【ライブレポート】片平里菜、チャラ
ン・ポ・ランタンと初2マン「ライブ
を見て、もっと好きになる」

BARKS

2017年07月20日 21:58

片平里菜が＜2マンツアー2017〝LOVE〟ツアー＞の最終公演を7月20日(木)東京・渋谷クラブクアトロにて開催した。

◆片平里菜＜2マンツアー2017〝LOVE〟ツアー＞写真

片平里菜にとって初の自主開催となった今回の対バン企画ツアー。対バン相手となった計5組のアーティストのうち、最終日にはチャラン・ポ・ランタンが登場した。チャラン・ポ・ランタンと片平は過去に同じ渋谷でのライブイベントで知り合い、現在では“プライベートでご飯を食べにいく”という友人関係。両者にとって初の2マンとなったこの日、ソールドアウトとなったクラブクアトロには満員の観客が押し寄せた。

前半戦をつとめたのはチャラン・ポ・ランタン。冒頭から片平里菜の「煙たい」をカバーし、哀愁とキュートさを感じさせる歌声で片平へのリスペクトを見せた。2曲目の「進め、たまに逃げても」からはワンマンライブかと思わせるほどパワフルなステージングで会場のオーディエンスをぐいぐい惹きつけていく。「サイテーな女」ではもも(Vo)が前列の観客からタオルを拝借し、「誰のタオル？　かっちゃんのかー！」というリアクションからお馴染みの超強引な小芝居で観客の笑いを巻き起こしていた。

実の姉妹ユニットである彼女たちだが、姉の小春が奏でるアコーディオンの多層的な音色と、ももの圧巻の歌唱力はアクが強いながらも小洒落たムードを決して失わない。最後には観客で呼びかけ、コール＆レスポンスで会場の空気をすっかり暖めて片平へとバトンタッチする。

転換中には片平里菜とバンドメンバーによるラジオ風トークで楽しませつつ、ライブはいよいよ片平里菜による後半戦へ。「Oh JANE」からスタートした片平のボーカルワークはチャランポのももに負けじとパワフルで、バンド隊の低音のノリの良さも相まってたまらないほど楽しげな仕上がりだ。続く「BAD GIRL」では観客のクラップをあおり、会場を一つにして熱気をさらに上げてゆく。

ツアーファイナル独特のお祭り感がMCにも入ってくる中、片平里菜は前半戦をつとめたチャランポの二人についても語った。「初めてチャランポの二人を見たときはびっくりしました。渋谷WWWの対バンイベントで一緒になったんですけど、その時もあんな風にお客さんのタオルを持って『かっちゃんかー！』って言ってて。その時はまだお互い話もしたことなくて（笑）。ももちゃんは私より1コ年下なんですけど、私の方が頼らせてもらってて一緒にご飯食べに行ったりしてます。ももちゃんの普通の女の子の部分を見て、それからライブを見て、もっと好きになる感じ」と片平。さらに中盤ではカバーのお返しとしてチャラン・ポ・ランタンの「進め、たまに逃げても」を歌い上げ、次いで自身の新曲「Lucy」でカラフルな光に包まれながら、聴くだけでウキウキする楽曲の世界観をオーディエンスの隅々にまで伝えていた。

＜〝LOVE〟ツアー＞の中でも、ファイナルとなったこの2マンは女子3人がメインという女子会的な取り合わせ。しかしなかなかどうして両アーティストともパンチが効いていて、ステージには時々酸いに振り切れた楽曲がありつつも女の子ゆえの楽しさと喜びが満ち溢れていた。片平里菜の本編ラストは「Love takes time」。会場全体が大きなシンガロングを響かせ、幸福感が漂う中で本編は終了した。

アンコールでは片平による弾き語りでの「最高の仕打ち」を生声歌唱で披露。さらにチャラン・ポ・ランタンの二人を呼び込むと、ももが急に涙目で「美しい人だと思いました」と片平への感想を口にする。両者の共作曲である「夢ばっかり」（earth music&ecology 2017年春夏 CMソング）を披露した後、ラストは片平が勝手に＜〝LOVE〟ツアー＞のテーマ曲と語る名曲「All You Need Is Love」を披露。オーディエンスをまじえた写真撮影もおこない、約三時間にわたる大盛りのツアーファイナルは笑顔で締めくくられた。