ヒトリエ、自身主催のイベントでパス
ピエと互いの熱量ぶつけ合う

ヒトリエ(撮影=西槇太一)

 4人組ロックバンドのヒトリエが11日に、東京・恵比寿リキッドルームで自身主催のツーマンイベント『nexUs』(ネクサス)を開催した。この日は、対バン相手にパスピエが登場。ヒトリエのセットリストは、ゆーまお(Dr)が担当した事もあり、『nexUs』ならではの新旧含めた意外な選曲で構成された。また、ライブ中盤では、先月wowakaが6年ぶりに楽曲を発表したボーカロイド曲「アンノウン・マザーグース feat. 初音ミク」を初披露した。

 『nexUs』は、ヒトリエのメンバー4人各々が縁のあるアーティストを迎えながら、発案・企画までを担うライブイベントで、vol.1では、シノダ(Gt)がベッドインを迎え、vol.2はイガラシ(Ba)が、ぼくのりりっくのぼうよみを迎えて実施。第3弾となるvol.3は、ゆーまお(Dr)がキュレーターとなり、パスピエを迎えて約1年ぶりに開催した。

 定刻を回り、まずはパスピエが登場。夏フェスを巡り、野外の大型会場を巡ってきた中でのライブハウス規模でのパフォーマンスは、1曲目の「チャイナタウン」から会場を大きな熱量で包んでいく。
パスピエ(撮影=西槇太一)

 MCでは、成田ハネダ(Key)が「音楽のベクトルは違うけど、こうやってたくさんの人が来てくれて嬉しいです」と語り、ゆーまおがヒトリエ以前に組んでいたバンドと対バンライブをおこなっていたエピソードを披露。大胡田なつき(Vo)は、「ヒトリエのお客さんはあったかくて、パスピエのワンマンだと感じるくらいです」と笑顔で話し、観客を和ませた。

 そして、10月18日にリリースの新作ミニアルバム『OTONARIさん』に収録される新曲「あかつき」を含む全10曲でパスピエのステージは終了。

 パスピエに続いて登場したヒトリエは、wowaka(Vo)の「nexUs vol.3 ヒトリエ始めます!」という一言から、空気を切り裂くようなギター音とともに「終着点」でライブをスタート。この日のセットリストは、ゆーまおが担当した事もあり、『nexUs』ならではの新旧含めた意外な選曲で構成された。

 ゆーまおは「久しぶりの自主企画ライブなんで緊張します」とMCで話しながらも、パスピエとは10年来の付き合いである事、当時ライブに呼んでもらっていた自分が、パスピエを呼んで自主企画が出来た事が感慨深いと話すと、会場からは温かい拍手が巻き起こった。
ヒトリエ(撮影=西槇太一)

 ライブ中盤では、先月wowakaが6年ぶりに楽曲を発表したボーカロイド曲「アンノウン・マザーグース feat. 初音ミク」を初披露。YouTube、ニコニコ動画で公開されるや否や、合計150万回を越える再生回数を叩き出し、楽曲の演奏をヒトリエが担当している事も動画公開と共に話題となっているナンバーだ。

 「今年の夏は、ずっと地下にこもって曲を作っていた」とwowakaが語った通り、5月の全国ツアーファイナル以来、限られたイベントにしか出演していなかったヒトリエは、ライブの喜びを噛みしめるように1曲ごとに凄まじいエネルギーを放ちながら、アンコールを含め全15曲をパフォーマンス。会場に詰め掛けた約900人のオーディエンスとともに、濃密な空間を創り上げた。

 なおヒトリエは、11月にバンド初の試みとして東名阪2Daysをomote公演・ura公演として、ともに通常のリリースツアーとは異なる内容で実施する全6公演のワンマンツアー『HITORI-ESCAPE “2×3”TOUR』も決定している。
 
 このツアーでは、2DAYSチケットを発売。2DAYSチケット購入者には当日各会場でスペシャル記念チケットがプレゼントされる。

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