ソロ活動本格化!中田ヤスタカが再び
音楽シーンを変える
近いところでいえば、9月22日の宮城「LUXS SENDAI」から12月22日の東京「ageHa」までを巡る全国DJツアーが予定されているし、カップヌードルチリトマトヌードルのCMに楽曲提供した『White Cube』をSoundCloudでフルサイズ公開したり、「サウンド&レコーディング・マガジン」の表紙を飾ったりと話題は毎月尽きることがない。
今回この記事ではそんな彼の「現在地」を探ってみたいと思う。いったい彼はどこに行こうとしているのだろうか。
フューチャーベースを取り入れだした中
田ヤスタカ
中田ヤスタカは表紙を飾った「サウンド&レコーディング・マガジン」2017年10月号の中で同ジャンルを「NINTENDO64みたいな音楽」と称している。ちなみに中田ヤスタカが楽曲提供したPerfumeの新曲『If you wanna』もフューチャーベースだ。
これまでも東京女子流『ミルフィーユ』やSKY-HI『Limo』などメジャーシーンでフューチャーベースサウンドは取り入れられていたが、中田ヤスタカが今回思いっきり力を入れてきたことでより一般的にこのジャンルが浸透していくことになるのかもしれない。
中田ヤスタカがつくる曲はとにかく「可愛い」。フューチャーベースも「可愛い」音楽ジャンルなので、このクロスオーバーはもはや必然だったといえるだろう。ここからの動きにさらに注目していきたい。
楽曲制作者によりスポットライトが当た
るJ-POPシーンへ
――中田さんがソロ名義で発表しようと思ったのは? 中田ヤスタカ:ソロ活動自体もずっとやってきているんですけど、今回のように“ポップスのフィールドで切り取る”ということはあまりしてこなかった。ほんとんどがインストだったので、今年からボーカリストをフィーチャリングしていろいろやっていく、というところです。 ――そこが一番聞きたかったんです。どうして今、このタイミングでソロ名義で、ボーカルをフィーチャリングゲストとして迎えるポップスを作り始めるのかっていう。中田さんは、きゃりーやPerfumeなど、最先端のポップスシンガーのプロデュースをしてますし、椎名林檎さんやE-girlsなどへも楽曲提供をしてますよね。 中田ヤスタカ:プロデュース側からだとできないことも多いので、どっちもやるという感じですかね。プロデュースや楽曲提供の場合は、そのアーティストの前後の流れもあるし、完全に自由でもない。いい意味でも悪い意味でも、コンセプトは向こう側にあるんですね。そういうものも今まで通りやりつつ、自分の曲を普段なら歌わなそうな人に歌ってもらったりしたいな、と。海外だと普通にやってる人も多いので、僕はそれをもう少し当たり前にやりたいというだけなんです。 ――日本でそういうスタイルが少ないのはどうしてだと思いますか? 中田ヤスタカ:日本はアーティストが強いですよね。なぜかクリエイターに匿名性を求めている。名前が2つ出てくるのを避けるというか、邪魔だという感覚なのかもしれないですね。ただ、日本でもクラブカルチャーの人やヒップホップの人は普通にやってる。それが、ポップスのフィールドになった瞬間に変わってしまうのが不思議だと思うので、僕はやってみるという感じです。 (引用:中田ヤスタカインタビュー「前例のない新しいルールを敷きたい」)
Charli XCXときゃりーぱみゅぱみゅとのフィーチャリング楽曲『Crazy Crazy』や、米津玄師とのフィーチャリング楽曲『NANIMONO』など、中田ヤスタカは今年に入ってこの形での楽曲発表を積極的に展開しだしている。banvox、tofubeats、TeddyLoidなどトラックメイカーが表に出るケースも日本でかなり目立ってきたがまだまだ十分とはいえない状況、彼がソロ活動を本格化させることによって、楽曲制作者によりスポットライトが当たるJ-POPシーンに今後変わっていくことも考えられるだろう。
Perfume、きゃりーぱみゅぱみゅを始め数々のアーティストを立て続けにヒットさせてきた彼が次にプロデュースするのは「中田ヤスタカ自身」。何かが起こりそうでとてもわくわくさせられてしまう。常に先を進み続ける彼の今後の活動に要注目です。
ソロ活動本格化!中田ヤスタカが再び音楽シーンを変えるはミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
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