シティポップ好きにおすすめしたい洋
楽アーティスト10選 オシャレなロッ
ク「AOR」を紹介

今回は、シティポップ、中でも洋楽に絞ったシティポップを紹介したいと思います。
シティポップというと、1970~1980年代でははっぴいえんど山下達郎、松任谷由美、井上陽水などが挙げられ、中期の2000年あたりにはキリンジやサニーデイサービス、キンモクセイなど、現代的にはシャムキャッツYogee New WavesSuchmos、ceroなどが代表格。
挙げたアーティストを見れば分かるように、シティポップは大概ジャパニーズポップスを指し、洋楽としてはあまり馴染みがありません。
そんなシティポップですが、洋楽との関わり、関係としてしばしば「和製AOR」と例えられることがあり、そのジャンルからは洋楽とはいえシティポップと似たものを感じることができます。ちなみにAORとは、諸説ありますが「Audio-Oriented Rock」の略語であり、以下のような音楽を指すようです。
1970年代から1980年代初めにかけて、米国で(1)「Audio-Oriented Rock」という言葉が使われた。 これは「音を重視するロック(音志向ロック)」の意で、パンクムーブメントやHM/HRといった若者向けのラウドなロックとは方向性が異なり、クロスオーバー的なサウンドと大人向けの落ち着いたヴォーカルが特徴である。ミュージシャンとしては、ボズ・スキャッグス[1]やボビー・コールドウェル、ルパート・ホームズ、スティーリー・ダン、クリストファー・クロス、74年以降のシカゴなどがあげられる。
日本へは70年代後半に、「AOR(Audio-Oriented Rock)」として略語で音楽ジャンルとして簡単に紹介されたため、その意を正確に理解されないまま普及した。
AOR Wikipediaより
今回はこのAORに加え、日本のシティポップファンが好みそうなアーティストを集めてみました。
シティポップが好きな方やシティポップを知りたいという方はぜひご覧ください。

Steely Dan

まずはAORの代表格、スティーリー・ダン。スティーリー・ダンはアメリカのバンド。1972年から活動しており、一度は活動を休止していましたが現在も活動しているバンドです。バンド編成を採用していますが、実質的にはドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーのデュオプロジェクトとなっています。
彼らの音楽を一言で言うと「大人のポップス」。ボーカル、ドナルド・フェイゲンの歌声は若干ハスキー気味、ヘッドボイスで高音を響き渡らせるなんてことはまず考えられません。あくまで中音域、渋い声で楽器陣やコーラス隊に寄り添います。そして、バックバンドはただただオシャレ。あとに紹介するジャミロクワイに代表されるようなアシッドジャズまではいかない程よいダンサブル加減、ジャズのように落ち着きすぎることもない曲調。例えるならば、収入が落ち着き始めた大人がワインを片手に少し足踏みをしながら聴きたい曲。落ち着いてはいるがノレる楽曲が多い印象です。
そんなスティーリー・ダンのおすすめしたいアルバムは「Two Against Nature – スティーリー・ダン」。2000年発売、彼らのオリジナルアルバムとしては8作目に位置する彼らとしては後期のアルバムです。1970年代から変わらないスティーリー・ダンらしさを残しながらも全体的に現代に寄り添った楽曲が多く収録されています。
日本のシティポップを聴かれている方にとっては少しジャジーすぎるかなとも思いますが、ハマる方は絶対にいるはずです。

Bobby Caldwell

日本の音楽メディアから出現したワードであるシティポップ。和製AORとも形容されることもあるならば、やはり本家アメリカのミスターAOR、ボビー・コールドウェルは洋楽シティポップの重要人物として挙げることに異論はありません。ボビー・コールドウェルは1978年にデビューした米国のシンガー・ソングライター、現在も精力的に活動をしています。ニューヨークのマンハッタンで生まれ育ったコールドウェルは、ヴォーカルと作曲のみならず多数の楽器を使いこなすマルチプレイヤーです。
デビュー曲であり代表曲の”What You Won’t Do For Love”(邦題:風のシルエット)は、現地では白人である彼の素性をあえて表に出さないプロモーションで黒人層にも評価されたという逸話もあり、その高い音楽性が皮肉な形で証明されているほどです。
まだ彼を知らない人にぜひおすすめしたいアルバムはセカンドアルバムの「Cat In the Hat (ロマンティック・キャット) – ボビー・コールドウェル」。彼の伸びやかなハイトーンボイス、とろけるようなメロウサウンドを満喫することができます。ラスト曲”I Don’t Want To Lose Your Love”ではそれが特に強く表現されています。
もう1枚おすすめしたいアルバムは「Evening Scandal (イヴニング・スキャンダル) – ボビー・コールドウェル」。大ヒットしたシングル”What You Won’t Do For Love”ももちろん含まれており、アメリカのチャートではトップテン入りし、プラチナを獲得しました。”What You Won’t Do For Love”はリリース以来多くのミュージシャン達にカバーされたり、サンプリングとして使用されています。ブルーアイドソウルそのものと言える、洗練されたソウルフルなヴォーカルです。

Larry Lee

ラリーリーはアメリカのミュージシャン。1963年から活動を開始、2007年に障害を終えるまで数々の名曲を世に打ち出しています。AORとしておすすめしたいですが、彼の楽曲からはR&Bやサイケデリックロック、ハードロックなどの影響を聴くことができます。
私自身、父親がCDを持っており、子供の頃の車の行き帰りでよく聴いていましたのがこのラリー・リー。明るいのに落ち着きも感じるサウンドで、聴いていると気持ちが楽になる楽曲が多いです。アコースティックギターが絶妙にカッコ良く、どこか哀愁も感じさせるメロディを奏でています。
おすすめしたいアルバムとしては「MAROONED」を挙げたいと思います。たまにふと聴きたくなり車中で流すことがあります。初めて聴いた時は似たようなサウンドが多く収録されているため少し退屈に感じるかもしれませんが、ずっと聴き続けているとそれぞれの曲の良さが分かるようになるかと思います。BGMとして流すのがオススメ、仕事や家事、勉強のお供として最適です。
レコーディングには豪華ミュージシャン達が参加しており、非常に魅力的なアルバムに仕上がっています。

James Bay

ジェームズ・ベイは1990年生まれのイギリスのシンガーソングライター。2013年に活動を開始した若手ではありますが、その実力は折り紙つきです。
是非一度は聴いてもらいたいアーティスト、ジェームズ・ベイ。UK出身の彼、とにかく一度聞いたら忘れられない声の持ち主です。どこか悲しくも、それでいて力強い声。UK独特のサウンドから放たれる、彼の曲はとにかく素晴らしいです。もともとギターリストを目指していたという事もあり、サウンドへのこだわりも強く感じられます。ライブでもとにかく引き込まれます。
彼のアルバムの中でおすすめしたいのが「Chaos and the Calm – ジェイムス・ベイ」。フォーク、ブルースの要素も入りつつ、POPかつ都会的。どんな人でも聴きやすく、何度もリピートして聴きたくなります。MVも個性的に作られており、見ている側を飽きさせない作りになっています。是非一度、ジェームズ・ベイを聴いてみてください。

Jamiroquai

ジャミロクワイはイギリスのバンド。1992年に活動を開始し、アシッドジャズというジャンルを世に広めた先駆者として知られています。2017年には実現はしなかったもののニューアルバムリリースパーティを日本で開催、現在も活動しています。ジャミロクワイはアシッドジャズのジャンルにありますが、日本のシティーポップのアーティストにも多大な影響を与えています。なので、今回は洋楽シティーポップの位置づけで紹介したいと思います。
ジャミロクワイは1990年代に全世界で大ヒットをとばしたグループですが、そのクールなサウンドは今聴いても、もう20年以上前の曲とは思えないおしゃれさを感じることができます。
Travelling Without Moving – Jamiroquai」収録の「腹へった~」で、有名なカップヌードルのCM曲”Virtual Insanity”。ヴォーカルのジェイ・ケイがお馴染のハットをかぶり、動くフロアの上を、縦横無尽にダンスするPVはご存知の方も多いでしょう。当時の世代である30代以降の方は懐かしさも感じるでしょうし、もっと若い方でも、最近某車メーカーのCMなどで人気のSuchmosも影響を受けており、ジャミロクワイを感じさせるサウンドなので、一緒にこちらも聴いてみて彼らの気持ちに同調してみるのもいかがでしょうか。
ファンキーなベースラインに、ビンテージ感のあるエレキピアノがおしゃれなナンバー”Cosmic Girl”など、現代日本のシティーポップアーティスト「Sucumos」のオリジンを感じるができるかと思います。

Daryl Hall & John Oates

ダリル・ホール&ジョン・オーツはアメリカ出身のブルーアイドソウルデュオ。1969年から現在まで活動を続けているベテランアーティストです。
彼らををシティポップとしておすすめする理由は、音楽としての基礎が盤石な上にシティポップとしての雰囲気を感じさせること、そしてその影響力です。その活動の歴史は古く、1970年代にさかのぼり、現在もなお精力的に活躍しているというところも非常に魅力的。
ホール・アンド・オーツはソングライターやロックの殿堂入りを果たしているため、そちらの代表として最近では見られていますが、その音楽の基本はあくまでR&Bやソウルです。単にその要素を取り入れたというだけではないのは、ブルーアイドソウルと言われることからも分かります。
おすすめアルバムは1980年代初頭の最大のヒットとなった「H2O (Remastered) – ダリル・ホール&ジョン・オーツ」です。
日本にも何度も来日していることからファンも多く、多くの日本のシティポップミュージシャンにも影響を与えています。”

The Style Council

スタイル・カウンシルは1982年イギリスにて結成されたポップロックバンド。わずか約8年ほどの活動、メンバーの入れ替わりも激しいバンドでしたが、当時のポップ界に多大な影響を与えたバンドです。
なぜスタイル・カウンシルが洋楽のシティポップのおすすめなのか、それは率直にサウンドとメンバーのルックスが「都会的」で「オシャレ」だからということが一因として挙げられます。フロントマンであるポール・ウェラーはこのスタカンを結成する前は。ザ・ジャムというパンクバンドで活動していました。ザ・ジャム時代と比べスタカンを結成したあとは、音楽性も多様化し、とてもオシャレなバンドへと昇華していきました。特にポール・ウェラーのルックスは非常にイケメンでファッション性も高く、都会的なイメージが強いアーティストで、バンドのイメージ形成にかなり貢献しているものと思われます。
おすすめの楽曲としては某テレビ番組で使用された有名な”Shout To The Top”も良いのですが、今回は”My Ever Changing Moods”、そしてアルバムはやはり「カフェ・ブリュ – ザ・スタイル・カウンシル」が文句なしでおススメでしょう。とにかくアーバンでオシャレな雰囲気を感じたい方におススメです。

Justin Bieber

みなさんご存じであろうジャスティンビーバー。有名すぎて既に聴かない方っもいらっしゃるかもしれませんが、シティポップを好む方にはぜひおすすめしたいアーティストです。
今回はジャスティンビーバーの楽曲「boyfriend」をおすすめします。アルバム「boyfriend」は彼が声変わりをして初めての曲です。ジャスティンビーバーといえば、babyやone timeがとても有名ですが、それらはすべて子どもの頃の作品です。ジャスティンビーバーは今もなお精力的に活動を行なっており、世にたくさんの名作を送り続けています。boyfriendはその中のひとつであり、シティポップとはどういうものなのかを視聴してみるのにもってこいの曲となっています。重低音や軽いパーカッションの音など、おしゃれな音をたくさん取り込んで練り上げられたboyfriendは聞いていてとても心地よいと思います。
おすすめしたいアルバムはboyfriendが収録されている「Believe – ジャスティン・ビーバー」。2012年に発売されたアルバムです。

Taylor Swift

ジャスティンビーバーと同じく全世界的に有名なシンガーソングライター、テイラースウィフト。2006年から活動を開始、もちろん現在でも活動を続けています。
今回はテイラースウィフトの”welcome to New York”という楽曲を紹介します。テイラースウィフトはこれまでカントリーミュージックを代表するアーティストでしたが、年齢を重ね、大人になったテイラースウィフトは自身の音楽性を広げることに成功しました。その変換点の代表曲がwelcome to New Yorkでしょう。この曲が彼女の方向転換の意思表示そのものだと言えます。幾重にも重ねられたシンセサイザー、最先端の電子音、電子ドラム音、これらがケンカすることなく相乗効果を発揮してます。また、テイラースウィフトの声はカントリーミュージックだけでなく、welcome to New Yorkのようなシティポップにも合うことが証明されました。
welcome to New Yorkはアルバム「1989 – テイラー・スウィフト」に収録されています。このアルバム以後以前で楽曲の変化を聴き比べてみることも楽しいかと思います。
テイラースウィフトからもう一曲。”out of the woods”もシティーポップの代表格とも言えるでしょう。out of the woodsはディズニー映画のリード曲として書き下ろされ、新たなテイラースウィフトの一面が垣間見れました。また、out of the woodsは大ヒットしたテイラースウィフトの代表かつ最新アルバム「1989」の先行シングルとしても発売されました。out of the woodsの特徴は、サビになって音階が上がるわけでもなく、大きな転調があるわけでもないのに人々を引き込むような魅力があるところでしょう。テイラースウィフトのファンに聞いてみても、本作品が一番好きだという人は少なくありませんでした。

Bruno Mars

最後はブルーノマーズ。2004年に活動を開始したアメリカ、ホノルル出身の歌手です。
デビュー当初は、バラードが多かったのですが、最近ではポップな音楽も歌ってるブルーノマーズ。声がとても特徴的かつ安定しており、バラードは聴いててすごく落ち着きますし、癒されます。落ち込んでるとき聴くと気持ちが楽になるでしょう。最近では、誰でもノレるクラブでも流れているかのような音楽も歌ってます。ブルーノマーズを好きな方はもちろんですが、初めて聴く人でも体が勝手に動いてしまうような音楽になっています。いまは色んな曲調を歌ってますがなにを聴いても素敵です。
心に残るアルバムは何と言ってもファーストアルバム「Doo-Wops & Hooligans – ブルーノ・マーズ」ではないでしょうか。素敵な作品ばかりです。ファーストアルバムがリリースされたころは、知る人ぞ知るアーティストといった印象で、まだまだ人気は低かったですが全て気持ちがこもってる作品です。最近好きになったファンも多いと思いますが、好きになったからこそファーストアルバムは聴くことをおすすめします。

まとめ

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