銀杏BOYZはなぜカリスマなのか。「Baby Baby」から紐解く

銀杏BOYZはなぜカリスマなのか。「Baby Baby」から紐解く

銀杏BOYZはなぜカリスマなのか。「B
aby Baby」から紐解く

銀杏BOYZGOING STEADYが解散した後に結成された。ボーカルの峯田、ベースの安孫子真哉、ドラムの村井守、ギターのチン中村の4人により活動を開始する。峯田がライブ中に下半身を出し警察の取り締まりを受けるなど、彼らのライブパフォーマンスは過激だ。

それは社会的に問題のある行動なのかもしれないが、リスナーは「誰もできないことをやってのける」彼らに爽快感を覚える。
勢いのままに走り続ける彼らだが、その裏には人間的な苦労もたくさんある。ギターのチン中村とベースの我孫子真哉が脱退し、2013年のアルバム発売と同時にドラムの村井守も脱退した。それはピンと張ってきた糸が切れたような、全力疾走の代償がやってきたのだ。
信じられないほどの熱量で残した彼らの作品は、時代に関係なくいつまでも聴き続けられる。彼らは常に100%の力を出しているバンドなのだ。今回は彼らの代表曲「Baby Baby」を紐解きながらそのほとばしる熱量を感じていきたい。

甘酸っぱく青春を思い出さしてくれる詞だ。言うまでもなくこの詞を人々の心に配達しているのは秀逸なメロディだ。パフォーマンスはもちろんのこと、注目すべきは峯田のメロディセンスなのだ。圧倒的な人間力を持つ彼が奏でるメロディはしばしば聴くものの心を打つ。
思わず熱唱したくなるそのメロディの虜になった人もたくさんいるだろう。メロディがあっての銀杏BOYZといっても過言ではない。派手なパフォーマンスの裏には、しっかりとした音楽の軸があるのだ。
銀杏BOYZは人間の純粋な部分を抽出したような詞を書く。本当は愛しくて愛しくてたまらないのに、うまく伝えられない。青春時代に誰もが経験しているその感情を銀杏BOYZが代弁してくれている。
峯田は人々の奥底に眠っている気持ちを代弁する。人々の代弁者であり続けることこそ、カリスマの必要条件なのではないだろうか。

同曲は青春パンクにありがちなストレートな詞だけで構成されているわけではない。「月面のブランコは揺れる」などハッとさせられる表現が含まれているのだ。
銀杏BOYZは、メンバーの脱退などを経験しつつ様々な音楽の要素を取りいれ走り続ける。彼らは瞬間を刻みながら生きているのだ。2000年中期の銀杏Boyzはもういない。ただ曲という形で生き続けているのみだ。

全力で駆け抜けてきたからこそ、銀杏BOYZの軌跡を辿るだけで勇気をもらえる。過去・現在・未来、どの地点であろうがカリスマ的バンドは変わらぬ熱量を持つことにより人々を惹きつけている。

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