「どれか1つはあなたに刺さる曲がある」當山みれいが一生懸命書いた『願い E.P.』の歌詞を読んで!【インタビュー】

「どれか1つはあなたに刺さる曲がある」當山みれいが一生懸命書いた『願い E.P.』の歌詞を読んで!【インタビュー】

「どれか1つはあなたに刺さる曲があ
る」當山みれいが一生懸命書いた『願
い E.P.』の歌詞を読んで!【インタ
ビュー】

『願い feat.YU-A』との出会い

──今回のシングルは當山さんが10歳くらいの時にリリースされた曲のカバーということですが、曲との出会いとカバーのきっかけについて聞かせてください。
當山みれい(以下みれい):この曲はリアルタイムでは知らなくて、当時は英語の曲ばっかり聴いていたんですけど、最近音楽をやっていく上でより多くの人に自分の音楽を届けられる歌詞ってなんなんやろなってすごい悩みながらTwitterとかYouTubeとか見ている時にたまたまこの曲に出会って。童子-Tさんの事は前から知っていたし、何回かヴォーカルディレクションもしていただいたことがあるんですけど、この曲を知った時に自分のことを歌ってくれているような曲やなって感動してしまって。もっと自分と同じくらいの世代に自分なりのメッセージも込めて届けたいなっていう思いと、リアルタイムで聴いていた人たちが大人になって当時の気持ちを思い出してくれるかなっていうのがあって童子-Tさんに直接カバーさせてくださいってお願いしました!

──より多くの人に届く歌詞を模索する中でTwitterやYouTubeを見られていたということですけど、普段からそう言ったツールを使って参考にしたい音楽を探されるんですか?
みれい:小さい時からTwitterやYouTubeはめっちゃ見てて、それが音楽を知るきっかけになってて、それがiTunesで曲を買ったりCDを買うきっかけでした。
自分の音楽スタイルとして昔からR&BとかHIP HOPを聴いてきたので、そういう自分のスタイルに合ってて、尚且つみんなに聴かれた曲ってなんやろなって思ったら10年前とかの着うたでダウンロードされていた曲とかがジャパニーズR&Bやったんで、そういう曲を聴いていました。

──それで自分のこと歌ってくれてるって思えるくらい共感出来るこの曲に出会ったんですね。
みれい:はい!昔はこの曲がケーブルテレビの着うたランキングで流れててもわからなかったんですよ。恋愛って何ですか!?って(笑)。今ちゃんともう一回聴き直してミュージックビデオを見たりもしたら“こりゃ共感されるわ!”って思いました(笑)。

──ではアンサーソンングとして歌詞を書かれる時はすんなりと言葉が出てきたような?
みれい:バースの原型ができるのはすごく早かったです。そこから童子さんと相談しあったりがあってやっとこの曲が完成したんですけど。

──原曲でラップだった部分は當山さんがメロディーをつけられたんですか?
みれい:そうですね!

──ルーツにこう言った音楽を持っていらっしゃるから、やりやすかったり?
みれい:そうですね、どっちかといえばカップリングの方が悩みました(笑)。
これが本当のアンサーソング

──アンサーとして変えられているかしの中でも、「眠れない夜はキミのせいで」って言うフレーズとかはそのまま残されていますね。童子-Tさんとの話し合いの中で決められたんですか?
みれい:原曲のバースと並行する形で女の子がどういう気持ちで過ごしていたのかっていうのを自分の気持ちを重ねながら、歌詞を並べて書きました。
落ち葉が落ちてくる季節って言ってるから、落ち葉見つめて思いつめてたんやろなぁとかいうことが自然と出てきたからやりやすかったです。

──原曲では主人公2人の連絡ツールが“メール”だったのが今作では“スタンプ”となっていたり、現代風になっていますね。
みれい:そうですね、昔からきっとガラケーで返信の度に「Re:」って増えていくのがっていうのがあったりしたと思うんですけど、今はLINEって既読がつくじゃないですか。既読を付けてから返信に何分空けようとか、そういうこと考えたり(笑)。そういうところのせめぎ合いみたいなのの方が自分が経験してきたので、そこを歌詞にしようと思いました。

──2番で描かれている恋愛模様は當山さんのアイデアなんですか?
みれい:はい!お金がない時って自分やったらこういう事して過ごすなって。自分がインドアなんでゲームをやり込むとか、手料理一緒に作りたいっていう妄想をして、キュンキュンしながら書いてました(笑)。

──口下手な2人っていう設定のイメージはどこから?
みれい:自分が初めて好きな人と喧嘩した時に、結局嫌いになってほしくなかったりして何言ったらええかわからんくなって、逆にトゲトゲしくなって後で反省したりした経験があったから、同じ気持ちでいる二人が喧嘩したら同じように口下手になってしまうんじゃないかっていうのを表現したくて。

──なるほど。そこからの「本気でぶつかり合えることが どんなに愛しいか気付けなかった」っていうフレーズは刺さるものがありますね。當山さんご自身そう言った経験が?
みれい:ありました(笑)。結構自分のバースの中でも好きなフレーズです。

──恋人に限らず友達や家族でも同じことを言えますよね。
みれい:人間関係全部そうですよね、今言っていただいた通り友達や親子とかでもこの曲は成り立つと思ってます。この曲の主人公ってそんなにお金持ってないじゃないですか。自分の家もそんなにお金持ちじゃないから、お金使わないように家で過ごすとか割引になってる食材で料理作るとかあったんで、そういう経験が割と生かされていると思います!聞いてくれた人の大切な人を重ね合わせてもらえたら嬉しいですよね。

──お金がない時に一緒に居られる人との時間ってまた特別なものがありますもんね。
みれい:記念日にディナーとかももちろんいいですけど、2人でぐっちゃぐちゃのオムライス作るとかめっちゃ可愛いじゃないですか(笑)。そういうの割と自分は好きです(笑)。

中学1年生でニューヨークへ留学した當山

──冒頭に「東京に持った大きな期待」っていうフレーズ、実家を離れて始まった新生活に当時の彼も彼女も胸を膨らませていたのがわかる部分ですね。當山さんご自身もニューヨークでの生活を経験されていますし気持ちが重なる部分も多いんじゃ?
みれい:留学した時はホームステイだったっていうのもあってすごく恵まれた環境だったんで、ただそこにいて楽しく音楽をやっているっていう感じだったんですけど、中3の時に上京してきてからの方が厳しくて。リリースできない期間があったり、思い通りにいかへんことが多かったりする中で同じように感じていた人がいっぱいいるんだってことにこの曲で気付けたので、同じように思っている人もいるやろなと思って入れました。

──中学1年生で留学って行動力がすごいですよね!
みれい:若いからです(笑)!若いっていうかちっちゃい!

──踏み切れたきっかけってなんだったんでしょう?
みれい:単純に音楽への好奇心がすごくて、広い世界にずっと出たかったんです。ニューヨークにいた時も小中学校で人間関係があまり上手くいっていなくてすごい狭いコミュニティーでやっていかなあかんくて、その現実逃避じゃないですけど、唯一息抜きができる時間が歌ったり踊ったり音楽を聴いている時間やったんで、それをすごいいろんな人たちがいるニューヨークっていう広い世界でできるってなったら怖いっていうような気持ちはなかったんですよね。

──ニューヨークに行こうっていう選択肢が出てくるのもすごいことですよね。
みれい:憧れてたんです、めっちゃカッコイイじゃないですか(笑)。チャンスやったんで、ちゃんと掴めてよかったなって思いますね。

──なるほど。学生の頃って本当に狭い世界で生きているからそれで悩んでる人もきっといつの時代も多いですよね。
みれい:私が音楽をやっててそういう人の息抜きになればいいなって思います。
アルバムのテーマ

──『願い〜あの頃のキミへ〜』に限らず、5曲通して別れてしまった人への想いが描かれていると思うんですけど、このようなテーマでE.P.を作ろうと思ったきっかけは?
みれい:前回の『君のとなり』っていうシングルが涙活っていう活動で一緒にやったプロデューサーさんとの経験があって、今回のE.P.全体が泣けるE.P.になればいいなと思って。泣いてしまうくらい心が動かされるE.P.になればいいなっていうことを意識して作ったら悲しげな曲がいっぱいできました(笑)!

──全体を通して製作期間はどのくらいだったんですか?
みれい:『Missing You』は何ヶ月も時間かかりましたが、『My First Heartbreak』と『Goodbye My Love』は、どちらもフィンランドで作ったんですが、1日1曲というペースで作りました!

──フィンランドへは作曲の合宿に?
みれい:そうです!初めて行きました。フィンランドの作曲家さんとアジアのアーティストを繋ぐ合宿で、ヘルシンキっていうところに行ってきました。ムーミンのところです!

──なるほど!壮大でまったりした感じだったんですね?
みれい:まったりしていました!あと、ほぼ白夜なんですよ!夜の22時くらいまで明るくて時間の感覚がおかしくなりました(笑)。

──フィンランドでこんな悲しい曲たちが生まれたって…何かあったんですか?
みれい:(笑)!もちろん自分の経験もあるんですけど、グループで曲を作っていくんで、「私は泣ける曲が作りたいから、みんなの失恋経験を教えてください!」って言ってみんなと経験を話してから作っていきました。
『First Heartbreak』

──この曲では特に情景描写が具体的にされていますね。
みれい:そうですね。今、動画を作るのって流行っているじゃないですか、1年を振り返るような動画に使ってもらえたらいいなっていう狙いがあって入れました!もう何件か作った動画を見せてくれる人もいて、すごく嬉しいです。

──この曲は切ない歌詞とメロディーのコントラストがあって前向きになれるように感じました。メロディーに関して意識したことを聞かせてください。
みれい:泣ける歌って書いてるとバラード調になりやすいんで、もうちょっとリズミカルというかスピード感もありつつ切ない感じっていうのを作曲家さんにもお願いしました。結構ライブで歌いやすい曲にしたいなっていうのもあったんで。

──いいとこ取りができている気がします。
みれい:デビュー当時の私って“強い當山みれい!!”って感じで、『My Way』とか『君のとなり』の頃は“弱い當山みれい〜”って感じだったんですよ(笑)。でもどっちの自分もいるじゃないですか、このE.P.の中にはどっちの自分も入れたいし、どっちの状況の人が聴いても共感できるようにっていうことを意識した時にこの曲では、いつもは強いけどそれが弱まってしまった女の子の気持ちを描きたくてツンデレに近いような感じになりました。

──當山さんが恋愛した時もやっぱり強い自分弱い自分両方出てきますか?
みれい:昼と夜によって違うんですね(笑)!昼強いんですけど夜弱いです(笑)。夜更かしした日の寝る前とかえげつない。朝起きてみたらなんやったんやろ、幻…ってなる(笑)
深い悲しみの中に前進する力を見た『Missing You』

──『Mising You』はMVがとにかく…泣くに決まってます(笑)。難しいテーマでしたね。
みれい:あのショートムービーを見せてもらって、映像に乗るような曲をって言われたんですけど、自分が親との関係が良かったんで親子愛とか大事にしてきたし、命がなくなるっていうところも描かれているから、言葉をどう選んだらいいんやろってすごい悩みました。生半可な気持ちで向き合えなかったというか。
…同時期に親戚の方が亡くなって、その人のこととかを思いながら書きました。人間関係って、疎遠になることがあってもまた会えると思って過ごしてるけど、本当に会えなくなるし、でもいつかは絶対人間って死ぬっていうところを避けずに書いて、尚且つあのムービーみたいに前に進める曲って思ったら、すごく歌詞を書くのに緊張しました。その代わりいい曲ができたなって今すごく思います。

──冒頭の「眩しい朝 ベットの上 鳴り響く時計を止めて起きる」っていう情景描写が生活の中にいた人がいなくなってしまったことを物語っていて世界観に入り込んでしまいます。
みれい:自分が上京してお母さんがいなくなって思ったことを重ね合わせました。ショートムービーに出てくるお母さんはすごい愛のある嘘をついていたし、自分が留学と上京をする前の親と重なる部分もあって、自分が一番泣きながら書きました。ボロボロ(笑)!

──この歌詞は娘の立場から書かれていますが、あのショートムービーを見ているとお母さんの目線でも考えてしまいます。
みれい:そうですね、自分がもし親の立場だったとしてもきっと同じことをするやろなって思います。でも自分は娘の成長を見ていられないじゃないですか…もう…泣きそうです(笑)!
その愛を感じながら書きましたね。あの女優さんとお子さんは本当の親子らしいんですよ。それを聞いてからムービー見たらまたホンマのお母さんの目をやっぱりしていて暖かいなって思って余計泣けました。

──『冷たい毎日を耐えるほど 優しさを忘れそうで怖くなるよ』というフレーズがとても印象的でした。これは當山さんご自身が体感したことでもあったんでしょうか?
みれい:そうですね、やっぱり元気もらえるのはわかってるんですけど迷惑も心配もかけたくないし電話もせんくなって、自分が感じている嫌なこととかあんまり言わんようにするんですよ。そしたらどんどん自分も人に対して冷たくなって余裕も出来ひんしそんな自分が怖くなる瞬間があったのを思い出しました。ここは本当に自分が体験した嫌な思い出ですね。

──そういう時、自分のマインドをどういう風に持って行って乗り越えたんですか?
みれい:そんだけ苦しむことって自分のこだわっていることとか好きなことに対してしかないから、そういうことがあるっていうことがすごいことやと思うし、悩むのはそれだけ自分の理想とか目指すことが高いからだから、そこに気がつけたら前進する力になると思ってます。だから私は今は悩めるだけ悩もうって思えるようになりました。
最後に…
──このインタビューを見てくれた皆さんに、一言お願いします。

みれい:この『願い E.P.』っていう1枚は、みんなが涙が出てしまうくらい心を動かされるような曲を作ろうと思って一生懸命書いた5曲が入っていて、どれも違うストーリーになっているんで、どれか1つはあなたに刺さる曲があるんじゃないかと思います、是非聴いてみてください!

Photo:片山拓

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