「ダンス経験が今の仕事にも活かされ
ている。」セクシー男優しみけん ×
DJ MAR SKIスペシャル対談

AV男優であり著述家として活躍するほか、クイズプレーヤーとしても知られる「しみけん」。
実は彼は、元々BBOYであり、現在もブレイクダンスの世界大会である「BATTLE OF THE YEAR」(通称BOTY(ボティ)や、世界最大規模のストリートダンスバトル「DANCE ALIVE HERO'S」にも毎年観覧に行くほどの大のダンスファンなのである。
今回Dewsでは、そんな彼にインタビューをすることに成功。ダンスを始めたきっかけや、ダンスをしてたからこそ仕事に活きてきたことなど、他では明かされていない彼のダンスにまつわる内容となった。
そして今回インタビューのきっかけを作ってくれたのは、長年の友人であり、BBOY時代から彼と親交のあるDJ MAR SKI。
彼も参加し異色の対談となったインタビューでは、一体どんな話が飛び出るのか。後半には、しみけんの現役BBOY時代の貴重なダンス動画も公開しているので最後までお見逃しなく!!
特技はブレイクダンス。ダンスを始めたきっかけは?
STAFF
まずは自己紹介をお願いします。
しみけん
男優歴19年、出演本数8500本。抱いた女性の数は9000人、AV男優のしみけんです。
STAFF
よろしくお願いします。
もちろん本業の方では存じ上げておりますが、まさかのブレイクダンスをやっていたという噂をお聞きしまして・・・。
まずはそのへんからお聞かせ下さい!
しみけん
僕そもそもブレイクダンスを15歳から22歳まで、7年半ぐらいやっていました。きっかけは「天才・ビートたけしの元気が出るテレビ」のストリートダンス選手権で、ぐるぐる茨城(回転倶楽部)さんが、Aトラックスをめちゃくちゃかましてたんですよ。それを15歳の時見て、「人間ってこんなこと出来るんだ、これを皆の前でやったらヒーローじゃん。」っていう気持ちで始めたのが最初でしたね。
それで、ダンスを始めようにも今みたいにネットとかスクールもほとんどない状態だったんです。それでビデオ屋さんにいったらダンス甲子園っていうビデオを発見してそれを買ったんですね。そこでLL BROTHERSさんとかが立ち踊りの基本の動きをやってたり、どこかのチームがウィンドミルを披露したんですよ。回ってるのが綺麗でそれをコマ送りして見てましたね。そこから「CONNECT」っていうイベントに行くようになりました。
DJ MAR SKI
当時、六本木スクエアビル10階にあった『R?hall / アール・ホール』ってクラブで開催されてた「CONNECT」ってイベントがあって、若手の登竜門みたいなイベントだったんだよね。
でも、そこには若手以外にも有名なダンサーが沢山遊びに来ていてとりあえずシーンを皆で盛り上げようみたいな感じで色んな人が踊りに来たり、ショーをしていたね。
俺が当時所属してたNEW SOUTH GATE (ニューサウスゲート)やその同期である電撃チョモランマ隊とか結成直後のThe Spartanic Rockers(スパルタニックロッカーズ)や「ASAYAN」に出てた、トランプ、Lockin’on(ロッキンオン)、てつ男、いとうなおきからあかいけのりあきまで等々、、、まぁ錚々たるメンツが出演してた。
皆が月一とかで頻繁にショーをしてたりして凄い盛り上がっていて、更にそこにレジェンドの人達が沢山遊びに来たりとかしてソロ回し(ラインダンス)に出たりとかでかなり刺激的なイベントだったよね。
STAFF
なるほどです。
その「CONNECT」に出ていたんですか?
しみけん
僕は何もできない状況ですから、とにかく情報が欲しいと思いもう足で稼ぐしかなく、そのイベントが熱いみたいな情報を得て、高校生の時一人で行ったんですね。
その時に出てたNEW SOUTH GATEが無茶苦茶かっこいいと思って。色んなものを取り入れてたんです、ロックとかポップ。オールドスクールバリバリにやりつつもニュージャックスウィングも入れてそれが一個にちゃんとまとまってたんですね。もう一気にファンになって、声をかけたんです。「どこで練習してるんですか?」って。そしたら「新宿の新南口においでよ、うちらいるから」って。
DJ MAR SKI
新宿の高島屋の新南口っていうのがNEW SOUTH GATEっていうチームの由来で、練習場所のメッカ的な感じで、それがチーム名になったんだよね。
そこでBBOYたちとか、東京自体が凄いPOPPERが少ない時期だったから、POPPERはほぼいない状況だったかな。だからそういう意味でオールドスクールとか、皆が好きだったニュージャックスウィングとかホーシングとかを取り入れて、一つの小団体みたいなクルーで動いてたのがNEW SOUTH GATE。
しみけん
で、そのちっちゃい情報を胸に高校生だったんですけど、学校帰りに行ったら居たんです本当に。それで一番最初に声を掛けたのがMARさん(DJ MAR SKI)だったんですね。
DJ MAR SKI
「一緒に練習できませんか?ダンスを教えて下さい」みたいな感覚できて、おーそうなんだみたいな。
STAFF
その頃から行動力があったんですね。そこからダンススタートですか?
しみけん
その前から家で1年ぐらい練習してたんですけど、やっぱ一人で練習してても、伸びるスピードが遅くて。一応1年かけてウィンドミルは回れるようになって、クリケットとかもできてたんですけど、それが正しいのか分かんないですしね。
DJ MAR SKI
それで一緒に練習するようになって、話していくうちに、面白いやつだなという印象があって、その当時高校生なのに「俺、将来AV男優になりたいです。」みたいなことを告白されて、ちょっとぶっとんでておもしれーやつがいるなみたいな感じで打ち解けていったんだよね。
STAFF
ってことは、その当時からもう男優を目指してたってことですか?
しみけん
はい。だから高校の卒業文集に将来の夢はAV男優って書いてました。
DJ MAR SKI
それぐらいフォーカスがはやくて。けん(しみけん)もある意味本気なんだなっていうのもあって、BBOYたちって良い意味で何かに突き抜けたやつが多くて。だからそういう意味ではお前じゃ無理とは思わなかったというのはあったよね。
しみけん
ただ当時のMARさんは凄い厳しかったんで、そのイメージが本当に強いんです。今はこうやってよくしてもらってますけど、当時はもう下っ端でダンスも全然出来なかったんで、たくさん厳しい指導をいただきました。
DJ MAR SKI
リズム取りのアップやダウン、裏のリズムやアフタービートの取り方、ISDの基礎とか色んなステップを教えて、リズムに乗ることや音楽に合わせないとダンスじゃねーんだよみたいな感じで口うるさく言ってたよね(笑)。
しみけん
それでNEW SOUTH GATEがちょっとずつ分裂が始まったんですよね。MARさんはDJとかビジネスがあったり、NABEさんはロックに特化したので、その中で僕はノックさんって方とデルピエロという現在お笑い芸人をやってらっしゃる石田少年さんという方にくっついてブレイクダンスをメインに活動しました。
そして、ATTACK ON CENTRIFUGAL FORCE(アタックオンセントリーフューガルフォース)というチームになって、第1回の「BOTY」に出ようって話になったんです。
DJ MAR SKI
遠心力で攻撃っていうね(笑)。
しみけん
はい。
なんですけど、丁度「BOTY」に出るくらいに僕もう仕事が忙しくなって練習が上手くできなくて。
STAFF
今のお仕事はいつから始めたんですか?
しみけん
18歳からです。だから高校生の時にMARさんとお会いして、AV男優になりたいんですっていって、卒業してすぐなってますね。
その後一浪して大学に入ったんですけど、そういう過程をずっとMARさんと過ごしてたっていう感じです。
STAFF
男優とブレイクダンスを並行してやってたってことになりますよね?
しみけん
男優と並行して4年ほどやってました。パワームーブばっかりやってたんで、今思うと僕ダンスは好きなんですけど、やりたかったのは技だったのかなとも思います。
それでそこやっぱMARさんに言われるんですよ、「もっと音聞いてやってかないと今後だめだって」。
僕はパワームーブは得意だったんですけど、それに入るまでの、エントリーとかそういうのが苦手だったので、やっぱチーム内でも歴然たる差が出てくるんですよね。その中で忙しさもあって離れてったんですけども、ずっとダンスシーンは見ていたっていう感じですかね。「BOTY」は1回目から欠かさずみにいってますし。
STAFF
一回目から欠かさず!
そんなブレイクダンスの経験がある男優さんって他にいますか?
しみけん
いないですね。
かじってたくらいの人はいると思います。ウィンドミルって1個の登竜門じゃないですか?そこまで出来るっていう人はなかなかいないですね。
STAFF
ちなみに本日、踊っている頃の映像を持ってきていただいてるとお聞きしたのですが・・・。
しみけん
18歳くらい、20年前とかですね。
ショーケースのソロ回しの部分なのですが、ものすごく恥ずかしいです(笑)。
ダンスと仕事のつながり。
STAFF
毎年行ってるってよっぽどのファンですよね(笑)。今年の「BOTY」も行かれてましたね。
カクちゃんさんのベビー→ノーハンドでエッグ、カフスウィンド→ノーハンドでヘッドにあげてからのルービックキューブガンスモークさんにいた低空エアーかましてどこからでもトーマス持ってく方ワンハンドラビットで爪先で音とってた方痺れたなぁ!皆様お疲れ様でした!#boty pic.twitter.com/lgDRygxqjh
— AV男優しみけん (@avshimiken) 2017年7月17日
しみけん
そうです。ネットでもずっとダンスはみてるんで、音楽も未だに車の中だと全部ブレイクビーツだったりします。イベントは「BOTY」と「DANCE ALIVE HERO'S」ですね。
STAFF
そうなんですね。
ちなみにですが、そんなダンスの経験が今の仕事に生きていることってありますか?
しみけん
今の仕事に無茶苦茶いきてるんですよ。ダンスってまず一つ、身体の使い方が絶対的に他の人に比べたら上手いと思うんです。身体の重心の取り方とか、バランスの取り方とか。AVって結構1つの絡みとか40分とか1時間はずっと身体動かしてるんで無駄な動きがあるとものすごい疲れるんですね。無駄な動きがない人は疲れないんです。そういうのを全部教えてくれたのがダンスでしたね。
DJ MAR SKI
いわゆるBBOYのパワームーブの遠心力を使って、力でもっていくんじゃなくて、身体の使い方次第で早くも回れるし楽に回れるとかっていうことと通ずるってことだね。
しみけん
通じますね。だから例えば体勢によっては、無理な体勢もあって普通の人は手の力に頼るんですけど、こっちはもうチェアーの容量でやってるんで全然大丈夫だよみたいな。そういうところの一つ一つの差が大きい差になってくるのかなって。
STAFF
じゃあ男優として今有名になられてるのも、少なからずその要素があったからという部分も?
しみけん
4割ぐらいだと思います。
STAFF
かなりですね(笑)!!
しみけん
僕元々Bはブレイク、ビーボーイングのBでしたけど、今は、ベッドボーイのBですからね。
STAFF
BBOYには変わらないということですね!
DJ MAR SKI
でもまあそういうのが活かされてほかの人達より飛び抜けて業界を極めていったっていうのは素晴らしいですよね。
STAFF
そうですね。よくAV作品でダンサー系のやつあるじゃないですか?ダンスやってるって言うプロフィールからそういう作品に出演するということはあるんですか?その他逆にダンス経験のお陰で大変だったということもお聞きしたいです。
しみけん
呼ばれたりします。ですけど、僕立ち踊り出来ないですから、ロボットダンスとかをやって誤魔化したりしてますけどね。
大変なことっていうと、ダンスのカットとかで平気で3分ぐらいの尺を用意されるんですけど、ブレイクダンスで3分って超絶長いので、「30秒でお願いします!」と説明したり。
ある時には、柔軟をしないでいきなりウインドミルをやったんですよ。そうしたら股関節を遠心力でやられて仕事に支障がでて怒られた時もありました。
なので今はもう言ってないです。言うと必ずやらされるので(笑)。
[しみけん ブレイクダンス]で検索すると何個か出てくるみたいですね(恥)。
STAFF
気になる方は検索してみて下さい(笑)。
ダンサー繋がりといえば、臼井企画の動画にも出ていましたよね。
どういう経緯なんですか?
Shimiken(USUIKIKAKU) #bboy #臼井企画 #USUIKIKAKU #hiphop
USUIKIKAKU 臼井企画🇯🇵🇺🇸🇰🇷📹📹さん(@usuikikaku_bboys)がシェアした投稿 - 2017 1月 27 8:49午前 PST

DJ MAR SKI
臼井企画はもともと俺がしみけんにWING ZEROを紹介してたんだよね。10年ぐらい前WING ZEROと一緒にいて飲むからお前も来るかみたいな状況になって、それでけんも呼んでその時にはじめましてみたいな感じで。
しみけん
WING ZERO君繋がりで臼井企画の皆とあって、だから僕はテレビ埼玉で冠番組「しみけんの脳みそつるつる野郎」というのをやってた時にどうしても臼井企画を出したくて、今日の臼井企画っていうCMの前に10秒だけワンムーブするっていうのが毎週流れてました。
STAFF
わざわざ企画まで持ち込んだということですね。とにかくダンス愛が凄いです(笑)。
憧れのダンサーについて
STAFF
このインタビューを通してとにかくダンス愛を感じましたが、具体的に好きなダンサーはいますか??
しみけん
大好きなダンサーさんはたくさんいるのですが、その中でもMORTAL COMBATのJUJUさんがすごい好きです。
DJ MAR SKI
JUJUこれ聞いたら喜ぶね。今度、紹介するよ(笑)。しかしイケメン過ぎる!
しみけん
緊張しちゃうじゃないですか!2004年前後からおっかけてます!
STAFF
「BOTY」(japan)優勝した年ですかね。
しみけん
丁度そのちょっと前に沖縄で大会かなんかあって、少年チャンプル(ストリートダンスを専門に特集していた深夜番組)でその様子が放送されてたんですよね。
その当時出演していた高知三兄弟さんがチャンプルで注目浴びてる時にその相手役としてMORTAL COMBATさんが出てたんです。その時に音に合わせて縦でおもいっきりステッピンをやってるのみて、こんな技あるんだ!超かっこいい!ってそれからずっとTVやイベント、YouTubeなどで見ていました。
DJ MAR SKI
JUJUの縦形の成功率は半端ないからね。
STAFF
そんなにも注目されていたんですね(笑)。
逆にダンサーでしみけんさんのファン沢山いると思います。
仕事のやりがいや、業界での問題について。
STAFF
今の職業は高校生からの自分の夢が叶ったということですよね?仕事のやりがいはなんですか?
しみけん
そうですね、叶ってる最中みたいな感じですかね。最中なんで僕将来の夢何ですかって聞かれたら死ぬまでAV男優やることですから。だからもうこれしか出来ないですしね。
最初はスケベ心だけでやってたんですけど。やってくうちに色んな方が性に悩み抱えてて、モヤモヤしてる人が多いってことに気付かされて。それで僕は本とか出させてもらったりとか、取材受けることによって、悩みがちょっと解けましたとかいうファンレターを凄い頂くんですね。そういうのは大きなやりがいの一つではありますね。
けど、最近の社会の風潮としてやっぱり凄い風当たり強くて。業界としてはかなり分岐点になってると思います。
DJ MAR SKI
スマホが普及して身近になったよね。昔みたいに買ってだのなんだのって、そういう時代じゃなくなっちゃってるから。
しみけん
スティーブ・ジョブズが変えたっていいますからね。ジョブズがスマートフォンを開発したことによって、女子が気軽にAVをみれるようになったから。女性向けのAVだったりとか、男優で検索出来るようにしたりとかそういう風になってます。多様化が進んでるっていう反面、やっぱり社会問題になってきてるところがあって。
DJ MAR SKI
女優に対しての男優の絶対数が少ないともいってたよね。
しみけん
そうですね。AV女優って、現在1万人くらいいるんですよ。それに対して男優って約70人しかいないんすね。だからとても忙しいんですよ。
そういった意味で穴場な職業ですって部分もあります。
STAFF
そんなに男女で人数が違うんですね。それは驚き情報です。
それでは、最後にファンやダンサーに向けて一言お願いします。
しみけん
何か一つ頑張ってることがあると、人生の壁にぶつかった時にその「頑張った過去の自分」が励ましてくれるって身をもって感じていますので、若い方たちには末永く頑張ってほしいです!関節を大事にしてくださいね!本当にダンスと出会えてよかった!
DJ MAR SKI
真面目かよ(笑)!
一同
(笑)
STAFF
本日は貴重な時間をありがとうございました。

Dews

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