STAFF
自分も3回行かせてもらいました。楽しいですよね。普段クラブに行かない人も結構行く印象です。
SHOTA
そう。
色んなコミュニティーの人たちが出てるから、色んな人に声は掛けていて、自分で延べ2000人ぐらいの人に連絡してる。
STAFF
えーっ!2000人!それだけで一日かかりそうです。
SHOTA
2000連絡して、うち10%ぐらいは来るかな。いつも俺が自分で200、300集客してる感じですかね。
まずLINEから始まるんだけど、定型文だとスルーされちゃうから一人づつちゃんと変えて。
LINEとメッセンジャーで連絡しています。定型文だとスルーされちゃうから一人づつ、その人に合わせて文面付け足しています。
かなり地道です(笑)。
STAFF
自分にも名指しで連絡をくれた覚えがあります。
それは大変な作業ですね。
SHOTA
そうそう。
内容が面白ければ、みんな予定さえ合ったら来てくれるので、このイベントの存在を伝えようっていうので、なるべく多くの人に連絡をしています。
STAFF
毎回、どのくらいの人が集まるんですか?
SHOTA
前回は、650人ぐらいかな。出演者が100人とかいるから、750とか800ぐらいの規模のイベントになってる感じかな。
SHOTA
あとは、このイベントをやりながら自分で面白いと思ってるのは、MCを入れないで、全部VJのみで進行していて、お客さんをあおるMCがいない割にかなり盛り上がるとこです。
STAFF
確かに変わってるなーと思いました。
SHOTA
イレギュラーなことがあると対応できないからデメリットもあるんだけど、でも、VJだけで進行すると、特にゲストの部とかは、タイムテーブルを出演順に出してないから、次に誰が来るのかっていうのをワクワクしてくれる感じがあり、言い方が正しいかはわからないけど、勝手に盛り上がってくれる感じがいいなあと。
STAFF
無理やりじゃないってことですよね。
SHOTA
自然に盛り上がる。自分たちで自然にお客さんが盛り上がってくれるのが、期待値が高いんだなっていうのが、垣間見えて嬉しいです。
あとは、いいショーを見て興奮して、どんだけ飲んで騒いでくれるイベントになってくれたら嬉しいです。
STAFF
DJのJOMMYさんはあんまりダンスイベントのDJをしているイメージがないですがどうやって呼ぶんですか?
SHOTA
個人的にJOMMYさんがかける曲とかがすごく好きで、当たって砕けろ的な感じで毎回オファーしています。元々あまり接点はなかったんだけど、クラブに行って挨拶するようになったり、JOMMYさんの出演しているイベントいったりで、少し話すようになりました。そういった流れで、自分がやっているダンスイベントの話をして、相談したところ、ブッキングすることが出来ました。
SHOTA
あとDJでいうとKEITA×YO-SIN(MEGATON PUNCH SQUAD)。
二人がいると同世代のダンサーの先輩も、じゃあ行こうかってなってくれたり、クラブイベントにいてくれるだけで安心感があるんだよね。いるだけで盛り上げてくれる先輩です。
STAFF
人望も厚い二人ですもんね。
このように従来のダンスイベントとは異なったラインナップにしている理由はなぜですか?
SHOTA
正直に言っちゃうと、一般の人たちに向けてっていう考え方よりかは、ダンサーの人たちに向けてのイベントな気がしてるので、ダンサーがうずく、面白そうだなって思ってくれるような、出演者がラインナップにできたら、毎回自分の中では最高だと思っています。
もちろん、出演するダンサーの皆さんは超絶すごい人たちばかりなので、ダンサーじゃなくても楽しめ内容ではあると思うけど、ダンサーの人たちが見たいなと思ってくれるとすごくうれしいなと思ってやっています。
あとは、ダンスイベントっていうくくりではあるんだけど、ダンスパーティーというニュアンスなので、よりパーティ要素が出せたらいいなって思っています。そして、それを感じてもらいたいですね。
毎回、お酒を沢山、飲んでる人もいるので、今回もそうなって、終わった後に「楽しかったー!」と、なればいいですね。まーくんみたいに(笑)。
[この時のインタビュワーはまーくん]
あとは次の日とか、何日か経っても、今回はあの二人がよかったとか、あのチームが良かったって、比べてほしいわけじゃないんだけど、比べたりして余韻にひたったり、比べやすくなっちゃってるから、見た人たちがそう思ってくれるのはそれはそれでアリだなと、思っているので、この日のお気に入りパフォーマンスを見つけて欲しいです。
STAFF
毎回楽しいです(笑)。
ダンスに関しても比較するというのはちゃんと見ている証拠ですもんね。
しかし、そんなイベントもラスト。
組み合わせは面白いなーという半面ブッキングは大変だと察ししておりました。
次のイベントの予定はあるんですか?
SHOTA
具体的な予定はまだないですが、他のことは考えています。
fluxとしてののコンセプトでやるダンスパーティは一旦ラストです。
-------fluxのコンセプト-------
『flux』とは、新感覚の『Dance Party』です。
『flux』とは、「混ざる」「溢れ出す」「異なる要素のものを混ぜる」という意味があります。
様々な要素を混ぜる事によって新しく生まれる感覚を楽しむ場所であり、
そして、それが新たな発展になるきっかけを創る集いです。
今、違うコンセプトが自分の中であるから、次はそれをやってみたいと思っていいます。
とりあえず、ここは一区切りにしようかなって。5回やったしね。
STAFF
次はどんなイベントになるのか楽しみですね。
イベント開催する上でこだわっている所はどこですか?
SHOTA
イベントについて言うと、DewspeakのTAKUYAさんとHIROさんの対談、あれ読んだ時に勝手にすごい共感させてもらったんだけど、ナンバーとかのくだりが載ってましたよね。
一応、自分の方針として、イベントを自分でやるときは出演者にノルマをつけないっていうのをやってて、もちろん人のイベントを手伝うときは、そこのやり方があるからそれを純粋に手伝って、ノルマがあるイベントを手伝うこともあるけど、基本は自分でやるときはなるべくノルマをつけずにやってます。
STAFF
下のダンサーも全てですか?
SHOTA
もう、全部。
STAFF
それはダンサーからすると素敵ですね。
SHOTA
その理由としては、自分も昔出演するときにノルマを払っていた時代もあったけど、それってどうなのって思ったたとこがあったので。
もちろん出演するための、それは条件として大事なんだけど、今の傾向的にナンバースタイルとか、そういうノルマをつけたイベントをやるって、言い方が正しいかわからないけど、そのイベントの作り方ってそんなに大変じゃないと俺は思っていて。もちろん、ノルマを払ってくれる出演者を集める作業は大変なんだけど・・・。
STAFF
そうですね。収支的にも一定の補償がありますもんね。
SHOTA
ノルマつけずにやるっていうのは、ノルマをつけないと人が集まらないんじゃなくて、勝手に人が集まってしまうイベント作りをやんないと、意味ないんだろうなと。
ナンバーやノルマチームでとして出演してもらうとこを探すのに必死だったりで、主催者や出演者のそもそもの目的がかわってきてしまいそうだなと。その風潮は俺もどうなのかなとは思っていました。なのでHIROさんとTAKUYAさんのインタビューはなんとなく共感してしまって。
もちろん、大前提で多くのダンスにまつわるイベントが存在することは、ダンスシーンにとっては凄くいいことなので、それぞれのスタイルでそれをやってるのは、全然いいことだと思っています。
STAFF
否定するわけじゃなくて。
SHOTA
もちろん、否定はしないです。前にTwitterかなんかで「若い子たちが人を呼ばずに、チケット代だけ払って出るやつがいる。」みたいので否定した投稿が話題になっていたんだけど、それはそもそもどうなんだみたいな。そのやり取り見てて、なんだその炎上の仕方と思っていました。
STAFF
その議題自体がということですね。
SHOTA
お金で解決したくなってしまうってことは、その子たちはお客さんを呼びたいと思ってないってことなのかなーとも捉えられかなと。
ということは、人を呼びたいと思ってるイベントになってないじゃないかなと思うし、だったら、人を呼びたくなるようなイベントをやる側が作らないと、意味ないじゃんって思って。なるべく、ノルマとか、そういうのがないスタイルでできたらいいなあと思っています。
STAFF
そこを2000人に連絡という地道な作業でカバーしてるんですね(笑)。
SHOTA
そうそう、その分を自分でカバーして(笑)。
理想はやっぱり、そのイベントにみんなが勝手に、自然に行きたくなるような内容にすれば、そういうことが生じないんだろうなとか。
もちろん、仕事としてやってる人たちは補償をつけてやっていかないと成り立たないのかもしれないけど、自分はまた違う感覚でやってるので、人が集まり遊べる場所を作りたく、色んな人たちが集まれる場所になったらいいなっていうのがあるので、こういう形式しています。
STAFF
そういう感じの楽しさ、雰囲気がSHOTAさんのイベントには出ている気がします。
SHOTA
雰囲気大事だもんね。
ダンスはもちろん仕事としてもやってるけど、ダンスっていうのがもっと遊びの感覚で捉える瞬間があってもいいと思っています。入り口はそういう人も多いと思うし。みんなそうだったと思うし、キャーキャー言われたくて踊ってる世代だからさ俺らは。色んな形式のイベントがある中で、このイベントがダンスが “遊び”となる感覚に感じるイベントになったらいいなと思って作っています。
STAFF
はい。むしろ最近のシーンにはそういうイベントが少なくなっている気がするので「flux」自体なくなるのは惜しいですね。
けど次がどういうコンセプトになるか楽しみですね。
SHOTA
次にやるイベントも是非楽しみにしといてください。違うイベントをやるときはまたその時は告知とかもすると思うのでよろしくお願いします!
と、その前に今回のflux FINALを宜しくお願いします♪
STAFF
もちろんです!今日はありがとうございました!
SHOTA
こちらこそありがとうございました!!

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