子どもに読んであげたい1冊！VALS・
Nao10の“読書の秋”にオススメの本
BEST3

8月16日に2ndシングル「消滅彼女」をリリースした、マオ（シド）とカリスマカンタローがプロデュース手掛けている、バンドとダンスが融合したダンスバンド・VALS。読書が趣味だというダンサー・Nao10が、ちょっと先取りして“読書の秋”にオススメの本BEST3を紹介してくれました！子供から大人まで楽しめる作品から、いろいろなメッセージを受け取り、考えさせてくれる作品が登場。どうしても気になった人は夏休みに読んでしまうのもアリ！また、本作とカップリング曲についてのダンス面での見どころを、今に至るまでのエピソードを交えながら答えてくれました。

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【1位】『星の王子さま』（岩波書店）

最近映画化もされた小説『君の膵臓をたべたい』を読んだときに、ヒロインが好きな本として『星の王子さま』が出てきて。興味が湧いて手に取ってみたら、最初の一文から、どんどん惹き込まれてしまったんです。読み進めていくと、難しい言葉は使っていないのに、すごく深いことを言っていて。でも、あえて答えを出さずに読者に委ねているところが、この本のおもしろさ。大事なことに、気付かされます。将来、もし子どもができたら、読んであげたい1冊でもあります。

【2位】『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた』（ダイヤモンド社）原田まりる

ある女子高生が縁切り神社に行ってお願いをすると、その帰り道、哲学者・ニーチェの魂が宿った人に出会って。「おまえに哲学のことを教えてやろう」と言われたその日を境に、現代の人間に魂を宿している実存主義の哲学者たちが彼女の前に次々と現われて、それぞれの視点と哲学で、生きる意味とは何かを教えてくれるんです。僕の考え方、価値観にも、大きな影響を与えた本です。（憲人「俺、ニーチェ大好きだから読んでみます！」）。

【3位】『レインツリーの国』（新潮社）有川浩

“忘れられない本”をきっかけにメール交換を始めた“僕”と聴覚にハンデがある“彼女”が、困難を乗り越えて恋に落ちる物語です。中でも胸に響いたのは、“僕”の「無意味なものなんて何もないねんな」という言葉。彼は、お笑い番組でテロップが出ると笑いが半減するとずっと思っていたけど、“彼女”と出会って、ハンデを持つ人たちはそれがないと楽しめないことに気付くっていう。自分の知らない世界を知れた本でもあります。

■ニューシングル「消滅彼女」への意気込みコメント到着！

「消滅彼女」みたいながっつりバンド寄りな曲でダンスのアプローチをしたことはなかったので、最初は難しさがあったんですね。でも、ライヴで映えるように僕とKEINもマイクを持ってコーラスしたり、動きが止まるところがあったり……これまでになかった、バンドをフィーチャーしたダンスができたかなと。とても好きな曲になりました。

「deuce」は活動当初からずっとやっている曲なので、思い入れがあります。僕とKEINはずっとダンスの世界で活動してきたから、最初はロックな曲でどうダンスのアプローチをしたらいいかがわからなくて。ダンストラックに寄せてtatsuoさんに曲を作っていただいているものの、後ろにバンドがいる状態で踊ったことはなかったので、KEINとふたりですごく悩みながら模索して行ったんですね。結果、サビではお客さんと一緒に踊れるような振りもあるし、ベースやドラムをフィーチャーする場面もあるし、全体的にいい流れが作れたし、起伏をつけられたかなと。VALSとしてのスタイルをなんとなく見つけられた曲でもあるし、音源化できることを嬉しく思います。

文／杉江優花