INTERVIEW / Declan McKenna 「どん
なに厳しい状況にあっても、僕たちは
楽しむことをやめちゃいけないと思う
」――早熟のSSWが語る、現代を生き
る若者のリアル
Photo by Takazumi Hosaka
――昨日のライブはアコースティック・
セットでしたが素晴らしかったです。思
ったよりもティーンの若い女の子のファ
ンが多く、中には泣いてしまった子もい
ましたが、イギリスでもファン層は同じ
ようなのでしょうか。
Declan McKenna
――小さい頃から共に成長してきたアー
ティストというのは?
Declan McKenna
――そういえば、あなたはDavid Bowie
からも多大な影響を受けているそうです
ね。昨日はカジュアルな格好でしたが、
最近ではパフォーマンス時に目元だった
りネイルだったりにメイクをしている映
像や写真をよく見ます。これはあなたの
ヒーローであるDavid Bowieを意識して
のことなのでしょうか?
Declan McKenna
――先日、Instagramでピンクの猫耳の
カチューシャをつけていたのも見ました
。そういった女の子っぽいスタイルやメ
イクアップは自分で行なっているのでし
ょうか? それともバンドのメンバーの
女の子に頼んでいたり?
Declan McKenna
あと、大きなTV番組の時はメイクアップ・アーティストがメイクを施してくれたりするんだけど、それ以外の時は自分でメイクしているよ。今はまだ成長している段階だから、自分でどういう格好をしたいのかも色々と模索しながら勉強しているんだ。自分にとって居心地のいいスタイルっていうのがどういうものなのかっていうのはきちんと考えていきたいね。
――そのパリの公演は、あなたの友人で
あるヒップホップ・アーティストのGIR
LIと共演していましたよね。彼女とあな
たの音楽性はかなり異なりますが、彼女
とはどういった経緯で仲良くなったので
しょうか?
Declan McKenna
その時はピンクの人っていう印象しかなかったけど、その後正体がわかって。それで今年の頭ぐらいのブライトンのライブにも来てくれたり、フェスとかで共演した時にも彼女のライブを観たらすごくよくて、それで自分のブッキング・エージェントから「今度のツアーの前座は誰がいい?」と聞かれた時に、彼女の名前を挙げたんだ。一緒にツアーを回るようになったらますます仲良くなって、彼女と仲の良いDJとも知り合えたりして。彼女のメッセージ性の強い音楽や楽しいライブ・パフォーマンスが本当に好きなんだ。
――原宿に行くと、彼女みたいなファッ
ションや髪型をした人がたくさんいるの
で、機会があれば是非行ってみてくださ
い(笑)。
Declan McKenna
――話は変わって、少しシリアスな質問
をさせてください。先日マンチェスター
で開催されたAriana Grandeのコンサー
トにてテロ事件が起こりました。あなた
もその少し後にマンチェスターでライブ
をしていましたよね。あなたと同じ、音
楽が好きなティーンエイジャーが犠牲に
なってしまった凄惨なこの事件について
、どう思っていますか?
Declan McKenna
――あなたの曲はそういった世界で起き
ている出来事や政治的なトピックから作
られた多いですし、今朝もちょうどイギ
リスの選挙についてTwitterで呟いてい
ましたよね。自分の目の前にある問題に
ついてよりも、世界中で起こっているこ
とを歌にしたり、発信し続けているのは
どういったモチベーションからなのでし
ょうか?
Declan McKenna
Get yer selves out to a polling station,
And remember kids
Labour got flava
Conservative is Bunservative— Declan mcKenna (@DeclanMcKenna) 2017年6月8日
――イギリスの若い子たちの間では、そ
ういった政治的、社会的な問題を議論す
るのは日常的なことだと言えますか?
Declan McKenna
――なるほど。日本だとそういう政治的
な議論は、友人同士の日常会話の中では
避けられがちです。少し意地悪な質問で
すが、日本にはそういう背景があり、さ
らに英語に対しても苦手意識を抱く人が
多いです。メッセージ性の強い歌詞を書
くあなたは、この日本で音楽を通じてど
ういうアプローチができるのか、または
そういった文化の違いをどうやって超え
られると思いますか?
Declan McKenna
――話は変わって、もうすぐリリースさ
れるアルバムについて訊かせてください
。収録されている半分の曲は既にシング
ルでリリースされているので、デビュー
から今までのあなたの足跡を辿ったコン
ピレーション的な作品になっているかと
思うのですが、アルバム1枚を通しての
コンセプトや伝えたいメッセージなどは
ありますか?
Declan McKenna
――本作からまだシングルとしてリリー
スされていない曲の中で、特に思い入れ
があったり強いメッセージ性を擁した曲
などはありますか?
Declan McKenna
――「Brazil」でFIFAの批判をしていた
のに、「Isombard」がFIFAのビデオ・ゲ
ームのサウンドトラックになったのは皮
肉な話だと思いました。これについては
どう思いました?
Declan McKenna
――ライブではBeyonceの「Hold Up」の
カバーをしたりしているようですが、彼
女からも影響を受けているのでしょうか
? なぜこの曲をカバーしたのでしょう
?
Declan McKenna
――今、イギリスだとグライムのシーン
が盛り上がっているように思いますが、
そういった音楽も聴いたりしますか?
Declan McKenna
――先ほど、GIRLIと仲が良いという話
をしたかと思いますが、他に同世代で仲
の良いバンドやアーティストはいますか
?
――1年ぐらい前ですが、Justin Biebe
rと比較した写真をinstagramにアップし
ていたのが今でもすごく気になっていて
。15〜16歳ぐらいの若い時に、インター
ネットを通じて有名になったという点で
はある意味共通するものがあるのかなと
。彼からシンパシーを感じたり彼の音楽
を聴いたりしますか?
Declan McKenna
――では最後に、ようやくデビュー・ア
ルバムがリリースされ、ようやくスター
ト地点に立ったばかりともいえると思う
のですが、今後どのようなミュージシャ
ンになっていきたいと思いますか? ま
た、ミュージシャンとして、アーティス
トとして目指している人はいますか?
Declan McKenna
Declan McKenna 『What Do You Think
About The Car?』
Cat.No.:SICX78
Price:¥2,200 + Tax
Tracklist:
01. Humongous
02. Brazil
03. The Kids Don’t Wanna Come Home
04. Mind
05. Make Me Your Queen
06. Isombard
07. I Am Everyone Else
08. Bethlehem
09. Why Do You Feel So Down
10. Paracetamol
11. Listen to Your Friends
12. Excitement ※
13. Brew (Live at The Garage) ※
14. Basic (Live at The Garage) ※
アーティスト
Spincoaster
『心が震える音楽との出逢いを』独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介。音楽ニュース、ここでしか読めないミュージシャンの音楽的ルーツやインタビュー、イベントのレポートも掲載。