羽佐間道夫、野沢雅子らが無声映画に
アテレコ! 「したまちコメディ映画
祭in台東」声優口演ライブレポート

羽佐間道夫、野沢雅子、若本規夫山寺宏一らが、無声映画にアテレコする、「したまちコメディ映画祭in台東」での声優口演ライブが9月18日に行われたぞ。レポートが到着したので紹介しよう。
文化芸術の街「上野」と喜劇発祥の地「浅草」を舞台にコメディ映画の祭典「したまちコメディ映画祭in台東」(略称したコメ)。今年も2017年9月15日(金)~9月18日(月・祝)「第10回したまちコメディ映画祭in台東」を開催いたしました。
「したコメ」とは、東京随一の下町(したまち)の魅力をコメディ映画を通じて存分に味わっていただく、いとうせいこう総合プロデュースのコメディ映画祭です。「映繰り広げられる画(Cinema)」「したまち(Down town)」「笑い(Comedy)」という3つの要素を掛け合わせることで、映画人、喜劇人、地元の皆さん、映画・喜劇を愛する皆さんが一体となって盛り上がれる、他にない魅力を持った、住民参加型の映画祭となっており今年で10年目を迎えます!
水上音楽堂のラストを飾るのは、毎年恒例の人気企画、声優口演ライブ!! 今回は「没後40年チャップリン特集」を、羽佐間道夫さん、野沢雅子さん、若本規夫さん、山寺宏一さんら豪華ゲストによる競演で盛り上げていただきました!!
●実施日時:9月18日(月・祝)
●場所:不忍池水上音楽堂
●登壇者:羽佐間道夫、野沢雅子、若本規夫、山寺宏一、田原アルノ、中野裕斗、たなか久美、大野裕之(日本チャップリン協会会長)、ほか
【オープニングトーク】
キャストの皆さんが登壇すると、まずは羽佐間さんからのご挨拶。「嵐でどうなるかとおもいましたが、稽古中、野沢雅子が『あたしが心で晴れにするから!』の一言で晴れてしましましたね。」と羽佐間さん。前日は大雨の影響でどうなることかと心配されていた会場も当日はラストにふさわしい天気に恵まれました。
「したコメ」第1回から毎年かかさず開催されるこの名物企画も、今年でちょうどしたコメと同じく10周年を迎え、羽佐間さん・野沢さん・山寺さんの三人は皆勤賞。「こんなにたくさん面白い企画がある中で10年この声優口演が、このしたコメでやらせていただけるのはうれしいことですよね。」と山寺さんも感慨深げに喜びのコメント。
今回初めて声優口演を観られるお客様も多く、「初めての方は大変ですよ~、笑い転げて。」と羽佐間さん。今回はお客様にガヤ(アニメーションなどで「その他大勢」のガヤガヤした効果音のこと。)をやってもらう、という参加型のパートもあり、会場にはたくさんの声優志望の方達もたくさん来場していたこともあり、会場は大盛り上がり。「声優の最初の仕事はなんといっても、ガヤです。ガヤを経て私たちは少しずつ役をもらっています。リトマス試験紙のひとつで、ここでいい声か悪い声か、いい声だと若本(規夫)くんみたいになっていくんです。(笑)」と羽佐間さん。
そんなオープニングトークの途中で、総合プロデューサーのいとうせいこうさんが登場。なんと羽佐間道夫さんの「したコメ」の皆勤賞をサプライズで表彰するためにかけつけたのでした。したコメサポーターたち手作りの、メガネケースでできたトロフィーと、ロッキーのような手作りのチャンピオンベルトのプレゼント。ここですかさず、ベルトをして、「エイドリア~~ン!!!」と一言いただきました。「本当にありがとう。これをまいたのはロッキー以来ですが、大事にさせていただきます。寝るときには巻いて寝たいと思います。今日はよかった。ここまで生きてて。ありがとうございます。」と感無量のコメント。そして『チャップリンの勇敢』がスタートしました。大勢の豪華キャストの競演により、会場は大盛り上がりでした。
【スペシャルトーク】
『チャップリンの勇敢』の上映後の会場に、山寺さんがお一人で再び登場。「第1回の公演でも、この水上音楽堂でやらせていただいたんですよね。なのでしたコメのスタートから携わらせていただいており、非常にうれしく思います。その時も『犬の生活』をやらせていただいたんですが、ほぼ100年前の作品で、音楽もチャップリンがつけているので、本当は誰もいじっちゃいけないんですよね。声入れなくても面白いからやっちゃいけないのに、やっちゃってて(笑) 今回は、チャップリン協会の大野さんにご尽力いただき、久しぶりにやらせていただきます!」と今回の演目実現の裏話を披露。
「チャップリン家の人がやっていいといってくださって…なのでプレッシャーを感じています。(笑)」と緊張のご様子。何人もの役を一人で演じるということで、「目について、やりたい、と思った人に声を当てていくので皆さんの見ている人と声を当てている人が違うこともあるかもしれませんが、頑張ってついてきてください!」と上演前の意気込みを語りました。そして山寺宏一さんによる『犬の生活』がスタート。“七色の声”で会場を魅了しました。
【ゲストトーク】
山寺さんの呼び込みで、キャストの方々が全員舞台に登場。羽佐間さん「これをライブでご覧になった方は本当にラッキーですね。チャップリンがもし生きていたら、見事だなぁと思うんじゃないかと思いますね。」と大絶賛。山寺さんは「やっぱりやっちゃだめだって言われませんかね?」と恐縮。「ここにくるまで何度も訓練して、徹夜して昼寝して…。」と羽佐間さんのボケに対し、「はい昼間寝てます!」と息の合ったトークも垣間見せつつ、「見れば見るほど、奥深く素晴らしい作品だなと思います。」と、チャップリンの魅力について改めて語った山寺さん。
「声優口演に、こういう役者がいて本当に助かっています。マコ(野沢雅子さん)はこの口演では女をやらせていて、僕は制作会社になんでマコに女役をやらせないんだ!と文句を言おうと思っている。だって『オッス!』ばっかりじゃおかしいじゃない! 女性役もすばらしいんです。」と、野沢さんの声優としての魅力についても熱弁しました。ここでも「世界の悟空ですから。」と山寺さんがすかさずフォロー。するとここで、羽佐間さんの呼び込みで、日本チャップリン協会の大野さんが登場。チャップリンについての裏話をたくさん披露いただき、『犬の生活』には山寺さんだけが声をあてることが許されていることについて、羽佐間さんは「本当に誇りに思います。これだけ大野さんのように頑張っている人がいるおかげで、山寺だけに声をやらせよう、と。本当は僕のほうがうまいんですよ。(笑)」とコメント。「小さいこどもさんからお年寄りまで、劇場に来ていただきたいというのが発端だったんです。チャップリンをあるおじいちゃんおばあちゃんと、アニメが好きなお孫さんが会話できる、そういう劇場空間を作りたいなと思ったんです。私たちががんばれば、家庭の雰囲気が良くなる、そんな狙いがあったんです。そしてまた、お年寄りになったら、お孫さんを連れて見に来ていただければとおもいます。今日は本当にありがとうございました。」と羽佐間さんが感謝のコメントでしめた後、サプライズのQ&Aのコーナーが設けられ、最後まで大盛り上がりの中イベントは終了しました。
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