チェスター・ベニントンさんの死に国
内からも相次ぐ哀悼の意

チェスター・ベニントンさん
 米ロックバンド、リンキン・パーク(Linkin Park)のボーカル、チェスター・ベニントン(Chester Bennington)さんが20日、米カリフォルニア州ロサンゼルスの自宅で死亡しているのが見つかった。死因は自殺とみられている。41歳だった。2000年代のロックシーンに多大な影響を与えたリンキン・パークのボーカリスト・ベニントンさんの突然の死は、世界中のミュージシャンに深い悲しみと衝撃を与えている。
 国内でも人気が高いリンキン・パークは、ヘビーロック、HIP HOP、オルタナティヴロック、エレクトロミュージックなどをミックスしつつも、ポピュラリティのあるサウンドで間口の広い音楽性を展開し、世界中から数多くの支持を受けた。これまでの累計アルバム・セールスとして、全世界で5500万枚以上を売り上げ、一時代を築き上げてきた。
 リンキン・パークは、ロックを基調として、ラップやメタル、ヘビーサウンド、トリッキーなエフェクトギタープレイなどでロックミュージックを進化させたバンド、Limp Bizkit、KoЯn、Rage Against the Machineらに代表されるオルタナティヴロック・レジェンドと並ぶ世界的なバンドだ。
Somewhere I Belong - Linkin Park
 シリアスで、ヘビーで、叙情的なメロディをシャウトするボーカルアプローチ、静寂のようなアルペジオからのタイトなヘヴィグルーヴ——。そのサウンドスタイルは2000年代以降の世界のロックシーンに多大な影響を及ぼした。
 ボーカリスト・チェスター・ベニントンさんの41歳というあまりにも早い死を受けて、日本のミュージシャンらからは次々と追悼の意が寄せられている。

ワンオク、ラッドらから哀悼の意

 ONEOKROCKのToruは「LINKIN PARKと同じステージに立つことがこのバンドを結成してからの一つの夢でもありました。彼からたくさんの刺激をもらい、今の俺らがあります。永遠にチェスターは僕らの最高のSingerです。ただただ今はさびしい気持ちでいっぱい。ご冥福をお祈りします」とInstagramで哀悼の意を表した。
 TwitterではRADWIMPSのボーカル野田洋次郎が「Chester no..」と、SEKAI NO OWARIのギター・Nakajinは「LINKIN PARKのチェスター、大好きなボーカリストでした」と、それぞれチェスター・ベニントンの死を悼んだ。
 RIZEのドラマー・金子ノブアキMAN WITH A MISSIONGLAY・TERU、湘南乃風SHOCK EYEマキシマム ザ ホルモン・マキシマムザ亮君らもTwitterで哀悼の言葉を綴った。
 また、11月に予定されているリンキン・パークの来日公演では、スペシャルゲストとしてONE OK ROCKの全日程参戦が発表されていた。

リンキン・パークの功績

 2000年10月、1stフルアルバム『ハイブリッド・セオリー』(Hybrid Theory)をリリース。ビルボード・アルバムチャート(Billboard 200)で初登場16位、最高位2位を記録。アメリカで2001年に最も売れたアルバムに認定され、現在までに世界で2000万枚近く売り上げている。
 2002年、第44回グラミー賞で3つの部門にノミネートされ、『ハイブリッド・セオリー』からの2ndシングル「クローリング」(Crawling)でベスト・ハード・ ロック・パフォーマンス部門を受賞する。
 2003年3月、セカンドアルバム『メテオラ』(Meteora)をリリース。初週に81万枚を売り上げ、アメリカとイギリスで初登場1位を獲得した。現在までに全世界で1000万枚以上の売り上げを記録している。
 2004年、ラッパーのジェイ・Z(Jay-Z)とのマッシュ・アップ作品『コリジョン・コース』(Collision Course)をリリースし、全米初登場1位を記録する。
 2006年、ジェイ・Z feat. リンキン・パークの「ナム/アンコール」(Numb/Encore)で第48回グラミー賞の「最優秀ラップ/ ソング・コラボレーション部門」を受賞する。
 2007年5月、3枚目のオリジナル・アルバム『ミニッツ・トゥ・ミッドナイト』(Minutes To Midnight)をリリース。アメリカ、日本を初め世界31か国で1位を獲得する。同年7月に、世界7大都市で同時開催されたチャリティーコンサート「ライヴ・アース」(LIVE EARTH)の東京公演に、ヘッドライナーとして出演した。
 2011年3月に発生した東日本大震災支援のため、「ミュージック・フォー・リリーフ」制作のチャリティーアルバム『ダウンロード・トゥ・ドネート:ツナミ・リリーフ(Download to Donate: Tsunami Relief)』に向け、新曲「Issho Ni(いっしょに)」を提供した。またアルバムには、日本からB'z(「HOME」英語バージョン収録)が参加した。(平吉賢治)

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