ビビッドな輝きを放ったササクレフェ
スティバル。
渋谷WOMBは怪しく輝く。
WOMBに入った瞬間、ファースト・フロアからはコールドプレイの『Something Like This』が聴こえてくるし、4階に上がればQuviokalがヒップホップとベースミュージックを繋ぐようなプレイを展開していました。初っ端からササクレフェスの縮図を見ているようです。音楽の選択肢が本当に豊富で、フェス自体にもそれを許容する懐の深さがある。そんな場の作用もあり、この日観たどのアーティストもその才能を遺憾なく発揮していました。
新メンバー(MONICO)のデビュー戦!ますますバラエティに富む禁断の多数決
まずはメインステージのトップバッター、『禁断の多数決』。
DJ、歌手、コスプレイヤーとして活躍するMONICO。マルチな彼女の加入によって、禁断の多数決は10人体制となりました。初めて彼女たちを観た(あるいは知った)という人たちの目には、彼女たちの姿はどう映ったでしょう?筆者が初めて禁断の多数決を知ったとき、「新しい」と思いました。と言うのも、アイドルというフォーマットが単なる「仮の姿」に見えたからです。もちろん、アイドルであることを軽視していると言いたいのではありません。ステージでの振る舞いや歌唱法は、間違いなくアイドル・ポップのそれです。
禁断の多数決 – 『ちゅうとはんぱはや
めて feat.泉まくら』
禁断の多数決 – 『Goodbye My Cinder
ella』
今後どのように進化して行くかはまるで未知数ですが、ぜひとも彼女たちには音楽シーンをかき回し続けて欲しいです。
禁断の多数決 – 『透明感』
宅録系アーティストのホープ、ZOMBIE-CHANG
以前より音源は聴いていましたが、筆者はこの日が彼女のライブ初体験。サンプラーとパッドを巧みに操り、全ての音を一人でこなす彼女からは、原体験の豊かさが窺えました。
ZOMBIE-CHANG – 『I CAN’T GET TO S
LEEP』
けれども、ZOMBIE-CHANGがグライムスのコピーだとは思いません。しっかりアジアを鳴らし、歌詞にも僕らに馴染みのある風景が出てきます。無国籍のように見えて、実は太い芯がある。その意味では、電気グルーヴにも通ずるものがあるような気がしますね。「ライブ巧者」という意味でも、それは言えそうです。
ZOMBIE-CHANG – 『LEMONADE』
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ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。