【ライヴレポ】『超フェス』3日目は
“エビ特急”が全力パフォーマンス!
!超特急がエビ中に扮してステージに
乱入!?

デビュー5周年を記念して、東京・豊洲PITにて5日間連続で超特急が開催している主催イベント「HMV presents BULLET TRAIN 5th Anniversary Special『超フェス』」も折り返し地点。毎日様々なジャンルからゲストを迎え、対バン形式で行われる今回のイベントだが、3日目となる30日に招かれたのは超特急と同じスターダストプロモーションに所属する私立恵比寿中学だ。スターダストプロモーションには男女ともに数多くのグループが在籍しているものの、男女の枠組みを超えて共にライヴを作るのは実は今回が初。『“超”スタダフェス』と名づけられたある意味で“禁断”の舞台は、所属事務という根っこを同じとする彼らだからこその激しいバトルと、そして温かな一体感を味わえるものだった。
超特急のファンである8号車とエビ中ファミリーでひしめき合う会場に、本日放たれた1曲目は超特急のクールなダンスチューン「Superstar」。チャイナな衣装で「みなさん、クラップ!」とユーキが煽り、曲中のメンバー紹介もエビ中の口上を拝借したスペシャルバージョンで披露すれば、フロアから驚きと喜びの声が湧く。ここで史上初のメインダンサー&バックボーカルグループ7人組であることをエビ中ファミリーにも説明して、「女ー! 男ー!」の呼びかけに返る野太い歓声に、カイも初っ端から「最高ですね!」と破顔。だが、お待ちかねのエビ中メンバーを呼び込むと、決めポーズで現れた7人に割れんばかりの歓声が起こって、タクヤは「僕たちが出てきたより歓声が多い!」と悔しげな顔を見せた。
「スターダストの男女グループが同じステージにいるというのは今までに無かったこと。今日の“エビ特急”はバトルというよりハートフルでピースフルな1日にしていきたいなと思ってます」とリーダー・リョウガが挨拶して、再び超特急タイムに。クール&ポップなMUSIC VIDEOが動画サイトで500万再生を突破した最新シングル「My Buddy」から、ユースケは「ライオンライフ」で「エビ中~!」と叫び、続く「超えてアバンチュール」でも「中山さんの写真集買え!」とキメ台詞を言い換え。他メンバーも随所にエビ中ポーズを折りまぜて、エビ中愛いっぱいに私立恵比寿中学へとバトンタッチする。
懐かしの学校チャイムに「スターダストのエビ中です!」のコールで、場内は一瞬にして愛らしいエビ中ワールドに。かと思いきや「禁断のカルマ」のミステリアスなイントロで大歓声を湧かせ、エモーショナルかつシリアスに迫る幕開けがニクい。そこからアッパーで前向きなパワーに満ちた「全力ランナー」、ヒラヒラと揺れるスカートの裾が可憐な「紅の詩」から口上へ。同じ事務所だけあって超特急の口上ともどこか似た趣があり、客席で大きく振られるペンライトも、もはやどちらのファンかわからないほどだ。
客席から沸く“K!A!R!I!”のコールが凄まじい「仮契約のシンデレラ」をストーリー性豊かに魅せたところで、第九のメロディから始まったのは「ハイタテキ」。だが、ここでとんでもないサプライズが待っていた。曲が2番に進むと、なんと最新アルバム『エビクラシー』時のセーラー服コスプレをした超特急のメンバーがステージに!それぞれウイッグまで被り、ステージを占領して完璧な振りで歌い踊ると、エビ中ファミリーの野太い歓声で場内はいっぱいになる。そこでユーキが「私たちがエビ中よ」と胸を張り、さらにカイが「私たち、都立恵比寿中学です!」とポーズをすると、エビ中メンバーは「デカい!」「ちょっと気持ち悪い!」と猛反論。よく似ていると巷で話題の3号車・リョウガと出席番号3番の真山りかが並び、真山が「お兄ちゃんと反対側にほくろがある!」と見つけるひと幕もあった。遂には廣田あいかが「こうなったら私たちと勝負よ!」と叩きつけ、間奏を2グループで交互に踊ってダンス対決。対決と言いつつ、最後は14人が入り乱れてのフォーメーションでピタリと決まるのは、さすが同じ“血”が流れているだけはある。
なんとか超特急を追い払うと、終盤はエビ中持ち前のパワーでポジティブに突き抜けていく。頑張る人を応援するというテーマの新曲「YELL」では力強くソロボーカルを繋ぎ、何があろうと負けないでほしいという想いを熱唱。安本彩花が「今日は超特急さんの5周年をお祝いする気持ちで来ました」と前置き、「エビ中好きな人!」「超特急好きな人!」と問いかけると、どちらも同じだけの音圧で声が返るのも驚きだ。「次の曲はクラップして盛り上がってください」と贈られたラスト曲「HOT UP!!!」は8月26日に行われた恒例の野外コンサート『ファミえん』のテーマ曲で、TOTALFATのJoseによるアグレッシブなロックチューン。各メンバーの声質の違いも活かしながらソロ、ハモり、合唱と多彩に聴かせるボーカルワークは眩いばかりに圧倒的で、「私、もう迷わない。みんな行くよ!」という柏木ひなたの叫びには大きく心を揺さぶられた。9月23日にはコールとサイリウムが禁止のオール着席イベント『エビ中 秋風と鈴虫と音楽のしらべ 題して「ちゅうおん」2017』も開催する私立恵比寿中学。11月8日にはシングル「シンガロン・シンガソン」のリリースも控え、その音楽的可能性への期待を大きく膨らませてくれるステージだった。
興奮冷めやらぬ場内に超特急が現れると、彼らの後半戦ライヴが開始。「DJ Dominator」から新曲「UNKNOWN…」へと至る流れは前日、前々日と変わらないが、ビートの太いアダルトなR&Bチューンと切れ味の鋭いアクロバティックなパフォーマンスは日々、融合の度合いを高め、そのダイナミズムでエビ中ファミリーをも感嘆させる。「Drive on week」での振りつけにもエビ中ポーズを取り入れ、全員で踊りながら「やだ~!」と大合唱。そして「超ネバギバDANCE」に続くと、彼らがMVで装着していたのと同じ電飾グローブとサングラスをかけた7人組がBメロでメンバーの前を通過し、5と書かれたTシャツの人物に至っては、なんと通り際にリョウガをブッ飛ばす(笑)。その正体はもちろんエビ中の7人で、大サビでは小林歌穂がセンターに立つユーキの前に陣取り「ご乗車ください!」とウインク。呆然とする超特急メンバーだが、気を取り直してラストの「fanfare」を届け、ここでもエビ中ポーズを次々繰り出すと、なんとフロアからは「エビ特急!」のコールが自然発生してアンコールを求め始める。
その声に応え、アンコールを幕開けたのは超特急初のタオル曲「浮つきWAVES」。今回の『超フェス』からライヴ披露されるようになった新曲だが、心をひとつにしてタオルを振るフロアに、リョウガも「エビ特急コール、ありがとうございます!」と感謝する。ここで再びステージにエビ中メンバーが登場し、「女の子の“キャー!”が新鮮だった」と星名美怜が今日の感想を述べると、タクヤも「スタダは最強!またやりたい」と充実感いっぱい。しかし、お互いの曲に乱入されたことをリョウガと真山で詰り合い、今度こそ白黒つけようと、今度は「バッタマン」と「サドンデス」でのダンスバトルに突入する。ステージ左右に分かれて代わる代わる歌い踊りながら互いを挑発し、バッタダンスと腿上げダンスの耐久レースが始まると次々とメンバーが脱落して、最終ラウンドまで残ったのはコーイチ、ユースケ、星名、中山莉子の4人。だが遂にコーイチが脱落し、ユースケが「完敗です。みなさん見てください、この超特急の無様な姿を!それに比べて私立恵比寿中学のみなさんは元気で、パワフルで、心に響きました!」と敗北を認める。
なんと罰ゲームではエビ中メンバーが超特急メンバーの顔に墨と筆でいたずら書きをして、カイの額には“肉”、タカシの頬には“やで”の文字が書き込まれていた(笑)。そのまま雪崩れ込んだラストチューンのコールはもちろん「エビ中!」で、大サビはエビ中7人で全力歌唱!一般人にはかなり疲労度のキツいはずのバッテンダンスでも、さすがエビ中の面々は息を乱すこともなく、14人の全力パフォーマンスで“エビ特急”のフィナーレを笑顔のうちに飾った。
思いもよらぬ対決が随所に繰り広げられた、この日のステージ。それも7人で歌とダンスを見せるというパフォーマンス形態を軸に、バラエティ豊かなエンターテインメント性に熱い魂という共通点を数多く持つ組み合わせゆえに叶ったものだ。ユースケが語った通り、エビ中の元気とパワーには人の心を動かすものがあり、そこに集うエビ中ファミリーも当然温かい。これが対バンであることを忘れるくらい、会場が一体となってうねり、声を上げた場面が幾度も見られたのも、そのせいだろう。ライヴ冒頭でリョウガが宣言した“ハートフルでピースフルなステージ”を、“バトル”を通じて有言実行した『超フェス』も残り2日。後半戦へ向け、超特急は加速していく。

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